四月の雪 | 2023.4.1 知床

今年は雪が少ないね、なんて言っていたのに、突然ちらつき出した雪。あなどれないな、知床暮らし。

ちょうど一年前、30年勤めた広告会社を退職して、知床の斜里町にやってきた。といっても斜里にはその前6年間、知床ブランディングの仕事で通わせてもらっていたし、現在も知床と横浜の二拠点生活なので、やってきた、という表現は適切ではないかもしれない。

3月31日も4月1日も平日だったので、31日中に飛行機で斜里へ行かなくてはならなかったのだけれど、会社の事務処理などが終わらず、CMの編集もその日に残っていて(英語ナレーションの収録だけだったので結局、欠席してしまった)、早朝から東京の三田のオフィスで片付けをしていた。

退職のご挨拶もちゃんとしたのかどうか。とにかく時間に追われていて、ロッカーなどの整理をしないといけないし、メールも使えなくなるので全部処理しないといけないし、年度末の請求関係の締めもあり、感傷に浸る間もなかったのは、逆に良かったのかもしれない。

まるで出張に行くかのようにオフィスを出て、その日の夕方には、いまいる部屋に着いて、でも生活道具も何もないので、まだエトランジェな気分で、まだ寒い窓の外を眺めていた。あれから一年。

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