よくわかる法律入門 #11 憲法第16条について

第十六条 何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。

何人も の意味
 
先生「憲法16条からは、「何人も」という主語が続きますね。これは、日本国民のみならず、全ての人を対象にしていると理解できます。」
 
学生A「誰でもいいんですね。」
 
先生「・・・。はい。ですが、第3章で、国民の権利と義務、と書かれている。そして、この第16条はその中に盛り込まれていることからも、やっぱり日本国籍を持った人限定だ、という考え方を持つ人が多いですね。どっちが正しいのかは、やっぱりその時その時の裁判官さんの頭の中によると思います。では、この言葉を使っている、第16条を見ていきましょう。」
 
先生「はい。第16条は、請願権という権利を国民に保障しているわけですね。で、請願権は権利ですからね。ここを見てくださいね。
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/ugoki/h12ugoki/h12pr/h12pr06.htm

 
学生A「え~っ!こんなことやってくれるんですね。」
 
先生「はい。」
 
学生B「している人っているんでしょうか。」
 
先生「そりゃあ、いますよ。請願権。このページを見れば、そういうことできるんだなって。」
 
先生「この話は、これくらいでいいかなと思います。どんなことが請願され、認められたのかは、自分で調べてみてくださいね。
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_seigan.nsf/html/seigan/190_l.html
 
 ここで、請願されたものが閲覧できます。私も見てみましたが、消費税増税はやめてくれという請願が多かったです。学生Bさんも、署名に加わるといいですね。」
 
学生B「そうですね。そうか~。ここでこんなことが行われていたのか~。知らなかった・・・。」

先生「ですが、請願権、というだけであり、請願すればその内容が認められるかどうか・・・というと、ほとんど認められないと言っていいでしょうね。ですが、国民の代表者自体が意見を聴く手続きとしては、有用だと思いますよ。実際、請願を受けた国会議員がどう行動に移しているか、詳細までは私にはわかりません。でも、請願はできるよ!っていうのがこの憲法が書いてあることで、請願したからといって、差別的待遇は受けません。と言っているんですね。範囲はかなり大まかに決まっているようです。」
 
学生B「直接言ってもだめなら、間接的に言っても無理でしょうね。」

先生「まぁ、そうですよね。この話は、これで終わります。今回は結構楽でしたが・・・。」

なんか少なすぎるので、また何かあれば更新します。

ちなみに、差別については、【よくわかる法律入門 第14回】をご覧になってくださいね。
 
 


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