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そこにある当たり前の風景

昨晩、フと目が覚めて何気なくiPhoneを手に取って飛び込んできたのがノートルダム火災の速報で、嘘であって欲しいと思いながらしばらくニュースを漁る羽目に。
燃えてる様子を映す映像は余りにも衝撃的で物凄く切なくてとてつもなく悲しいものだった。

パリでは7区で、前の通りでは週に2回朝市が立ち、アパートの門扉を出て右を見れば士官学校越しのエッフェル塔が見え、左に少し行ってパスツールの像のある広場に出ればアンバリットが正面に見えると言う、今思えば物凄く贅沢な所に住んでいた。

普段は午前は82番のバスでデュロックからリュクサンブール公園辺りに出て、公園横のカフェで一服してからソルボンヌの授業に出て、午後からはサンジェルマン界隈をぶらつきながらオデオンにある知り合いのアーティストのアトリエで作品作りを手伝ったり、暇な時はオデオンやサンミッシェル辺りのカフェで道行く人を眺めながらボーッと過ごしたり、美術館行ったり、アパレルやってる友人と遊んだり写真撮ったりして過ごし、飽きると帰る、、みたいなことしてた。

そんな生活の中で、ノートルダムはサンミッシェル辺りでお茶してりゃ目に入るし、偉大だけど身近な存在で、観光客の少なそうな時にはシテ島まで行って寺院の周囲を散歩したり、遠くから知り合いがパリに来れば案内したりもしてた。
エッフェル塔も凱旋門もルーブルもパンテオンもオペラ座も市庁舎もそうだけど、ノートルダムはパリに居ればそこにあるのが当たり前の風景の一部で、生活の中の風景だったから、燃え上がってる映像はショッキングでちょっと余り直視したくない絵になってしまった。
フランス中の人がオーララーと言いながら手を胸の前に組んで悲しんでるのも眼に浮かぶ。

これでも敬虔では無いけど洗礼名も持ってるクリスチャンなんで、教会に対してはやはり神聖な場所であり、お御堂に入れば落ち着くし安心出来る所でもあり、うまく言えないけど特別な場所なので、在仏時は地方でも機会があれば教会に行き、ミサをやってれば出た事もあるし、パリでも両親が挙式した教会も含めいくつか教会には行ったりもしてた。ゴシック建築にも興味があったのもあるけどね。

ちなみにどのくらい敬虔でないかと言うと、ミサの最中に司祭が言う「神の仔羊」これフランス語だと「アニョー(agneau)」なんだが、これ聞くと頭の中にシズる感満載な「仔羊のローストの映像」が出てきて「あぁ、仔羊喰いてぇ」となるレベル。
敬虔であればこの話も告解するんだろうか?w

ノートルダムは規模も圧倒的だし、ステンドグラスは素晴らしいし、寺院の裏の方に回ると建築の荘厳さに圧倒されるものがあり、やはり特別な教会だと思う。
早々にマクロン大統領が再建を誓って、フランスを代表する企業たちが巨額の寄付を約束してるようだが、最新の叡智を駆使して再建復旧されることを祈るのみだなぁ。

#ノートルダム #パリ #notredame #agneau

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