古代の薩摩940年 #80

最終章 隼人の乱 「春望」杜甫
国破山河在   国破れて山河在り
城春草木深   城春にして草木深し 
感時花濺涙   時に感じては花にも涙を注ぎ
恨別鳥驚心   別れを恨んでは鳥にも心を驚かす     
烽火連三月   烽火 三月につらなり
家書抵万金   家書 万金に当る
白頭掻更短   白頭 掻けば更に短く
渾欲不勝晉   すべて晉に勝へざらんと欲す
   口語訳
国は敗戦で破壊されたが、山や河はむかしのままである
町中にまた春が訪れ、草木が茂っている
この時世を思って、花を見ても涙を流し
家族との別れを悲しんで鳥の鳴き声にも心を騒がせる
戦いの烽火は三月になっても続いており、
家族からの便りは万金にも値するほど待ち遠しく思われる
白髪頭をかきむしれば、かきむしるほど髪は抜けて短くなり
もうすっかり冠を留めるかんざしも挿せなくなりそうだ

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