池波正太郎作品とBSドラマ「雲霧仁左衛門」
私は若いころから小説が好きでその数4桁はいっていると思う。なかでも司馬遼太郎・藤沢周平・平岩弓枝、そして北方謙三、大沢在昌・宮部みゆき・佐伯泰英そして数は少ないが和田竜、それに今日今からお話しする池波正太郎の9人はほぼ全作品を読破している。佐伯氏だけで300冊を超えた。私は一人にはまるとしばらくはその作者と一緒に過ごす感じである。そしてこれらの作家の小説はよく映画やドラマになる。ところがやっぱり、原作がいいと思ってしまう。ただ、池波作品だけは原作と映像、甲乙つけがたい。皆さんも大好きな「鬼平犯科帳」・「剣客商売」「仕掛け人・藤枝梅安」「真田太平記」そして今放映中の「雲霧仁左衛門」。
「雲霧」では大泥棒が金庫を破る仕掛けはやっぱり、映像だとピンと来る。真田太平記では幸村を若き日の草刈正雄、兄の信之を渡瀬恒彦、父親の昌幸が丹波哲郎で、そのほか私の小学校時代の英雄だった真田十勇士=猿飛佐助・霧隠才蔵・根津甚八(同姓同名の俳優がいるぞ)・由利鎌之介・穴山小助・海野六郎・望月太郎・筧重蔵・三好清海入道・伊豆入道(なつかしいなあ)らしい人物も登場。それはそれは面白く楽しい1年の連続ドラマだった。その影響か徳川家康が嫌いで嫌いで憎らしかった。最近は私も大人になったので家康の偉さがわかってきたが・・・。そう言えばいよいよ始まった「べらぼう」に若き日の鬼平がでてきてびっくり。まあ、小芝風花はいいなあ。おっと田沼意次(渡辺謙)も出てきたぞ。我々の時代は田沼と言えば、悪の権化(ごんげ)みたいに描かれることが多かったが、池波作品(剣客商売)で経済政策に明るい立派な政治家としてポジティブに描かれたせいか、最近は評価がずいぶん見直されてきている。
さて「雲霧」に話を戻すと、何回も映画やドラマになった。どれもそれぞれ特徴があっておもしろい。池波作品は一人一人の個性の描き方が、鮮明で感情移入しやすい。いま放映中の中では私は「手塚とおる」の州走りの熊五郎(すばしりのくまごろう)にはまっている。一味の一人に私も加えてもらえないだろうか!
そういえば、ゴスペラーズがデビューしたころメンバーに入りたかったことを思い出した。中学校時代は合唱部でボーイソプラノだったもんだから。とりとめのない話で今日はおしまい。。