見出し画像

ソロキャンプ🏕️に行って来た話

ちまたでよく耳にする"ソロキャンプ"に行って来た。息子たちがまだ小さい頃から4,5回来ているキャンプ場。
GW翌週、平日の午後から来たので僕の他は誰一人いない。

広々!
キャンプ場から見下ろす沢


到着してすぐにテント設営しているとこのキャンプ場の管理人のおじさんがやって来た。久しぶりだね、息子たちは?と元教師の通称"先生"は嬉しそうに訊いてきた。
そして僕ひとりだと知ると少し残念そうにまたぜひ連れて来るように言った。
焚き火を起こしイスやバーナー、ランタンなどのセッティングを終えてすぐ下の沢に釣りに行く。
今日はルアー。一投目からアタリ、ヤマメが釣れた。数回投げる内にもう1匹、またヤマメだ。30分位でヤマメ3匹、イワナ1匹を釣る。ビクに入れて浅瀬に置いている内にイワナは逃げてしまった。先生がふたたび様子を観に来てくれた。ウェーダーがあれば行けそうなひとつ上流の淵には50cmを超えるイワナもいる、と教えてくれた。
今回バースデープレゼントに友人から貰った焚き火台を初めて使う予定だったが雨が降り出したのともしかしたら夜も少し降るかも、とのことだったのでキャンプ場の炊事場のかまどを借りた。屋根があるからここなら心配ない。焚き火台のデビューは先送りとなってしまったが仕方ない。
5時をまわるとかなり肌寒くなって来たので上着を着る。ビールを開けて先ずはヤマメを焼こうと思ったら塩が無い。うっかり忘れてしまったのだ。管理小屋へ行き先生に伺うと
コレを、と小さなタッパーに入ったピンク色の岩塩をくれた。それをパラリとやれば最高ですよ、と笑った。キャンプに戻りかけると先生が呼び止めた。良かったらこれも、とタッパーにいっぱいの自家製味噌を手渡してくれた。2年ものだそうだ。

夕まずめ
イワナも


雨が止んで晴れ間も見えて来たが日が傾きかなり寒いので薪を足したいが熾火でまずはヤマメを焼く。焼き網を借り熾火になったかまどにかけて温まるまでの間にハラワタを抜く。今まで生きていた魚だから美味いに決まっているが熾火が良い仕事をしてくれる。
じっくり時間をかけて炙るのでふっくらと瑞々しいが頭から尾まで骨ごと食べられる。
先生にいただいた岩塩が素晴らしい。
ビールを飲みながらあっという間に3匹全て平らげた。そこそこ腹も満たされてしまったが完全に日が落ちる前に夕食の支度を終えた方がいいのでそのままバーナーの準備をして
メスティンに水を張り火にかける。
野菜も全て自宅で切って来たから湯に入れるだけ。先ずは野菜から少し食べる。
そう、今日はしゃぶしゃぶだ。
どうしてしゃぶしゃぶかというと準備も後片付けも1番簡単だからだ。とくにBBQは楽しいが焼き網を洗ったり何かと面倒くさい。家族や友人たちと一緒ならばそれも良いがひとりなら楽をしたいなと考えた。
きのこを少し食べてから牛肉を入れる。
ポン酢にネギとおろしニンニクを入れるが
おろし金を忘れてきたのでヒヤッとしたがキャンプ場の備品にあったので助かった。
たっぷりとおろしてポン酢の入ったシェラカップに加えた。牛肉を食べ、白菜も加えたところでかなり満腹になってしまった。
まだ豚肉も沢山あるが朝食べることにしてシメのラーメンを投入、野菜と牛肉から良い出汁が出ているので美味かった。
3本目のビールのフタを開けるが中々お腹いっぱいな上に本格的に冷えてきたのであまり進まない。やはりお湯を沸かして焼酎を飲む。
かなりゆっくり食べたつもりがまだ1時間も経たない。辺りはすっかり暗くなり谷川の音、木々が風に揺れる音、動物の鳴き声。
完全に陽が落ちると焚き火の灯り、ランタン、キャンプ場のトイレと管理棟へ続く道にある夜間灯の灯が届かない方向は正に漆黒の闇、気温もぐんぐん下がる。上着を出して着込んでも焚き火から離れると寒い。電話もネットも繋がらないがスマホに入れてある音楽をボリュームを最大にして聴く。再び湯を沸かしお湯割りを作る。

スマホでも意外と良く撮れた


キャンプサイトの真ん中くらいまで歩いて空を見上げてみるといつの間にか雲は消えて満点の星が輝く。しばらく観ていると焚き火から離れているので身体が冷えてきた。焚き火に戻り焼酎を追加。時計をみるとまだ20時過ぎ、何とも時の経つのが遅いのだ。お腹はいっぱいだし酒も充分、というよりも本当にひとりでは余り酒も進まないのだな、と気づいた。
食べ物を残しておくと動物が必ずやって来るとのことなのでざっくりと片付けて生ゴミを入れた袋を物置きに入れて扉を閉める。
薪をもう少し足してからテントに入る。
まだ5月半ば、夜はまあまあ寒いだろうと思っていたのでマットレスの上にエアーマット、
シュラフも封筒型とマミー型を二重に使う。しかし足先、背中が冷えてしまい中々温まらない。
それでもまだ21時台。
本を読み始めるがシュラフを開けて肩から上を出さないとページをめくれないので仕方ないがシュラフのジッパーを開けほんの数ページ読む間にとても我慢できない程寒くなってしまった。早々に諦めて再びシュラフに全身を入れてまるくなる。
鹿の鳴き声が近くから聴こえて来る。
しばらくしてやっと身体が温まって来ると知らない間に眠ってしまった。

翌朝6時には起きてコーヒーを淹れて直ぐにまた釣りに行くつもりだったがシュラフから中々出られず8時過ぎにやっと沢へ降りた。
夕方あんなに簡単に釣れたのに不思議とアタリすら無い。
30分ほどで切り上げる。
よく晴れた朝、テントやグラウンドシートを乾かし始める。ペグも洗って泥を落とす。
のんびりと片付けを完了してからベンチで横になり少しウトウトした。

「先生」に挨拶して家路につく。

家族や友人達とキャンプする楽しさとはまた全く別の、充実した良い時間を過ごせたと思う。
もう少し色々手をかけた食事や酒の時間を作るべきかな、とも思ったがあれはあれで良かったのだ、とも思う。
次回来れるのはおそらく7月か。


いいなと思ったら応援しよう!