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子どもを塾に入れたい妻と意見が合わない話(1)

妊娠が発覚してから、妻と義母の勢いはすごい。

保育園ではなく礼儀作法を教えて幼稚園に入れようとか、小中学校はどこに入れようとか、習い事をどうするとか。
どの程度の情報収集をしているのかまでは関与していないのでわからないが、ずいぶんと先々のことまで着々と決めていった。

僕は義父と二人で飲みながら、
「まだ産まれてないのに、もうこんなことまで話してるんだよ」
「ですね、すごい勢いでどんどん決まっていきますよね」
なんて一緒に感心しているくらいだ。

妻は最初は僕と二人でずっと過ごせればそれでいいと言っていたのだが、いざ子どもができたら喜んでくれたようで、僕としてはありがたい話だ。
妊婦としての生活や出産、育児に必要なものがあっという間に揃えられていく。

自分の子どもが歓迎されて産まれてくるというのは、うれしいものだ。
ただただ、ありがたい。

僕自身の考えとしては、子どもはどう生きてもいいと思っている。
自分の人生だ、好きに生きればいい。
親としてすべきことは、自分がやりたいと思ったことをできるように手助けする程度だ。
それには自分の考えを持つようにするというのも含まれているし、そのために色んな情報に触れられる環境を整えておくというのもある。

が、反抗期という機能があるように、親が特別に何かをすることはなくても、子どもは勝手に成長して自立しようとする。
子どもが自分の意見や感情として自分の道に進みたいと言い出すまでは、取り急ぎ妻の考えてくれたレールで、僕は問題ない。

子どものことを想って道を考えてくれるというのは、ありがたいことだ。
妻の自主性を尊重する。反対する理由は何もない。

僕はせいぜい、子どもの意見と妻の意見が対立したときに仲裁するくらいでいいだろう。
そのときは論理的に問題点を特定する方法であったりその問題を解決する方法とともに、でも最終的には親は感情で説得するもんだってのを子どもに教えてあげるのだ。
論理と感情両面での説得、一生使えるスキルだ。
子どもにとってはありがた迷惑かもしれないが、親としてはこういう心配をしているんだという妻の気持ちを代弁して伝えてあげれば、妻も鉾を収めるだろう。

そう、僕が小中学生だったころ、子どもながらに論理的だった兄と、とにかく従わせようとする母はよく喧嘩していた。
でも最終的には母が兄の意見を汲んだうえで、しっかり親としての気持ちを伝えることで両者落ち着いて落としどころにたどり着いていたように思う。

これからの僕の役割としては、何かあった時に相談してもらえるような、そして自分の話を聞き入れてもらえるような、妻にとっての夫に、子どもにとっての父に、なっていきたい。


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