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4年近く同棲していたのに生活リズムの不一致で新婚早々妻と別居した話(1)

今の妻と付き合い始めた当時、僕には借金があったので日中に働いたあとで夜もバイトをしていた。

複数の消費者金融からの借入を1社の銀行にまとまて借り換えることで返済が楽になり始め夜のバイトから手を引いたはよいのだが、日中の勤務先が都外になり通勤時間が長く、中間管理職で残業が当たり前になり朝早く出社し夜遅く帰る生活をしていた。

夜中に帰ってきて、飯を食って、寝る生活。
ゆえに彼女と同棲をしていても、生活時間にズレはなかった。

僕が転職し仕事が終わるのが早くなったことを受け、彼女も転職し同様に早く仕事が終わるようになった。

そして無事借金も完済し、結婚した。
そこで、生活時間のズレが生じた。

僕は元々は早寝早起きのタチである。
小学生のころから夜寝る前に氷を1個食べると朝5時に尿意で目が覚めると発見したり、高校生のころには夕食後すぐに寝ると日付が変わる前に目が覚めることに気付いて学校に登校する前に6時間読書をしていたりしたものである。

それを当時の高校の友人に話し、新聞配達のアルバイトに誘われ高校卒業まで朝刊の配達を継続していたくらいだ。

一方の妻はというと、小学生時代から両親の帰りが遅かったため、18時ころに一人でおやつを食べて22時に家族で夕食をとっており、一人暮らしになってもずっと夕食は22時にとるものという認識だった。
もちろん夜寝るのが遅い分、朝は起きた瞬間から終始バタバタと慌ただしく準備して仕事に行く。

そんな生活リズムで僕と同棲していても、僕の仕事が終わるのが遅かったときには何も問題はなかった。
仕事が終わってすぐに食事をとり、寝ていた。

しかし僕は仕事都合で生活時間を調整していただけに過ぎないので、仕事の都合さえつくのであれば本来の生活リズムに勝手に戻っていく。
夕食は18時前後に食べたいし22時には寝たいのである。

僕には僕の本来の生活リズムがあるように、妻にも同じくそうした生活リズムがある。

妻が18時には仕事が終わって家にいるようになっても、妻にとって18時はおやつの時間なのだ。
布団に寝転んでダラダラとスマホをいじり、21時半頃にようやく食事を作り始める。

この件について、妻とは何度も、何度も話した。

朝バタバタしているとそれだけで疲れる。転職して資格取得が重要になったので、仕事に行く前にゆっくり勉強したい。
睡眠時間を確保して朝早く起きるためには、夜も早く寝る必要がある。
食後すぐには眠れないから、夕食はもっと早い時間がいい。
毎日手の込んだ料理でなくても、カップ麺でもなんでもいい。
なんなら18時におやつを食べた時点で僕にとってはそれが夕飯になる。

わたしだって仕事から帰ってきて疲れてる。
ただごろごろしてるんじゃなくて今日のご飯を何にするか考えてる。
カップ麺じゃなくてちゃんと料理を食べさせてあげたい。
だから時間がかかる。

いや、平日疲れてるのに料理しなくても、何かしら食べられればいいから、平日は早く寝たい。

いや料理する。食べてもらうのが好きだから頑張って早く作る。

そんな毎日頑張らなくてもいいよ。

いや頑張る。

でまた19時になっても20時になっても食事の準備を始めない妻に、僕は小言を言ってしまう。
無理しなくていいんだよ。いや頑張る。
このやり取りが何度も繰り返された。

もちろん僕の友人たちにも相談した。

「毎日料理してくれるなんていい奥さんじゃん」
そうなんだよ。

「でも夜10時はちょっと遅すぎるね」
そうなんだよ。

「君の早起きも昔から気持ち悪いくらい極端だけど」
まあねえ。

「夜10時にLINE送ってるのに朝4時に返信来るじゃん」
一応返信は外が明るくなり始めてからするようにしてるよ。

「日が昇る前から起きてんのが異常」
何が正常かは知らんけど。

「無理して夜型の生活に合わせるのつらいでしょ」
わかってくれるか。

「それに子ども出来たら21時には寝かせないとだから22時にご飯なんて言ってられないよ」
たしかにたしかに。

「もうご飯別々に食べれば」
妻とは夫にご飯を作るもの、という固定観念というか義務感か何かがあるみたいで、それを蔑ろにすると夫婦関係が崩壊する気さえする。

「元々合わないんだよ」
うーん……。

「19時になっても作り始めてなければ勝手に夕飯作り始めちゃうとか」
と思って何度かそうしようとしたんだけど、今から作るよー今から作るよーで延びて延びて22時になるんだよ。

「今から作るとも言えないように、何も言わずに勝手に作り始めるんだよ」
ああ、強行突破というか強制執行みたいな。

「事前に19時になったら勝手に作り始めるって宣言しとけば、それが嫌ならその前に作ってもらえるんじゃない」
なるほどなるほど。

みたいに、女性の友人も含めた何人かに相談し試行錯誤して、できる限りの打てる手は打ってきたつもりでいる。


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