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ミームってなに?(1)

僕が普段からついつい多様してしまっている言葉、“ミーム”について、全2回でnoteにまとめようと思います。
※ 自分自身の思考整理もかねるので、ごちゃごちゃしてます。すみません。

ミームとは、イギリスのリチャード・ドーキンスという学者さんが作った概念ですが、まずは、Wikipediaから説明を引用してみましょう。

ミーム(meme)とは、人々の間で心から心へとコピーされる情報のことであり、社会・文化を形成する様々な情報として分析される。例えば、習慣や技能、物語といった人から人へコピーされる様々な情報である。

……?

ミームは遺伝子との類推から生まれた概念である。それは、情報が「進化」する仕組みを、遺伝子が進化する仕組みとの類推で考察できるということである。つまり遺伝子が生物を形成する情報であるように、ミームは文化を形成する情報である。遺伝子は子孫へコピーされる生物学的情報であるが、ミームは人から人へコピーされる文化的情報である。遺伝子が「進化」するように、ミームも「進化」しており、それによって文化が形成されていく。

…………難しいですね。せっかく勉強してきたので、僕がもっと簡単な言葉で言い換えてみます。


説明するにあたって、先ほどの引用には鍵になる表現が2つあります。“人々の間で心から心へとコピーされる情報”と“遺伝子との類推”です。
まずは、“遺伝子との類推”から。

 ※ 便宜上、“遺伝子との類推”を(1)、“人々の間で心から心へとコピーされる情報”を(2)とします。


類推とは、漢字のとおり類似点から推理することです。つまり、

根本的に似ている2つのものがある

一方にある性質があれば、もう一方にも同じような性質があるはず

という考え方です。一見難しそうですが、とても身近な例があります。
比喩です。言葉でなにかを表現するときに、類推をつかうことでより豊かに描くことができるのです。
「雪のように白い肌」
これは、雪と肌に同じように白い性質があることを用いて、似ているものとして表現しているのです。流れは逆ですが、類推の考え方に一致していますね。

では本題に戻りまして、“遺伝子との類推”を考えてみます。
遺伝子をとても簡単に説明すると、親が子どもに“体の情報を引き継ぐ”、という性質をもったものです。基本的に、生き物の子どもは、お父さんとお母さんに外見が似ています。それは、遺伝子が“お父さんとお母さんの体の情報を子どもに引き継いだから”なのです。

でも、子どもがお父さんやお母さんと似ていることは、体以外にも様々あるはずです。
例えば、口調。子どもはお父さんやお母さんの言葉を真似することで、自分も言葉を覚えていきます。当然、口調はお父さんやお母さんに似ていきます。
例えば、習慣。お父さんが毎朝起きると必ずラジオ体操をするとしたら、子どもも毎朝ラジオ体操をするかもしれません。

これって、何かに似ていませんか?
そう。遺伝子の、親が子どもに“体の情報を引き継ぐ”、という性質です。口調も習慣も、体の情報のように親から子どもに引き継がれているのです。
ところが、遺伝子が引き継ぐのは、あくまで体の情報なのです。口調や習慣は、体の情報ではありません……。

そこで、イギリスの学者リチャード・ドーキンスさんは、先ほど学んだ類推をつかいました。

遺伝子と○○○は似ている

遺伝子は体の情報を引き継ぎ、○○○は口調や習慣などを引き継ぐ

この○○○に当てはまるものが、遺伝子とは別に存在している。
ドーキンスさんは、○○○の研究をするために、名前が必要と考えました。
はじめ、ギリシャ語からmimemeという単語を作りましたが、遺伝子<ジーン(gene)>との類推だということを表したかったために、mimemeを縮めて似た発音の、<ミームmeme)>と名づけたのです。


ミームは遺伝子との類推から生まれた概念で、親から子どもに“口調や習慣を引き継ぐ”という性質をもったものだとわかりました。
しかし、親から子どもに引き継がれる体以外の情報は、口調や習慣の他にもたくさんあります。さらに言えば、口調や習慣などは、親から子ども以外の関係でも引き継がれます。

どうやら、ミームの性質はもっと奥深いもののようです。これについてはまた今度、次のnoteでまとめたいと思います。
拙い文章をここまで読んでいただき、ありがとうございました。

#思考整理

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