【栄養学】スタミナが必要なアスリートへ~グリコーゲンコーディング戦略~
こんにちは、じゅんえいです。
トレイルランに出始めたことがきっかけで、スポーツにおける食事の重要性を実感し、栄養学について勉強をしています。
今回は、スタミナ系のスポーツをやっている人にとって重要な食事戦略となる「グリコーゲンコーディング」についてシェアしたいと思います。
人間はエネルギーを貯めておける!?
前回の投稿で、人間が食べ物からどのようにエネルギーを得ているのかをご紹介しました。
糖質は、グルコースまで分解され、「解糖系」の工場で、エネルギーに変えられます。
しかしここでは、入ってきたグルコースが全てこの工場でエネルギーに変えられているわけではではありません。
十分なグルコースが供給されているときには、余っている分はグリコーゲンに合成されて、肝臓や筋肉に蓄積されるのです!
体重50㎏の人では、肝臓に105g、筋肉に245gくらいグリコーゲンを貯める事ができます。肝臓の方が貯蔵する能力がありますが、筋肉の方が絶対量が多いので、より貯める事ができます。また、筋肉が付くほど多くのグリコーゲンを貯めることができるので、筋肉量によっても変わってきます。
こんな感じです。
貯めたエネルギーはどう使われるのか?
人間は、1日程度何も食べなくても、血液中の糖(血糖)はほとんど変わりません。これは、血糖値が下がってきたときに、肝臓に貯められていたグリコーゲンが分解され、再度グルコースとして血液に送り込まれるからです。
肝臓に貯められたグリコーゲンは、残念ながら直接、身体を動かすためのエネルギーには使われません。その代わり、脳を動かすエネルギーとなるので、試合中にしっかり頭を使いたい人は、しっかり貯めておきたいものです。
肝臓に貯められたグリコーゲンはこのように使われます。
一方で、筋肉に貯められたグリコーゲンは、基本的には肝臓のグリコーゲンと同様でグルコースに分解されて、その後は解糖系の工場の材料になり、身体を動かすためのエネルギーを生産します。
ではどうやってグリコーゲンを貯めるか
肝臓の場合は、1回の食事でせいぜい50g程度しか、貯めることができません。一方で筋肉は1日に200~300gも貯める事ができます。
「意外とすぐたまるじゃん」と思うかもしれませんが、しっかりトレーニングをされている場合は、日々貯められたグリコーゲンは消費されてしまいます。
試合に向けて、グリコーゲンを身体にしっかり貯めるためには、練習量が減る試合の3、4日前から、糖質中心の食事に変えるグリコーゲンローディングという方法があります。
具体的には、
食事でとる総エネルギーに対して糖質の比率を70%程度まで引き上げる(「アスリートのためのスポーツ栄養学」より)
というものです。カロリーをとりすぎないように、タンパク質や脂質の量を減らし、糖質が豊富な穀類、芋類、果実などを多くします。
そして、重要なのが、糖質をエネルギーに変える際にはビタミンB1が消費されるということです。
グリコーゲンローディングをする際は、糖質を効率よくエネルギーにするために、意識してビタミンB1をとっていきましょう!
最後に
試合前のアスリートにとって、食事を変えるというのはかなり勇気のいることだと思います。
なので、グリコーゲンローディングをされる方は事前に練習してみた方が良いです。
また、今回は触れませんでしたが、体脂肪も体を動かすためのエネルギーになります。どうやら、体脂肪は、筋肉に貯められたグリコーゲンが消費されることがトリガーとなって、消費されるみたいです。
ですので、トレランされる方は、あまり体脂肪を落としすぎない方が良いですね。また、ダイエットされる方も糖質をカットしすぎると、筋肉が落ちて代謝が悪くなるので注意してください!
この辺りについてはまた別の機会にシェアしたいと思います。
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