母は手負いの虎だった3 「人の闇は滑稽でユーモアは最強」(ただし例外あり)
わたしが「手負いの虎」だった母について綴るのは。
こんな破天荒な状況で30年くらい過ごしても。
結構、笑いの沸点低く、ヘラヘラと楽しく生きているわたしの例もあるから。
環境や人間関係で。人生の過酷さやショックから立ち直れずに、今も窒息悶絶している人がいるなら。
どうかこまめにゆるんでね!
人生にはどこかしら滑稽さがあるから、そこ、自分への取材してね!
という願いからです。
日本は「笑う」ってちょっと不謹慎だ!!みたいになるシーン多いじゃないですか。
でも、わたしはユーモア、滑稽さ、って救いになることの方が圧倒的に多いと思います。
1.2とディープにまじめに綴った手負いの虎シリーズではありますが。
戦友のような弟や、母の弟(わたしの叔父)と当時の話をするときは。
結構、ブラックな笑いになるものです。
たとえば。
叔父談(母の弟)
「上野へ配達行くって言ったら。
むつ(母のあだ名)が一緒に乗っていくって言うからさ。
車の番人がてら連れてったの。
車に乗る前に呑んだらしくて、どんどんおかしくなってきてさ。
配達の後、不忍池でボート乗りたいって言い出して聞かないの。
仕方ないから乗ったんだけどね。
まぁ、おかしいながらも最初ヘラヘラしてたのに。
急に真顔になってこっち睨んだと思ったら。
池にどぼーん!って飛び込んじゃってさぁ。。。
周りの船の人も協力してくれて引き上げたんだけど、どろどろで。
どうも入水自殺しようと思い立ったらしいんだけど、不忍池だよ~?!
浅いし、どっちかっていったら沼なんだよ〜、あそこ。
帰りの車で助手席にドロドロ星人みたいなむつ乗っけて走って、
対向車の人が驚きすぎてて、申し訳ないくらいだったよー。」
私&弟
『あ~~、その急に真顔ってのわかるぅ~~~』
爆笑www
みたいなw
この唐突ドッキリパターンよくあったんですよ。
家族で車に乗ってる時に、急にドアあけてスタントマン並みに転げ落ちてみる、とかね。
深夜の道を歩いている時に、急に爆音で叫んで走りだすとかね。
3階の窓から飛び降りて下の幌にバウンドして地面に落ちるも無傷とかね。
みんなでテレビ見てたら突如、昔の重いブラウン管テレビを父に向けてぶん投げて雄叫びとか。
父に掴みかかってネクタイ締め上げてこま結びになって、私がはさみでネクタイを切ろうとしてる時に、容赦無く顎叩くとか。
私が帰宅したら、風呂場のガラスドアを全裸で突破したらしく、色々刺さって血まみれで倒れている、とか。
もうね。
死んだふりにもほどがあります。攻めすぎです。
日常とは思えない暴走アクションぶりで、ほんと、迷惑すぎます。
そこまでやるのでしたら。
香港アクションスターか、日本の有名な軍団系か、体当たり系お笑い芸人さんに弟子入りしてほしい。そのパワーの正しい使い方を習ってこい!
リアルガチ切れキャラでウケるかも!
って思いましたよ。
えげつないと言われる南米のドッキリ番組なんて、母に比べりゃかわいいもんですよ。
今となっては、リアルタイム当事者ではないので。10%くらいはネタだったんじゃないの?!くらいに思いますけどね。
【わたしが体得した事】
おかげさまで。
緊急時の重症度が、体感でわかるようになりました。
以前、駅のホームでおじさんが倒れた時も、一見、ころっと転げたので。周りの人は、軽く転んだのだろう、すぐ起きるだろう程度に思っていましたが。私の体感では瞬時に注意警報が出たので救急車を呼んでもらいました。頭部を強く打っていて、タンカに乗せる際に救命隊員が体を動かしたら、お腹の下の方に頭部からの出血が流れていました。
賃貸アパートに暮らしている時には。下の階から夜中に「どん」と鈍い音がした時も、ぐっすり眠っていましたが1秒で目覚めて「人が倒れた音」だと認識し、駆けつけました。90代のおばあちゃんが倒れており。意識は大丈夫でしたが、立てなくなっていました。
そんな感じです。怪我だけではなく、精神の怪我も。「笑っているけど相当きつそうだな」とか「号泣しているけど大丈夫だな」とかも体感でわかるようになりました。
それがいいかどうかは、わかりませんが。
人の闇には滑稽さがあり、苦笑いくらいは出来る。と、腑に落ちたからこそ、危機管理度センサーも瞬時に的確になった気がします。
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(人の闇の滑稽さにも、一部適用外があります。内容は厳しすぎるので今回は書きません。滑稽さのかけらもない闇もある。一部ですが。)
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