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火葬場の業務内容〜火葬場で働く僕の日常

タイトル通り、火葬場ではたらく人の日常を描き、業務内容について紹介した作品。

勝手に、機械の遺体を入れて、ボタンを押せば完了と言うようなイメージをもっていましたが、それがいかに間違った思い込みだったかを知ることができ、非常に興味深く読みました。

遺体は焼かれるとき動く

今回初めて知ったのは、遺体は焼かれる時に動くということでした。

考えてみれば当たり前かもしれませんが。。。
するめを焼くとくねくねと動くのと同じで、むくっと起き上がるように動いて座った姿勢になることもあるそう。

変な体勢で焼かれてしまうと、骨がバラバラになってしまうため、デレキと言う特殊な器具で焼かれている途中に姿勢を整える作業が必要になります。
慣れない人にとっては遺体が焼かれているときに動く映像を見るだけでもトラウマになりそうです。

焼かれているときの匂いも結構きついのだそう。
想像することさえできませんが、特に下腹部や脳みそが特殊なさらに、強烈な匂いが体にこびりつくとのこと。

そのために火葬場にはお風呂が設置されていることがほとんどだとか。

灯油と都市ガス

協会の事情かと思いますが、震災の時などにも遺体が焼けなくなることがないように、火葬後には灯油を使ったところと、都市ガスを使うところの大きく2パターンがあるそうです。

確かに、東日本大震災のときを想像すると、ガスが停止して遺体の処理ができない、かつ遺体ばかりが溜まってしまうという状況は衛生面でも問題がありそうです。


その他にも、ペースメーカーの入った遺体は焼いているときに爆発するなど、知られざる苦労が描かれていて一気に読みました。
たぶん、我々がなかなか目にすることのない職業の方々もそれぞれに業界ごとの苦労があり、工夫をなされているのだと思います。
目に見えようが見えまいが、一人一人が役割をこなして社会が回っている。
そんなことを再認識した読書でした。

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