オンライン授業を安心して開始するための事前準備と注意点
N高等学校では、ビデオ会議ツールで課外授業やプロジェクト活動を行っています。今回は私たちが失敗の経験から学んだ、オンライン授業の開始前に行っている事前準備と注意点を紹介します。
ICTツールは最新の状態にアップデートしておく
あたりまえのようで、うっかり忘れてしまいがちなこと。それがツールのアップデートです。N高等学校ではビデオ会議ツール「Zoom」を利用していますが、現在、Zoomの利用者が爆発的に増えたことで、頻繁にアップデートが発生しています。
そこで、勤務開始後にICTツールの状態を確認。アップデートのお知らせがあれば、内容を確認し最新の状態にしています。そして、生徒にもアップデート情報を共有します。
アップデートはセキュリティ上の観点からも大切ですが、先生と生徒が同じバージョンを使用することで、同一画面で指示ができるため授業が進行しやすくなります。
Zoomといえば仕様上の問題が話題になり、生徒や保護者の方も気にしている方も多いと感じていますが、現在、Zoomはセキュリティに力をいれ、こまめにアップデートしているようです。そのため、更新情報を常にチェックしています。(画像の仕様は2020年4月現在)
授業中に使う教材は、授業前から開いておく
オンライン授業でよく使う機能が“ 画面共有”です。先生のパソコン画面に表示されている授業スライドや資料を生徒と共有することがあると思います。
「画面共有で資料をみせますね」と言ったものの、なかなか資料が表示されない。先生としてはスムーズに該当フォルダから開いているつもりでも、画面の前で待っている生徒は、その時間が長く感じ集中力が途切れてしまいます。
そこで、私たちは授業前に教材プリントを確認するのと同じ感覚で、“ 授業で使う教材はあらかじめ開いておくこと”を事前準備としています。
なお、Zoomでは画面共有のパターンが選べ、動画など音声も共有することができます。しかし、設定を間違えてしまうと、違う画面が共有されていたり、動画や音声が生徒に共有されていなかったり……。
慣れると簡単な作業ですが、初めてZoomを使う先生がいるときは、周りの先生とともに練習しています。
使わない画面は閉じておく
ひとつ前で紹介したのは、“ 授業で使う画面はあらかじめ開いておく”でした。しかし、それ以上に気をつけなければいけないのが“ 使わない画面は閉じておく”です。
不要な画面が立ち上がっていると、生徒と画面共有をしたときに見せるべきでない資料やメモが共有の画面に映り込んでしまうリスクがあります。重要なメールや成績の画面などが出てしまったら大変です。
そのため授業前には、不要な画面を閉じておきます。また、モニターに映る範囲に機密資料がないかも確認。オンライン授業では、デスク周りを整理整頓しておくことが大切だと考えています。
まとめ
昔から“ 授業は準備が9割”といわれていますが、これはオンライン授業を行っている私たちも共通した考えです。とくに、使用しているツールの情報確認は日頃からのタスクにしており、アップデートが行われるとあらかじめ何が変わったのかを綿密に先生同士で確認しています。
慣れないツールの導入はドキドキするもの。だからこそ、あたりまえのようで細かいことを事前準備としています。