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【クオトミーが切り開く医療DXの未来 #02】世界トップクラスの医療制度存続の鍵

こんにちは。株式会社クオトミー代表取締役の大谷です。

私たちは"医療従事者を取り巻く労働環境の改善"をスマート手術台帳「OpeOne」で実現するため、日々「医療×DX/AI」というマーケットに挑戦するスタートアップ企業です。

本記事では、将来の弊社メンバーになるかもしれない方に少しでも医療を身近に感じていただき、
医療業界の課題について”自分ごと”として捉えていただきたく、クオトミーの社会的意義について
お伝えします。

クオトミーの取り組む「外科系医療DX」という挑戦

医療業界の課題についてお伝えする前に少し弊社クオトミーの紹介をさせていただきます。
クオトミーは、解決難易度が高く、社会への影響が大きい医療課題に取り組むスタートアップ企業です。
特に「外科系医療DX」という新たなデジタル市場を開拓することで、これまで誰も挑戦してこなかった領域に挑戦しています。
外科系医療領域においては、課題の複雑性が高く、大手のIT企業が参入しづらい領域のため、クオトミーは大きなポテンシャルのあるデジタル未開拓市場で独自の価値を提供しようとしています。

「医療×DX/AI」のマーケット成長については以下の記事で詳しく説明しているのでぜひご覧ください。

医療業界の尊さ

クオトミーに限らず、法人企業が取り組む事業活動のすべては、何らかの課題解決に取り組んでいますが、医療業界は特に解決難易度が高く、社会に大きな影響を与えることができる業界だと感じています。
私自身、元々医療従事者として働いていたこともあり、医療という分野はとても身近で重要な社会インフラの一部だと考えています。
多くの方にとっては「医療の重要性は理解できるが身近でない存在」という位置付けかもしれませんが、みなさん自身の人生の始まりと終わりにも医療が深く関わっておりますし、医療は誰もが一度は深く関わることのある領域かつ、ご自身やご家族に何かあったときに頼れる最後の頼みの綱でもあります。

私はアメリカで留学生活をしていた経験もありますが、日本ほど医療が国民に寄り添っている国は他にないと思っています。
もし、これまでのような「いつでも、どこでも、安心・安全な医療を安価で受けられる環境」が破綻するとなったら、皆さんはどう思いますか?
お子さんが産まれるという時に近隣に病院がない場面や、大切なご家族が手術を要する状態にも関わらず外科系医療を受けられない場面を想像してみてください。

このような出来事は起こらないと思われるかもしれませんが、医療機関の経営破綻や医師不足は現実的に差し迫っていると思います。
新型コロナウィルスのパンデミックによって医療リソース不足になると、どのような状況になるかは体感された方も多いと思います。
あの時の医療環境が常態化すると考えると恐ろしいですよね。

医療業界の課題と解決の鍵

実際、現在の日本の医療機関は非常に厳しい状況に直面しています。
医療費抑制&物価高により収益構造が悪化し、人材不足など、医療機関にとっても医療従事者にとっても非常に大変な状況です。
さらに、国の財政的な事情から医療費を減らさなければならないという政策は継続するはずです。医療は社会にとって欠かせない存在であるにもかかわらず、今まさに窮地に立たされているのです。

では、医療機関の収益構造を改善し人材不足を解決するためには何ができるのか?
私の答えは一つ、「外科系医療者のポテンシャルを最大化すること」です。

1つ目の「医療機関の収益構造」の解決について〜

手術室は医療機関において「プロフィットセンター」であり、それを効率的に運用することが医療機関を救う鍵だと考えています。
外科系医療が医療機関の経営にとって非常に重要なレバーであり、ポテンシャルの最大化こそが持続可能な医療機関運営の道だと信じています。
医療機関の収入源の中で、外科系医療によって生じる診療報酬は技術の種類や方法に応じて定められており、専門性の高さに応じて報酬が得られます。
たとえば、「がん」に対する外科系医療では、開腹手術と腹腔鏡手術では診療報酬が異なります。
このように、病名で一律に定められている入院費などとは一線を画している手術診療報酬を生み出す手術室は医療機関にとって非常に重要な収益源となっているのです。

2つ目の「医療機関の人材不足」の解決について〜

医療機関のコストの約55%が人件費に充てられていると言われています。
(参考:病院経営事例集「貴院の人件費率は適正?収益改善につなげる「財務諸表の読み方PL編」」)医療業界はデジタル化・IT化の動きが遅く、まだマンパワーに頼った構造であることが人件費の割合を増やしている要因と考えられます。
医療需要が高いため人材が有り余っているわけではなく人手不足です。むしろ医療従事者の献身性に依存し、時間外労働が常習化していました。
しかし、働き方改革が進む中で、医師や看護師の労働時間管理が厳しくなり、時間外労働に対して適正な賃金が支払われるようになってきました。
その結果、多くの医療機関で残業代の支出が急増し、例えば年間5億円以上の追加支出が発生したというケースも報告されています。
(参考:日経メディカル「千葉大学医学部附属病院、医師の勤怠管理強化で年間5億円の支出増」)
医療従事者の長時間労働が当たり前になっていた医療機関の慣習が、ようやく課題として認識されてきたのです。

医療業界の課題

こうした状況に対して、医療機関はソリューションを求めています。
しかし、現時点では適切な解決策が十分に提供されていません。

クオトミーの目指す未来

上記の課題に対して私たちができることを考えた結果、DX/AIを通した医療従事者の業務効率化、医療機関の生産性向上に向けた支援に辿り着きました。
実際の臨床現場では、医療従事者は医療に関わる行為以外のノンコア業務に多くの時間を割かれています。
これが時間外労働を増やしている要因の一つで、医療機関内のリソースを最大限に生かしきれていない理由です。
コア業務である医療は、学問としても製品にしても発展が凄まじく、多くの医療課題をこれからも解決していくでしょう。
しかし、それを提供する医療従事者の業務は全く変わっておらず、むしろ複雑化しています。
このような医療従事者のノンコア業務の課題を解決することでこそ、医療リソースを最適化し、適切に多くの患者さんに医療を届けることができると考えています。
そうすることで医療機関の経営状況も改善し地域医療をサステナブルなものにすることができるようになる。
適切な医療を届けるための医療機関が健やかな社会インフラとして存続できるのです。

上記の想いから、クオトミーのミッションは「医療従事者のポテンシャルを最大化して、健やかな医療をつくる」と定めています。
このミッションが実現することで、日本社会の医療を支えることができると信じています。

また、弊社内では以下3つのバリューを掲げ、プロダクト開発・提供を行っております。

・率先して巻き込まれよ Be the 1st call
・手触り感をもった変革者たれ Upend status quo
・常に胸に宣言を!! Declare it!!

https://note.com/junichiohya/n/nb2ed2cc32350

バリュー策定の背景については以下記事をご覧ください。

私自身は元医師ですが、社内には医療従事者の経験がないメンバーも多く在籍しています。

医療従事者の経験がなくとも、自身や家族のため今後の日本の医療を支えたい、という想いがあればミッションの実現は可能だと感じています。
私自身もダイレクトに人の命を救う医師とは異なるやりがい、充実感をプロダクト開発・提供では感じており、既存の医療機関内ステークホルダーとは異なる新たなアプローチで日本の医療業界を支える変革者になることにワクワクしております。
ぜひ、この記事を読んで日本の医療課題を解決すること、ないしは自身や家族の未来を支えることに共感いただけた方には、カジュアル面談で記事には書けなかったより詳細の部分もお伝えできたらと思います。

採用ページはコチラ


※クオトミーの魅力について、全3回にわたって記載しております。
弊社にご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ他の記事もご覧ください。


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