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『インサイト』と『ポジショニング』のnoteに関しての皆様からのご意見のまとめ

中村です。

おかげさまで前回書かせていただいたnoteへの反応が思った以上に良かったです。note->NewsPicks->Twitterでの組み合わせ爆発的ですね、びっくりしています。私のnoteに関わって時間を使ってくださった関係者・読者の皆様本当にありがとうございました。

1)本題に入る前に。そもそもの私のアウトプットの目的。

少し反省中なのですが、色々な方のコメント読ませていただくと、ちょっと期待値上がりすぎた感があります。ですので、一度ここで整理させていただければと思っていたりします。

私のnoteは基本備忘録です。私は記憶力がとても悪く、買い物も3つまでしか覚えられません。で、前の会社で学んだことも含め、忘れないように備忘録としてnoteを使っています。

今までの人生でブログとかも書いたことはなく、メンタルバリアーが相当高かったです。が、以下の記事読んで、「そっかー、自分へのメモのつもりで書けばいいんだ!」「メディア観点で書く必要ないんだ」ということで大分バリアーが下がったので本日に至ります。せっかくなので、誰かの役に立てばいいなー、と思っています。

詳細はこちらを読んでいただければと思います。またこちらに書かせていただいておりますが本業もあるので(勉強も含め。。涙)、月1−2本のペースでマイペースに書きたいことを書こうと思っています。

②そもそものアウトプットの目的

noteの前にアウトプットとしてはじめたのがTwitterになります。Twitterを初めたのが2018年9月、ちゃんとコメントしはじめたのが今年からになります。目的はアウトプットを出すことで自分の考えを整理するのもありますが、色々な方の日々の悩みや困っていることを知ってそれを解決するお手伝いをしたいというのも大きな目的です。前職より、現場感非常に大事にしているのですが、役職上なかなか現場に出るチャンスが少ないのです。あと広告主側と違ってお付き合い業界の皆様が多く、残念ながら皆様に一人一人会える時間がないので失礼ながらネットという形を使わせていただいています。皆様の日々の悩みや困っていることを聞いてそれに合わせてnoteを書いたり日々の業務に活かしていきたいと思っています。

③あと、Twitter等の反応を見ていると、この人すごい人だ、いい人だというコメントを時々いただいているのですが、会ったら意外と辛口な人間だったりします。Junichi Nakamuraってどんな奴だよの最終判断は会って、話してから決めていただけますと助かります。後光効果って、すごいけどちょっと怖いなとビビっています笑。自業自得の感があるので反省しています。

後光効果・ハロー効果:ハロー効果(ハローこうか、英語: halo effect)とは社会心理学の用語で、ある対象を評価する時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる(認知バイアス)現象のこと。後光効果、ハローエラーともいう。例えば、ある分野の専門家が専門外のことについても権威があると感じてしまうことや、外見のいい人が信頼できると感じてしまうことが挙げられる。(wikipediaより)

あまり期待値を上げすぎずに、できれば長期的にお付き合いいただければと思います。よろしくお願いいたします。

コラム:期待ハズレって製品開発でも重要?
P&G時代にプロダクト開発用に行なっていた消費者テストで重要視していた指標でExpectation Unmetnessという考え方があります。普通はプロダクトを使っていただいた後のOverall Rating(全体評価)や使用意向をメインに指標にしますよね。でも実は使う前のコンセプトが強すぎるとプロダクトへの期待値が上がりすぎて結果がっかり感が出てしまいリピートが結果こないという話です。結果LTVの減少につながると思われます。このためにプロダクトを変えることもありますが、逆にコンセプトを変えることもあります。プロダクト開発だけでなく今回のように人や組織のブランディングでも同じだと思います。長期間持続可能な形でやっていこうと思った時にはふとこの指標で考えてみると面白いかもしれません。


2)多様性が物事の本質を考えることにつながる。

Newspicksさんに取り上げていただいたり、今回再現性のない出来事がきっかけでしたが、色々コメントいただけたのは素直に嬉しかったです。

私は20年間グローバル企業で働いているのもあると思いますが、色々なバックグラウンドの方とお話をして刺激を受けながら自分の考え方を発展させていくのが好きです。アメリカ、中国やインドの方だけではなくチェコの方や南アフリカの方、メキシコの方、イタリアの方。皆様考え方が違いそこから本当に多くのことを学んできました。そういう意味でも多様なバックグラウンドを持った方に、深いコメント・感想をいただけたNewsPickerさんには本当に感謝いたします。

多様なバックグラウンドを持った方からのインプットが本質に近づくと言うお話はNestleの高岡さんの記事が非常に参考になりましたのでシェアさせていただきます。

一見もっともらしい言葉を鵜呑みにして、本質を考えない人が少なくありません。このことは、現代の日本社会に生じている、さまざまな不具合につながっていると私は考えます。本質を考える力をつけるには、「ダイバーシティに触れること」が何よりも大切です。私の場合、1990年代に30歳でネスレ日本の部長に昇格したことが、ダイバーシティに触れるきっかけになりました。ネスレはグローバル企業ですから、スイス本社の外国人とやり取りをしなくてはならず、ここで投げかけられた“素朴な疑問”が、少なからず考えるきっかけになったのです。当時、よく受けた質問は、「日本ではなぜこうなっているのか」というものでした。ビジネスをしていると日本特有の状況が発生するのは当然なことですが、その理由を論理的に説明しようとすると、意外と難しいものです。本来であれば、本社の外国人よりも、私の方が日本人の国民性を熟知しているはずですから、私には彼らの疑問に答える役割があります。だからこそ答えられないことを“恥”と思い、自分なりに本質的な部分を論理的に理解するよう努めてきました。この経験が、結果として本質を考える力を鍛えることにつながったと思っています。

今回はNewsPicks, Facebook, Twitter上でいただいた意見に対してこちらで備忘録的にまとめさせていただこうと思っています。が、その前にもっといろんな方からの質問もいただきたかったので、こちら質問箱を始めました。よければこちらもご利用ください。全ての質問にお答えするのは難しいと思いますが、もっといろんなバックグラウンドを持つ皆様から、質問をいただいて自分の観点を磨いていきたいと思っています。


3)多種多様なFAQ/コメント: 「彼女」とのインタビューが「インサイト」とは何かを教えてくれた。

(NewsPickerの方のみ名前からリンクを貼らせていただいております。もしダメだった場合はご一報くださいませ。また全部目を通していますがさすがに全てにコメントを書くのは長すぎるのでいくつかピックアップさせていただいています。ご了承くださいませ。)

3-1) カテゴリーによっては消費者リサーチいらない?

** 実は消費者リサーチは特にビューティにおいてはそんなにいらないんじゃないかって最近思うようになりました。

->私の回答**
個人的にはリサーチは方法論で、目的がインサイトと思ってるからそれはチョイスかな、と思います。リサーチは有効な手段だとは思うけど、自分達がそのカテゴリーの一番のSavvyになって自分達が欲しいものを作るというやり方もテックとかだったりしたらあるし。どのやり方にしろ、お客様優先であることが重要だと思っていて、何をすれば喜んでくれるのかという肌感は重要だと思ってます(^^)。ここがズレなければいいんじゃないかなと個人的には思ってます。

いきなりぶっこんできてくれたのはPG時代の後輩です。持つべきものは可愛い後輩笑。非常にいい質問だと思っています。このように返答させていただきました。

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3-2) 名言いただきました→「定番とユニークの境界線が見えるようになる」 by NewsPicker中川さん

Appleは、商品を作る上で「程よく個性があること」という指針があるそうで、要は定番過ぎず、ユニーク過ぎずな、その間のちょうどよいスイートスポットを狙うことで、ロングセラー商品が生まれるわけです。記事の中で、インタビューを積み重ねることで生まれてくる〝肌感″という言葉がありますが、それは、ベースとしてのインプットが満たされたがゆえに、定番とユニークの境界線が見えてきた状態なのだと思います。だから、プレゼントも、相手のことを十分に理解した上で、想像をわずかに越えた、でも越え過ぎないものがいいんでしょうね。(NewsPicker 中川悠さん)

面白いですね。Appleさんでそんな指針があるとは知りませんでした。勉強になります。定番とユニークの境界線も面白い表現ですね、どこかで使わせていただきます(^^)

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3-3) マーケティングでは「組織論」も同時に考える

ユーザーインタビューに時間とコストをかけられない場合でも、一人に対して徹底的にインタビューをする(テプスインタビュー)、実際のユーザー行動を観察する時間を1ヶ月に数時間でも良いから取り言語化する習慣は大切。**ユーザーインタビューは、組織全体に「ユーザー中心に考える」習慣を浸透させるためにも重要。 **自分たちは、ユーザーのどんな課題を解決することが目的なんだっけ? という問いに向き合えるブランドは、やはり強い。(NewsPicker 黒澤友貴さん)

組織全体にというところが肝ですね。これができることで意思決定時のスムースな議論ができますね。P&Gの時はMDとかだけでなくGMレベルまでリサーチに出てきたりすることもありました。工場とかでも消費者目線でしたしね。本当にConsumer is Bossってことを体現している会社だなと思った記憶があります。そして社外に出て気づいたその難しさとハードルの高さ。結局マーケティングや消費者中心って考えることって現場だけでなく、経営課題だなと本当に思います。

USJをV時回復させた森岡毅さんもマーケターの仕事の中に組織論をいれてらっしゃいますね。森岡さんとはVidal Sassoonでご一緒させていただきましたが当時はこんなイメージありませんでした。今の森岡さん完全に別世界の人です。色々ご経験されたんだなーと思います。もう一度話してみたいな。

どんなに精緻に市場構造を解き明かし、プレファレンスを高める戦略を構築しても、それを実行できなければ何の意味もありません。私はよく「戦略人事」という表現を使いますが、目的を達成するための人事改革、組織改革を成し得なければ、本当の価値は生まれません。マーケティングを「価値を創造する仕事」と定義するからには、適切な戦略を立てることはもちろん、その戦略を実行できる組織づくり、組織変革までやらなければならないのです。正直、この部分までを「マーケティングの役割」と捉えている人は非常に少ないと思います。しかし、この視点なくして、広告のような仕事はできても、もっと本質的な意味でのマーケティング、つまり「市場価値を創造する仕事」などはできないのです。(森岡毅さん)

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3-4) インサイトはブランディングだけでなくアプリ開発にも有効

「ユーザーに会う」…もとい、「ユーザーが自社サービスを使っている現場に出向いて様子を見る」ことは本当に学びが多いです。かつて、子ども向けのスマホサービスを立ち上げました。エンジニア・デザイナーとディスカッションを重ねた渾身のサービス。さあ、子どもに実際に触れもらいます。すると…【1】子どもは何をしたらいいかわからず途方に暮れる ↓【2】そのスマホにインストールしていた他社の子ども向けアプリで遊び始める驚愕の展開です。ただそこにも学びはあり、その模様を録画していた映像から取得した…■どの他社アプリをどれくらいの分数楽しんでいるか■それぞれのアプリで子どもがどういう言葉を発しているかこれらをまとめた資料はその後自社サービスの改善に大いに役立ちましたその後、修正→子どもに会う→修正→子どもに会うを何度繰り返したことか。そうして数か月後。「子どもが奇声をあげて喜びながら楽しむサービス」へと結実したときには思わず男泣き。「直接聞いたものをあげるのではないからこそ、そこに驚きがあり(surprise)、それが喜び(Delight)につながるのだと思います」ーー記事中にあるこのまとめはまさにそう。大人の言葉で子どもに質問を繰り返しても実のある返事は返ってきません。「インサイトに触れる」あるいは「思いを馳せる」とは、それが他社のアプリであろうとも、別のおもちゃであろうとも、子どもが楽しむ様子に繰り返し触れて得られる「肌感をつかむこと」なのでしょう。(NewsPicker 太田祥平さん)

このお話シェアしてくださって本当にありがとうございます。まさしくおっしゃる通りだと思います。
こういうインサイト系の話って、よく「ブランディング系って違いますよねー」と言われることがあるのですが、このアプリ開発のケースを読んでいるとそれだけではないのではないのかなーと本当に思います。
さらに大事だなと思うのは真ん中の部分の
■どの他社アプリをどれくらいの分数楽しんでいるか
■それぞれのアプリで子どもがどういう言葉を発しているか
という質問ですね。この一歩引いて、ユーザー起点で考えることが一番大切になります。リサーチ手法でもIn-contextでやることの重要性はとてもよく言われます。主が自分のプロダクト・ブランドではなくユーザーになるのが多分コツですね。

ここで思い出したことを一つ(記憶力悪いのでこういう風に刺激されないと思い出せない笑)。レノア新投入の時一番悩んだのはパッケージ開発でした。いくらテストしても海外のパッケージはダサくて受けないし、デザイナーの方も苦戦されてました。パッケージテストだけで2桁は調査をしたのではないかと。

その時あえて一歩引いてみて、消費者の方をドラッグストアにお連れして調査したんです。

「この中で"朝の爽やかさと柔らかさ"を感じるパッケージをどのカテゴリーからでもいいので持ってきてください」

そうしたら柔軟剤ではなく、化粧品やヘアケアから結構持ってきてくださったんですよね。その中から透明性が大事とかグラデーションが消費者にとってのCUEになるってことがわかったのであのパッケージになったんです。そのあと調査したらスコアが劇的に改善しました。Consumer is Boss.

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3-5) インサイトを得るためには、ユーザーと直接会うだけではない。また、データによる客観性も必要。

誰でもデータを扱えるような時代だからこそ、データ以外の肌感やフィーリングをどれだけうまく扱えるかがキーになるんだなと思った。(Twitter いいやつさんより)

 データでは分からないことが多い。
実際に消費者に会って考えているマーケティングでなければならない。会っている人は顧客のインサイトを肌感で知っている。
(NewsPicker 赤沼悠介さん)

確かに、データ上だけでは、言う前から何を欲しどう行動するのかを理解することはできないですね。手触り感を持ってエンドユーザーと接することが、インサイトを掴む為には必要なのかもしれない。「共感力」がとても求められるな、と思いました。
(NewsPicker 安藤輝人さん

事業開発でもそうだが、カスタマーヒアリングとは、対象カスタマーに憑依できるレベルまで聞きまくること。そこまで知ると、手触り感がようやくでてくる。
(Twitter 森島さんより)

コーヒー飲みながらFGI聞いてわかった気になるな、街に出ろ、人を見ろ、自分で経験しろ、と言われて来たことを思い出した。
(Twitter 赤谷さんより)

短文でもこういう感想いただけるの本当に嬉しいです。また色々な方が過去言われたことや現状感じていることと結びつけてくださったのは本当に嬉しいです。色々なデータが大量にリアルタイムに存在している今だからこそ、実際にユーザーさんや消費者の方にお会いすることで気づくこともいっぱいあると思います。ぜひ皆様肌感をつけてみてください。

一方で、データを見ることも非常に大切に思っています。データを見ることで客観的にファクトを見ることができるし、印象論に左右されなくなると思っています。それに加えて、データを見たときに一歩下がってそれがユーザー視点で何を意味しているのかを考えて解釈するのが大切だと思っているんです

一番大事だと思っているのは、「実際にあったりして得たユーザーさん・消費者の方への肌感を大事にしながらも、データからみる客観性でその肌感を検証していく。」ということです。もし、誤解を与えていたらすいません。現実結構行ったり来たりすることも多いです。

客観的にデータを見ること自体の大切さという意味では、ちょうど先日ファクトを知ることの大切さについて面白い本を読んだのでそちらから抜粋で1問質問させてください。

15 歳未満の子供は現在世界に約20億人います。国連の予測によると2100年に子供の数は約何人になるでしょう?A. 40億人、B. 30億人, C. 20億人(こちら『ファクトフルネス』本文より抜粋。答えは本の紹介の下に)

上記の質問に正確に答えられる方、かつなぜこのような質問が著者からされているのか意図がわかる方は多分ファクトフルネスの考え方をすでに実行されているのだと思います。

でなければ下の本はオススメですので一読されてもいいかもしれません。この本のいいところはなぜ人は判断を間違いうるのかという点を人の本能(心理)という形で説明しつつ、それを避けるためにはどうするのかという点まで踏み込んでくれています。ちなみに上記の質問は著者は「直線本能」の罠として説明されています。

答え:Cの20億人だそうです。世界中で85%くらいの方が間違えたそうです。ということは人口は伸び続けるというのは印象論は?。なぜこのようなことが起きるかというとそのような世論ができているからと人は本能的に直線的に物事を見てしまうから、と続いたりします。それを防ぐためには。。。と続きます。

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4)多種多様なFAQ/コメント: P&G時代に考えたコンサルとは違うポジショニングの考え方

こちらも反響を色々いただきたかったので同様にまとめて見たいと思います。反応あるってやっぱり嬉しいですね。

<謝辞>
まず、「結局消費者のためになっているのか?」というフィードバックをいただきました。P&GではもちろんConsumer is Bossという考え方をしていますのでそれが消費者のためになるように商品開発がされています。そのための非常に何段階ものプロセスもございます。この点、会社としてのコンフィデンシャルな内容と判断し載せませんでしたが、結果言葉足らずだったのは私の責任です。もし誤解を与えていましたらお詫びいたします。次回よりこのような点を気をつけていきたいと思います。

4-1) 「社会潮流」からリバースエンジニアリングすることで「周りの常識・空気感」とその変化を理解する

これすごく大事ですね。競争軸を変えて、争点をずらす。でも、新しい軸を見つけるのって、結構難しい。その時に参考になるのは、「社会潮流」の変化。ご飯食からパン食にシフトしたり、ハイブランドからファストファッションにシフトしたり、現金からキャッシュレスへシフトするなど、世の中はどんどん変わってゆく。それはテクノロジーだったり、新しい政策だったり、単なる飽きだったり、いろんなことがトリガーになっていて、ドラスティックに変わるときもあれば、じわりじわりと変わることも。だから、そんな「社会潮流」の変化を常に敏感に感じておく必要がありますね。街を歩くのもいいし、本屋に寄るのもいいし、メディアを追い続けるのもいい。ソースはどこからでもいいけれど、大切なのは、ずーーーと、見続けること。そして、変化の違和感をメモること。社会は変化していても、商品は変わらず、知らず知らずにギャップが開いているケースが多いので、観察の先に、軸をひっくり返すヒントが眠っていると思います。こちらのコラムも是非参考にしてみてくださいー。(と、最後は宣伝みたくなってしまった。。すみません)https://www.hakuhodo.co.jp/archives/column_type/hit-shukan(NewsPicker 中川さん)

あ、また中川さんですね。コメントありがとうございます笑。おっしゃる通り「社会潮流」って大事ですね。
私なりの解釈ではさらに踏み込んで「自分の周りにいる人の常識」ってことだと思っています。特に日本人は単一民族的なところが歴史上からもあるそうですし、「社会常識」を理解する、「空気感を理解する」って大事だと思っています

例えば昔は「母親は家庭にいて家を守るのが仕事」ってのが大概自分の周りの常識だったので共働きって外れ値でした。でも、今の若い人たちからすると「父親も母親もない。二人で育てていく。」というのが常識なわけです

面白いのはそこからで「母親として家事・育児を完璧にこなさなければならない」というある意味義務感から少し解放されるわけです。そうするといわゆるお惣菜だったり、中食が流行ったりするわけですよね。他にもいわゆる家事の時短が受け入れられる。例えばすすぎ1回とかヘアケアの早乾とかも同じ流れですよね。昔の価値観的には受け入れられなかったと思います。

結果「社会潮流」になる。よく家庭用品の場合心理的要素で消費者をセグメンテーションするのですが、昔に比べて「達成感を求めるユーザーグループ」って減ってきているのではないかなと思います。

結果論としての「社会潮流」からリバースエンジニアリングすることで「周りの常識・空気感」とその変化を捉えるのってインサイトを理解する上で一つ有効なやり方だと思います。その意味でも中川さんがシェアされていた下のサイトは面白いと思います。皆様も是非。

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4-2) 何か変化があったと感じたら、それまでのサービス・プロダクトがどうなったかを軸に落としてみてみる

P&Gさんが除菌という概念を生み出したのは、この数十年の消費財マーケットでものすごい「発明」だったと聞きます。菌なんて日常生活で認識することができないのに、除菌と言われたらやらなきゃという感じになりますよね。その後も洗剤の訴求ポイントはいろいろな「発明」があって、例えば、時短、部屋干しがにおわない、有効成分の鮮度キープ(ジェルボール)などなど・・・。また、シャンプーなら、海外っぽいイメージから、アジアの黒髪、ノンシリコン、ボタニカル、アミノ酸と、こちらも様々な「発明」がありますね。NewsPicker 佐藤 沙弥さん

コメントありがとうございます。ヘアケアは私まさしくその時代にいたので軸がひっくり返りを半年ごとに感じていました。ダイナミックで面白かった一方で大変でした。私の印象的には明らかに軸のひっくり返しでしたね。

そもそも花王さんからの「アジエンス」は当時アメリカハリウッド女優や海外のイメージでトップシェアをとっていた「LUX」と「Vidal Sassoon」への対抗でした。黒髪用と明らかにポジションされていました。

そのあと資生堂さんも追随され黒髪どころか日本人向けとして「Tsubaki」さんの投入。日本人の誇りをベースにSMAPの曲を使い、女優さんを大勢同時に出されていました。資生堂さんならではの資源を最大化されたブランド投入でしたね。

実はノンシリコンの前にP&Gさんのパンテーン全盛期が2年ほど続いています。今となってはみなさん信じられないかもしれませんがトリートメント・洗い流さないトリートメントの市場創造はこの時期に作られ、その背景には毎年のように新しいトリートメントを出したパンテーンがいました。「14日間とりあえず使ってみてください」というキャンペーンももしかしたら覚えてらっしゃるかもしれません。健康な髪というのがコンセプトですね。

そこに対して軸をひっくり返しにきたのがノンシリコンシャンプーだったのです。シリコンは髪に悪いというイメージを作りましたね。(真偽のほどは科学的にはだいぶ?というのが私のファクトフルネスですけど。。)

こうやって色々なカテゴリーを研究されるのも面白いですので何かダイナミックに変わっているなと思ったら軸がどうひっくり返っているかをみてみてください。それまで存在していたブランド・サービスがどうなったかを見るのがコツです。(例えば車→レンタカー→シェアカーとか軸のひっくり返しだと思っています。昔に比べビジネスモデルの変化が伴うようになってきたのは面白いなと思っています。)何か変化があったと感じたら、それまでのサービス・プロダクトがどうなったかを軸に落としてみるのも良いと思います。

そしてnoteにまとめて是非投稿してください。個人的に色々なカテゴリー勉強させていただきたいです笑。

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4-3) リフレーミング・ポジショニングは自分の成長やコーチングにも使える?

目指すは「インサイトフル・リフレーミング」。「リフレーミング」は、マーケティング以外にも通用します。ビジネスでは必須と言っていい能力。真の課題を発見したら、フレーミングしてみる。さらに価値や競争力が生まれるようにリフレーミングする。ここで差が出るのは、リフレーミングの仕方。いかに型にはまらず、洞察力を発揮して、新たな発見ができるかです。NewsPicker 前刀さん

 改めて自分をコンサルする上でのポジショニングとしても読める良ブログで勉強になりました。
Twitter Fig 🌸Fledgling Developerさんより

ありがとうございます。このコメント非常に嬉しいです。実はnoteの下書きの中に「違いをリフレームして強みに変えることで自分のパーフォーマンスを最大化できる」というものがあります。

いずれちゃんと書こうと思っていますが、内容をかいつまんでお話すると
①よく強みにフォーカスしろとは言うが強みを最初から持っている人はいなあい。持っているのは人との違い。
②人との違いをどうビジネス上強みにしていくかどうかは経験則によるところが大きい。同じ違いを強みにしている人から学ぶことが重要。
③そしてまたその意味でコーチングが重要。マネージャーはどうその違いを強みにさせてあげられるか、そして減点評価ではなく加点評価をしてあげられるか、
といった内容になります。この辺を自らの経験やキャリア構成、コーチング、人のマネージメントの経験からお話できたらいいなと思っております。

いずれ公開しようと思っていますが、いつになるかは不明です笑。その間は以下の本を試されることを推奨します。外資系だとよく使われている本です。

4-4) ポジショニング・リフレーミングは地方創生に必要?

正に学びたい内容。地方都市こそ、マーケティングがマスト。『マーケティングの考え方って、新しいゲーム作りとルール作り。「違い」に注目して、「強み」に変え、「ポジショニングの軸の変換」につなげる』都市の競争でも、利便性を軸とした勝負では敗北必至なのに、国からの税金で追いつこうとする勝負ではなく、自分の「違い」に着目し、それを活かした新しい便益や軸を提供する。これからの弱い都市の都市マーケティング。NewsPicker 吉田さん

勉強になりますね。ついつい既存のマーケットを見て分類してしまうところ、軸を引き直す意識は常に持ってたい。
先日見た記事で、ミスドのライバルにスマホを挙げていて、それはスマホを持つことで片手が埋まるからという事。これも同じですね。
これは地方、中小の事業者は必死に考えるべき視点ですね
NewsPicker Osawaさん

これは正直ちゃんと考えられていなかった視点でした。地方は確かに違いがありますし、あとはそれをどうリフレーミングし強みに変え、ポジショニングを築けるかは大きな課題かもしれませんね。ニーズ自体もありますし。

今勤めているFacebookではテクノロジーを持って地方創生に貢献をするといっていますし、ちょっと真剣に考えてみたいです。副業も可能な会社だからどこかお手伝いしてみようかな。。

あ、ところでリフレーミングについてもいっぱいご意見いただきました。かなり反応が多い一方でどうやったらできるの?という悩みもいっぱい聞きました。いずれこの内容について、地方創生テーマで考えてシェアしてみたいですね。

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4-5) SNS時代のアウトプット→出会い→交流→共感を実感できました。

ツイッターでこのnote著者中村さんに僕が「若者に役立つ話を書いてくださいよ」「どこで書けばいいかなー」「noteがいいんじゃないですか?」という話をしてまだ1ヶ月も経ってないのについにはNPでピックされ、NPのプロピッカーになった僕にがこのコメントを書くと言うご縁で大変嬉しいです😊僕も分析するお師匠さんに言われたのは軸はいくつも切ることができるが、切れば切るほど対象者は小さく価値がなくなる。という事です。アリエールのエピソードにもありましたがたった一つの価値ある軸を発見し、従来の軸からマーケティングを通じて軸の転換(価値の転換)を図ることが大事なわけですね。NewsPicker 菅原健一さん

最後にこちら。この件は感想というか感謝しかないです。

おっしゃっていただけてます通り菅原さんのアドバイスで前回のnoteができた経緯もあり、そしてNewsPicksで拾っていただき今の私があります。菅原さんとはTwitterを昨年末に始めてから交流させていただいた仲で、実はまだお会いしたことないです笑。今やMessengerでもお話できる仲なので早くお会いしたいですね。

これもアウトプットを出していったことの一つのベネフィットだと思っています。新しい人たちとの出会い・交流そしてそこから生まれる共感。まさに今のSNS時代を象徴する出来事を実体験でき肌感できたのは大きなことだと思っています。

5)最後に→→質問箱作りました。

こうやって振り返ってみてみるとやはり色々な方の意見をいただくことで自分のアイデアがどんどんシャープになっていくし、広がりもみれますね。高岡さんもおっしゃっていましたが本質に近づいていけますし本当に感謝しかないです。

今回学んだこと①インサイトにしてもリフレーミング・ポジショニングにしてもいわゆるブランディング案件のみならず幅広く有効的な考え方。アプリ制作にも地方創生にも役に立つ考え方。さらに自分の成長やコーチングにも応用が効く。さらに言えばインサイトやリフレーミング・ポジショニングのみならず、マーケティングの考え方はその他のことにも応用できる。

②変化に敏感になり、その変化に軸の転換がなかったかを考える。今まで存在していたプロダクトやサービスが相対的にどのような位置付けになったのかをリバースエンジニアリングしてみる。重要なのはその際いわゆるコモンセンス(対象者の周りの社会常識)が変わっていないかを考えると大きな視点での生活者の価値観の変化に気づける。

③インサイトは直接会ったり調査するのも有効だが、上記マクロ的な視点やデータとの兼ね合いでも見つけることはできる。重要なのは人基点の考え方をすることであり、調査などはあくまで手段、データを見るときもデータとして見るのではなくその裏にある人の心理を考えることが大事


一方でNewsPicksさんに取り上げていただけるのは偶然性によるところも多いですし、もっと皆様のご意見・フィードバックを聞いてみたいと思っています。ということで質問箱設置しましたのでよければ投げてみてください。

またTwitterも基本相互フォローさせていただいてますのでよければフォローください。軽めですが、日々つぶやいています。リプくだされば基本コメントさせていただくようにしております。


それでは本日も長文にも関わらずお付き合いいただきありがとうございました。(10000文字超えてる。。。すいません。。。)

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Junichi Nakamura
サポートありがとうございます。 何冊か書いてみてわかったのですが、note書くのかなりの熱量と時間がいるのでサポートは励みになります。