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マッチングアプリで会った子にぼったくりバーに連れて行かれた話(11)
弁護士から返信が来た。
3日以上は当然かかるものと思っていたのだが、期待をはるかに超える速さだった。
メールを読んで即返信していただけたのだろう。
以下、全文。
内容を拝見致しました。
まずは警察に行き、記録を残してもらうことです。
ぼったくり被害者がであれば、警察に行くのが社会通念上の合理的な行動だからです。
(実際の捜査までは無理でも、記録が残っていれば良いです)
杜撰な会計処理や初のお店での会計金額の高さから、
争えば、理屈上は全額といかずとも返還請求が成り立つ可能性があります。
領収証もあると良いですが、ATMから引き出していますので、
そんな時間に多額の引き出しをしたことが証拠として代替できるように考えます。
問題は、お店の特定です。
できれば、バーの従業員や出会い系の女性の身元も分かれば、
お店と一緒に共同不法行為を行った者として返還請求をします。
容易には支払わないと思いますので、法的手段にまで出れば
全額とはいかずとも返還が認められる判決が出ると思いますが、
1.訴訟までやれるか?(手間や時間などの問題)
2.勝訴したとして回収できるか、
の問題がまだ残ってはいますので、ハードルは低くないと考えます。
やはり専門家である。
何が証拠になるのか、素人では出てこない意見だ。
ATMから引き出した領収証はその場で捨ててしまっていたが、インターネットバンキングで記録を見ると引き出した金額と日時がはっきりと記載されている。
あとは警察で記録を取ってもらうことと、店の特定。
やることは決まった。
ただ法的手段までは弁護士のかたのご指摘の通り、あまり現実的には考えられない。
「手間や時間などの問題」とシンプルに書かれているが、それが実際にどれだけのものであるかを甘く見てはいない。
30万くらいの額であれば、訴訟に手間や時間を投入するよりも普通に働いていたほうが早く取り返せるだろう。
僕は金を取り返したいだけなのだ。
正直な僕の感覚として、現在はマイナス30万ではない。
支払ってしまったものはもうゼロなのだ。
だから2万でも5万でも取り返せれば、感覚としてはプラスである。
実際にこういうことがあるという事実やその手口を知ったこと、そして二度と引っ掛からなくなったという授業料、誰かに話せる面白いネタができたこと、これらで30万はペイだ。
むしろ話のネタとして考えるなら被害額10万では小さいし100万は痛すぎる。30万ならまだ受け入れられる額であり面白さも兼ね備えるちょうどいい塩梅。
どちらかというと最小限の労力でいくらか稼ぐ、という程度の認識になってしまっている。
そこまで熱くなってガツガツ行動する気にはなれないのだ。
一晩寝たことで落ち着いたというのもある。
精神安定。
やはり睡眠は偉大だ。