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音楽好きでオーディオにこだわるようになった私の昔から今にかけて

私は、中学生から音楽を聴き出した人間である。いわゆるお稽古事でピアノや楽器を習ったことはなく、高校からだいたい20年ほど合唱、大人になってやったのは、ウクレレと目下DTMをMacのガレージバンドで遊んでいる程度である。

高校入学時に入学祝いと称して、親からオーディオ装置を買ってやると言われたので、なんとかいい音の出る装置を買おうと徹底的に調査した。

予算は15万円。今でも大金だが、当時のオーディオをソコソコの良質な音質が出るセットを揃えるとなると、20万円くらいは必要になる。

アンプに7万、レコードプレーヤーで7万、これではスピーカーに1万円しか使えない!

もちろん、オーディオショップには毎週通ってどの装置が良いのか、月刊雑誌stereoの記事も参考にしつつ、苦心惨憺した結果。

サンスイのアンプ6万円

ヤマハのレコードプレーヤー6万円

スピーカーはダブルバスレフ式自作で3万円

スピーカーは長岡鉄男の設計の図面集が販売されていたので、それを使用して、板材加工は全て木工所を営んでいた叔父に提供してもらった。だからスピーカーユニットとネットワークに使うコンデンサーや抵抗に3万円を全て使用ができた。

こういうわけで、予算面でクリアして夏休みにスピーカーを自作した。

もっとも、自作したといっても私は組み立てした後、部活があったり遊んでいたりしていたので、親が勝手にサンダーをかけたり面をとったりしていた。

俺の趣味なのに勝手なことするもんである(怒)。

ともかく、その時から自分の作った音のこだわりが強く出るようになった。

大学卒業後にすぐ結婚した。オーディオ装置も新居の賃貸マンションに入れるつもりだったが、肝心の自作スピーカーが大きすぎて、とりあえずTEAC製の小型スピーカーを大須で買って設置。まあこんなもんかなという音質だったが。

今でもヤフオクで取引されているのでソコソコ良いものだと思う。

すでにこの時はLPレコードの時代ではなく、CDの時代だったし、レーザーディスクなるものも出現。オーディオで遅れをとりたくないので、パイオニアのLD、CDのコンバーチブルのプレーヤーを使うようになる。

そのうちサンスイのアンプが壊れてしまい、とりあえずDENONのPMA-380Ⅲとかいう28,000円という当時激安のアンプを買って聴いてみた。

これを聴いて驚いた。サンスイの6万円で買ったアンプより圧倒的に音質が良かったからである。

その後、再び引っ越ししたきっかけで自作スピーカーに再挑戦し出した。

最初は10センチ小型バスレフスピーカーを作ってみたが、これが市販品の比ではない。

そもそもどんな製品でも、人的物的コストがかかるもので、オーディオ製品とて例外ではない。

安く手頃に売ろうとすれば低コストで制作できる材料と構造の方が利益を得られる製品になるのは当たり前。

しかし、音質というのもひと加えすれば驚くほど変わってくるのがオーディオの常である。

その後スパイラルホーンという構造のなかなか市販品では出せない構造の音質も個性的なものも作成したが、これは友人の結婚祝いで差し上げたので現物はここにはない。

↑こんな構造です。これがまた開放的ないい音するんですよ!

また作りたくなってきたぞ。

上のスピーカーは現在のスピーカーのシステム。完全自作とは言い難いものである。

キットを組み立てたり、出来合いのスピーカーボックス(エンクロージャーという)に適当なユニットをはめ込んだものであったり、一番下の黒く塗ったのは設計は長岡鉄男のバックロードホーン式と言われるもので、東急ハンズで設計図通りカットしてもらい、自分で組み立てた。

と、自作といってもそんなに難しいものではない。せいぜい半田ごてやドライバーの使い方、ネジ穴をキリやドリルで開けるくらいの日曜大工スキルがあればいい。なくても試行錯誤でなんとかなるレベルである。

しかし、この手間が侮れない。大したことではないのであるが、自分で手間をかけたらなぜかその分、出る音に感動がある。愛情が出る。これはプラシーボかもしれない。しかし音が思ったより悪いと、やはり面白くない。なんとか改善して思った音にならないか、試行錯誤する。エージングといって、ユニットの振動部分がこなれてくるまでに時間がかかったり、エンクロージャーの接着が乾ききっていないときは音も安定せず、生堅いことが往往にしてある。速断はできないのだ。

よくあることだが、こりゃ失敗だなと思って半年や1年放っといて、改めて聴いてみたら、ものすごくいい音に変貌していたということがある。

現状のシステム。

スピーカー4台をセレクターで切り替え聴き分ける。

アンプはNFJの中華デジタルアンプと言われているもの。

SONYのDVDプレーヤーをCDプレーヤーとして使用、同軸コアキシャル接続でアンプにデジタル接続している。


2in ⇔ 4out スピーカーセレクター / スイッチャー ※プッシュ式ターミナルタイプ

FX-AUDIO- D302J+『ブラック』 ハイレゾ対応デジタルアナログ4系統入力・フルデジタルアンプ

ソニー SONY DVDプレーヤー ブラック DVP-SR20 BC

あとは音源は私はグーグルクロムキャストオーディオを使って、YouTubeやSpotify、グーグルプレイミュージック、という音楽配信サービスをもっぱら聴いている。CDはほとんど聴いていない。

これだけでトータルコストは約2万円弱。スピーカーを奢っても1万円あれば十分なので3万円。

正直言って、趣味の問題はあるが、市販品をなんとなく買って聴いているとは全く異なる次元になる。

確かにオーディオショップへ行って100万円のシステムを視聴すればそれなりに素晴らしい音質だが、そんな大音量でワルキューレの騎行を聴いたら近所迷惑ですって!

スピーカーとアンプを含めて自作キットが販売されている。

FOSTEX かんすぴセット 

ご参考までに。

別の本棚にはこんなシステムを作っている。

エレコムのBluetooth端末でスマホの音源を拾い、真空管アンプにつなげ、中華デジタルアンプに自作8センチバスレフスピーカーというシステム。

これならばコンセント電源とスマホさえ確保できればどこでも良質な音質のシステムで音が聴ける。(持ち運ぶ場合は真空管アンプはなくてもいい)

以前のBluetoothの音質は全然音楽鑑賞に耐えうるものではなかったが、バージョンが4.0になり、かなりいい線になってきた。これからさらによくなっていくと思う。

ELECOM ワイヤレスオーディオレシーバーBOX AVWARシリーズ

今やオーディオは趣味として絶滅危惧種かもしれない。しかしそれは貴族の趣味として。

今はもはやパソコンやスマホを買うコスト以下で味わえる、とっても豊かな趣味に変貌しているのである。

ただし、ほとんどがネットでの販売製品ばかりなので、リアル店舗同党のクオリティのものを得ようとすると、相当に高額になってしまうので、ある意味リテラシーが問われるのかもしれない。


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