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4年近く同棲していたのに生活リズムの不一致で新婚早々妻と別居した話(4)

妻には約束を守るという概念がない。

起こさないでねと言っても起こされるし、夕食は18時にすると2人で話しても22時になる。

それ以外にも、反故にされた約束は多い。
そのうちの特に守ってほしかったことまでなかったことにしようとされ、別れるか否かにまで発展したのだが、今回の話からは逸れるので今は割愛する。

何度言っても、どんなに説明しても、約束は守られない。

僕はできる保証のない約束はそもそもしない。
仕事でもできないならできないと言え分かった振りをするなとずっと言われてきたし、僕も指導する立場になったら同じようなことを言ってきた。

妻も仕事はしているはずだが、きっとそれ以前の生い立ちが違うのだろう。

マシュマロ実験というものがある。
小さい子の前にマシュマロを1個用意し、1時間食べるのを我慢したらもう1個あげるよと言って、目の前の1個を食べるか我慢するかを観察するというものだ。

ググってみたら1時間ではなく15分だったがそこは気にしなくていいだろう。

マシュマロを1個だけ食べたグループと我慢して2個食べたグループのそれぞれを比べると、我慢したグループのほうが将来的な年収は高くなった。
これは我慢強い子のほうが学生になると勉強という苦行に耐えぬき仕事でも理不尽に耐えることができるからだ、幼少期から忍耐力のある子は大人になっても継続する、と最初は結論付けられた。

がしかし時を経て追実験か何かで、我慢できなかったグループは我慢して2個もらったグループよりも親の年収が低いということがわかった。
親の年収が子の年収に影響する。

というだけの話でもなく、我慢できなかったグループはその実験以前から、元々親が約束を守っていないことが判明したのである。

どういうことかというと、15分待ったらもう1個あげると言われて食べずに待っていたのに、15分待ってももう1個はもらえない。
それどころか、食べないから要らないのかと思ったとか言われて我慢していた1個も食べられてしまう。
という教育をしていたということである。

もちろん、食べ物の話に限らない。
テストで100点取ったらゲームを買ってもらえる約束だったのに、いざ100点を取っても、今回は問題が簡単だったからとか100点を継続できたらだとかそんな約束してないだとか、勉強なんて自分のためにすることなのになんでそれでゲーム買ってもらえると思ってんの世の中そんな甘くねえよ社会の厳しさを教えてやる、みたいになぜか怒られて結局ゲームを買ってもらえない、
のように、約束を守らないバリエーションなんて無限に存在する。

これをされた子どもは、どうせゲームを買ってもらえないから勉強はしないし、どうせマシュマロは増えないから今ある1個がなくならないうちに食べる、という合理的な選択をするようになる。

Aを達成したらBをしてもらえる、という約束をしているにも関わらず、自分がAを達成してもBはしてもらえない。
だからAを達成しようとしない。
約束なんてあってないようなものなのだ。

そして約束を守らない親は、自身もそのような教育を受けてきて、最初から守る気のない約束をする、約束を守れるほどの金もない年収の低い大人であることが多い。
裕福な家であればゲームを買わない理由などないのだ。
よって、マシュマロを食べるグループと我慢するグループは、親の年収と相関関係があるとされた。

クリティカルシンキングの例として出したい綺麗なオチである。

Wikipediaではここまでのことは載っていなかったので、詳しくはひろゆき氏のYouTubeの切り抜き動画などを観てほしい。

上記の説明はひろゆき氏の動画を、記憶を頼りに自分の解釈で僕の言葉でまとめたものだが、論理構造はほぼ相違ないはずだ。

さて、では約束を守らない妻は親も約束を守らない人間で貧しい家庭だったのかというと、僕の見る限り決してそんなことはない。
むしろまったくの逆だ。

マシュマロの例で言えば、我慢せず目の前のマシュマロを食べたとしても、もう1個もらえたタイプだろう。
与えられた課題を達成しなくても、かわいくおねだりしたり怒ったり泣いて見せたりすることにより、甘やかしてもらえる。

Aを達成しようがしまいが、Bはもらえる。
だから約束というのは自分の都合の良い部分だけを覚えておけばいいし、自分が約束を守る必要もない。
無条件でこれをあげると言われているのと同義なのである。

実際にそうだったのかどうかは定かではないが、数年間一緒に過ごしてきて、そんな印象を強く感じざるを得ない。

これを僕が矯正する?
無理な話だ。

どんなに約束を破られたことを僕が怒ろうが悲しもうが、今回はこうだからいいと思ったと言い訳したり、妻もどうして自分は約束を守れないんだろうわたしはダメな奴だと一緒に悲しむだけである。

これに関しては正直、今でも正解がわからない。
まだ解決していない問題である。


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