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散歩で動物園に行くという選択

昨年の末にアカウントを作り、2025年は日記を毎日必ず投稿すると決めた。そこまでは良かった。毎日書き続けるためにはそれなりの「ネタ」が必要だ。「何もしなかった」ことをひたすら描写するより「ネタ」があるほうが簡単に決まっているからだ。それに「いつも何も成していない」ことを自覚することになるのはあまりにもしんどすぎる。
そのことに気付いてからは「毎日の投稿を続けるためにも“ネタ”を見つけよう」という意識が芽生えた。何もしないまま一日が終わることがないように努めるようになったのだ。
きょうという日も、起床した時点では何の予定もない一日だった。毛布の中で丸くなりながら「今日という一日をどうにか面白いものに出来ないか」と考える。そして思いつく。動物園を「散歩」しようと。
思えば子どものころ、「動物園に行く」というのは旅行に匹敵するレベルの一大イベントだった。それを無計画な「散歩」のコースにしてしまうというのはとんでもなく贅沢なことなのではないだろうか。
そんなことを考えながらふらふらと上野動物園へ出向いた。双子のパンダで賑わっているスポットだが、ここで敢えて「パンダを見る」という選択は捨てた。「それ以外」をのんびり見ながら、あくまでも「散歩」を楽しむことにする。

「両生爬虫類館」にいたヘビ。巳年っぽい写真が撮れた。
私の隣にいた幼児がこのペンギンを指して「なんかペンギンっぽくない」と不満げに保護者に訴えていた。
ヤマアラシを見ていた女性が「ポケモンに似てるね」と彼氏に話しかけていた。本家はこちらである。
シロフクロウの檻の前で若い男性グループの一人が「ハリー・ポッターに出てくる…なんだっけ…」と唸ると、別の男性が平然と「へ↑ロ→イ↑ン→」と答えた。イントネーションだけ寄っていたが大間違いである。ヘドウィグ。

周囲の会話を聞きながらそれなりに楽しんでいる様子が伝わるだろうか。撮った写真はまだあるのでネタが無くて困っている日に小出しにしようと思う。
やはりネタは自分の足で稼ぐべきものだと実感した。

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