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Tokyo HoloLens Meetupで学んだ機会の作り方は引き続き地方コミュニティに還元していく話

こんにちは、じゅんです。
Hokkaido MotionControl Network (#DoMCN)というHoloLens・VR技術好きの技術者コミュニティの勉強会を運営していて、開発者の知見の交流を促進しています。また、元・物性研究者として、研究機関に所属する若手研究者でxRに興味を持つ人を見つけてはHoloLensを被せに行き、開発者コミュニティへの橋渡しを行う事を続けています。これらを適切に表現する職名が無いので、勝手にScientist/Developer Relations と名乗っています。最近はCommunity Relationsとも勝手に言っています。 

 12月20日に #TMCN (のちの #HoloMagicians ) 運営のTokyo HoloLens Meetup Final (!)が日本マイクロソフト本社会場&オンライン配信で行われました。運営・参加者の皆さんお疲れさまでした&ありがとうございました。
 今回はその現地参加の様子を振り返り、自分自身がコミュニティ文化に触れる最初のきっかけとなったHoloLens Meetupについての現在までの関わりについてまとめようと思います。。現在・過去・未来と書いていく予定です。


Tokyo HoloLens Meetup Final (#ホロマジ)

ツイートまとめ

配信(機材トラブルにより複数URLに)

自己紹介後のLT前半&後半

 今回のイベントでは、登壇はすべてライトニングトーク(5分)形式で、イベント公開された当時に運営からの招待枠と、公募による自由応募枠で計10枠決められていました。
 主な招待枠にMS(元・含む)の社員さん、公募枠にはいろいろな地域のキーマン的な方が登壇して、HoloLensとの関わりの中で自身の人生にどんな楽しい事があったかを報告しあう会となっていました。
 会場説明→挨拶→乾杯→LT前半→LT後半→記念写真撮影・懇親タイム→片付け→解散という感じだったと思います。

 配信が途中で途切れるトラブルもあり、Youtube配信画面が暗転し続けてスライドをスクショできないなどもありましたが、外付けWebカメラも持ちこんで対策してあったので、リアルタイムスクショツイート実況は完遂できました(2時間で75ツイートくらい)。
 記念写真撮影後のわずかな時間でご挨拶してまわり、片付けを手伝い、ホテルに戻りました(インフル爆増中により飲み会には不参加)。

 ガジェット大好きな我々は、自己紹介タイムの時に推しガジェットの体験を交換しあう&撮って放流するのも一瞬でできてしまうので、ミクミンPさん(←最初顔を半分忘れていた)のVuzix Z100のアプリを見せてもらい、こちらからはRICOH社のRemote Fieldアプリ(360°ライブ映像ストリーミングWeb会議)のお手軽運用を見せました。
 記念写真撮影後は #大阪駆動開発 みやうらさんがMiRZAを見せてくれたので、スマホ連動のアプリのおさわり会に移行しました(写真撮り忘れた)。

あえてLT登壇をしないで内容お知らせ活動を選んだ

 10月に最後のTokyo HoloLens Meetup がアナウンスされたとき、自分もLT登壇を希望するかどうか少し悩みました。DoMCNらしさをどのような形で出していけばよりDoMCNらしいのかを考えた結果、「みなさんの発信を関心層に広めまくる事でみんなの機会を作るきっかけにし続けてきた」ことを思い出し、先着登壇枠は他の方に譲ることにしました。
 私と言えばリアルタイムツイート実況と認識されているエンジニアの方が多いと思いますので、今まで東京圏の皆さんにはあまり見せたことのない、現在の私のツイート芸を現地でやって自分の未来に活かすという方針で今回の参加のスタイルにしました。うまく皆さんには伝わったでしょうか?


↑ HoloMagicians功労者のもりさん この写真を撮りに来たといっても過言ではない

たけせんさんLTスライドよりxMCNの分布図。DoMCNの存在もトークに入れてもらえてうれしいですね。

余談: 日中はアカデミストさん主催のオープンアカデミアサミットイベントに居てツイート実況していて、その時の投稿に対してのツイート賞的なものがもらえるそうです。XR界隈で鍛えた実況力はオープンサイエンス界隈でも通用するようです。

初参加・初運営・崩壊・方針転換の思い出

Tokyo現地参加

 私のTokyo HoloLens Meetup初参加は2017年9月17日のTokyo HoloLens Meetup Vol.5 でした。togetterも今見返してみると懐かしいですね。当時、大学の研究職をお休みしてリコーさんの開発インターンで9月-10月を横浜で過ごしていた時期で、開発者コミュニティの生の現場を体験して見たくなって品川の会場にお邪魔してみました。
 ここで、ガジェットの技術の話をするのに組織の肩書きの関係ない世界を体験しました(実際はあったのかもしれないけどよそ者的には壁を感じなかった)。これは自分のそれまでの環境から言えば真逆のような体験だったので大変衝撃だったのを今も覚えています。こういう場を札幌でも実現できれば自分の環境にもいい文化を持ち込めるのではないかと思いながらインターンを終えて札幌に帰りました。

Sapporo初開催 参加者集めのお手伝い

 札幌では組織内に大した波紋も起こせず残念に思っていた時に、直近のTokyo HoloLens Meetupに行っていた @jojomonvrさんが旗振り役で札幌開催をアナウンスしました。私は一般参加者枠で参加エントリーして普通に騒ぐ予定だったのですが、集客面で課題が複数あったようで、特に学生さんの参加者がなかなか増えない状況が続いていました。そこで2018年3月でちょうど大学を辞めたてホヤホヤの私がフレッシュな大学内部のツテを当たって回ることを始め(主に足で稼いで事前にHolo被せる)、学生参加者を目標人数集めることができました。
 この会をきっかけにHokkaido MotionControl Networkが爆誕し、私はメインメンバーというわけでもないお気楽なポジションスタートで以降のイベント参加者集めのお手伝いをしていく事になって行きました。微妙に読みづらい当時の記事が2018年末に残っています。


↑  @jojomonvr さんのスライド。Kipmanにやる気を届けたいモードに。ここで示された活動目標はすべて達成した(つもり)。

de:code2019会場にて全国のHoloLensコミュニティ運営とKipman氏の面会。

↑ 余談。札幌開催の初回に #KumaMCN メンバーにもらったパチパチクラッピーは日本全国のミートアップ会場に連れまわされたあと熊本に返還され、そのままKipman氏に渡った。

ありがとうホロ元さん。札幌HoloLens Meetup Vol.6にて。

COVID19流行とメンバー道外流失で札幌開催ミートアップ崩壊

 2019年末からのCOVID流行の結果、対面イベントの現地開催が事実上不可能になりました。加えて、DoMCN運営の主要メンバーがこの時期に東京への転職などで活動を停止しており、札幌HoloLens MeetupはVol.7の開催をもって事実上終了しました。東京も現地イベント開催できない時期をオンライン化でなんとかしようとしていた時期がありました。しかしガジェットに触れない会はあまりうまく続かなかったようです。
 cluster内で開催されたHoloLens Meetupの際には各地方コミュニティからの登壇が集まり、私は極小人数の体験会定期開催を通じた口コミコミュニティの構築を提言しました(がYoutubeの音声不調もあいまって不発にちかい反応でした)。

2021年くらいからは地方間連携を殖やしていく事にシフト

 HoloLens Meetupの開催困難さとはもともと無関係だったXRミーティングを北海道では大事にしていく事にして、地元のリソースだけで持続性を高めていく事にしました。
 ミーティング、ハンズオン、ハッカソン、体験会のほとんどを他地方コミュニティとのコラボイベント化して各地域でのリソースの少なさを補い合う形を作っていきました。
 得られた運営知見はnoteで随時公開していき後続の新XRコミュニティの運営にもヒントがあるようにしています。汎用性のある知見についてはXRだけでなく隣接領域でも使えると思い、そちらの界隈にも出て行って交流しています。
 形を変えながらも、最初の東京ミートアップで良さを感じた以下ツイートの、アウトプットで機会を作り出していく文化は死守してきたのでした。


自分のDocswellパワポ一覧(一部)

これからもDoMCNの活動はひっそり続く

 DoMCNの母体となったTokyo MotionControl Networkも活動が一区切りとの事ですが、DoMCNとしてはなんら影響されることなく活動を続けていけると考えています。Doの字は「する」の意味から取られていて、土地に縛られずに何やってもいいことになっています(決してHiroshima MotionControl Networkが先にあったからHを使えなかったわけではない…!たぶん)。
 また、HoloLensのサポートが終わろうとも問題なく、元々札幌ではHoloLensミートアップといいつつHoloLens縛りできるほど機材もなく、初回からすでにVRや裸眼立体視などを話題にしていい体制になっていました。旧#xRTechTokyo を参考にしたスタイルになって行っていますので色々なイベントを扱う事ができます。

 これからも新しい活動を応援していきつつ北海道内の活動支援もジワジワ充実させていきますのでよろしくお願いしますm(_ _"m)

来年以降の課題は中央との協力関係の模索

 コロナ禍を経た2020年以降、機材の体験格差、事例の体験格差、関心層の人数格差などがより顕著になり、東京圏との地力の差が埋めようのないものになっています。地方同士を結ぶことでイベント開催のハードルを下げることはある程度やってきたものの、自分自身の活動が東京圏のXR技術者にとって重要なものになる事は今後も無さそうと思っています。
 東京圏のXR開発コミュニティ・開発企業に対して地方コミュニティができる事の模索をもう少しできれば、東京ー地方間の開発技術の交流を進められるかもしれないと思っています。
 明日は東京出張全体のお話を書きますが、この点についても少し書いてみる予定です。

2020年以降は手ごたえは全く無かった

まとめ

 私がコミュニティの仕組みに興味を持ったきっかけとなったTokyo HoloLens Meetupシリーズの最終回での出来事と、そこに私が至るまでの活動のポイントをまとめました。実際には札幌ミートアップごとに面白い事が起きて行っていて、しかし長くなってしまうためここですべてを語る事はしませんでした。実行と発信のサイクルで得られたものはとても大きいです。
 2020年以降にも開発コミュニティは生まれており、この文化を知ってもらう事で、新しいコミュニティでも面白い機会が生み出せるようになっていってほしいと思っています。

以上です。

(2024/12/27 初稿 4654字)