ポールダンスのパフォーマンスの裏側にあるもの#164
今日、行動探求の勉強会をした後に、ポールダンスの話を聴いた。
新屋直人さんという世界トップクラスのダンサーで、彼のパフォーマンスの構成の作り方に関する話だった。
出場する大会に向けて、どのような曲でどのような技をみせて表現するかという構成の作り方は、人それぞれ違うわけでだが、直人さんの作り方は興味深い。
通常は、テーマを決めて、曲を決めて、振り付けを決めていくのだが、直人さん、テーマ、いやコンセプト作りにかなりの時間を割くとのこと。
具体的なストーリーを何本も書くらしい。
その上で、そのストーリーにあう曲を決め、そのストーリーを表現できるような振り付けを考えていくとのこと。
ちょうど行動探求の勉強会をしていたこともあって、「4つの体験領域」という行動探求のフレームワークがある。
これ自体は、システム思考で出る氷山モデル、U理論など、どれも共通のものとして出てくる話だが、コンセプトやストーリーという第四領域にじっくり時間をかけて、そこから生み出している。
アーティスト、パフォーマーの方が表現するにあたり、その人の思想や人柄が現れるもの方がいるが、それはその人が自分の源へアクセスしているかの違いが、舞台の前のプロセスとして入っていることをこの話から感じた。
4つの体験領域でいうと、多くの人が、技を磨きまくるという第二領域の改善に時間かける。
あるいは第三領域という構造そのもの、たとえば曲、照明、衣装、会場、出る順番などにこだわる。
しかし、第四領域という、自分がこのポールダンスというものを通じて、自分はどうありたいのか、何を表現したいのか、という思想、ビジョンがなければ、真に世界トップクラスの表現はできないのだろう。
実際、この枠組自体を述べるだけでは簡単なことで、第四領域を奥深く、つながった感覚をもてるのは相当難しい話に思う。私自身も、考えさせられることが多い。
外から見れば同じような言動にみえたとしても、目には見えない自らの源を大切にしたい。
2021年5月25日の日記より
2021年5月27日
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