金玉が大きいので病院にいったら即入院即手術になった話(2)
診断。鼠径ヘルニア。
いわゆる脱腸。
玉袋に小腸が入ってるらしい。
そのまま玉袋の中で小腸が腐ることもあるとか。
なにそれこわい。
泌尿器科ではなく消化器科の範囲だからとすぐ診てもらえるところを探してくれて、紹介状を書いてくださった。
すぐにそこに行ってくださいと。
あとなんか3回くらい歩けるのか確認された。
すぐ対応してもらえるのはありがたいけど、むしろすぐ対応が必要だと判断されたのかとか、悪化してたら歩けなくなってた可能性もあるのかとか。
ちょっと不安。
紹介先の病院は大きかった。お医者さんいっぱい。
消化器科で医師の問診のあとベッドに横になり、ズボンとパンツを下げた丸出しの状態で触診を受けていると、ごく自然に若い女性医師がカーテンを潜って入ってきた。
普通に触診中の股間を見られた。
おおう、あ、え、そういう?そうか、そうだよね、うん。
僕が男性だから男性医師が対応してたってわけではないよね、わかるわかる。
いや、別に女性に見られるのが嫌ってわけじゃなくてですね、でも事前に教えてくれれば、せめて皮ぐらい剥いてたんですがね、へへ。
診断はやはり鼠径ヘルニアだった。
脱腸の一種だけど出ているのは小腸ではなく内臓脂肪だとか。
横になったまま採血したり点滴打ったりCT検査したりしたあと、出てる内臓脂肪を戻すとかで金玉をぐいぐい押し込まれた。いや金玉じゃなくて内臓脂肪だけど。
でも金玉潰されるときの痛み。紛うことなき激痛。
若い女の子に金玉触られてるとか関係ない、痛い。
暴れてるつもりはなかったけど男性医師に腕を押さえられながら、女性医師に金玉を揉まれる。
なんだこのシチュエーション。
この特殊シチュエーションでビッグになれ!勇ましい姿を見せてやれ!
と願うも激痛が圧勝し終始情けない最小サイズを晒し続け、金玉も元のサイズに戻った。
内臓脂肪も本来あるべき位置に戻ったらしい。
治った。
これで痛みから解放されるのか。
まさか即日で治るとは。
病院ってすごい。
しかしまだ完治ではないらしく。
金玉を揉んでくれた女性医師が言うには、
応急処置で元に戻したけどまた再発する。
それは1年後かもしれないし明日かもしれない。
今日このまま帰ってもいいけどすぐ再発するかもしれないししないかもしれない。
再発しないようにするには手術する必要がある。
手術は最短で明後日できるけど今日から来週の月曜日まで入院することになる。
どうする?
と。
人生初手術は怖いけど、また再発しても嫌だし、再発したらまた病院に行くまでの腰が重くてしばらく痛い思いをするんだろう。
それになにより、不定期に何度も病院で下半身丸出しで金玉揉まれるのが習慣化してしまうと、よからぬ嗜好に目覚めてしまいかねない。
できれば今回で全部済ませてしまいたい。
会社に相談して入院の許可をもらい、そのまま車椅子で病室に運ばれるのであった。