見出し画像

映画『ブルーピリオド』に見る自分の情熱の見つけ方

amazonのprime会員はタダで鑑賞可能になってたので、早速見てみました。
どの年代が見ても楽しめる作品に仕上がってると思いますが、特に主人公の八虎と同じく大学受験を控える受験生やこれから社会に出ようとしている就活生に見てもらいたい、という感想を持ちました。

映画の紹介文は以下。

ソツなく器用に生きてきた高校生・矢口八虎は、苦手な美術の授業の課題「私の好きな風景」に困っていた。悩んだ末に、一番好きな「明け方の青い渋谷」を描いてみた。その時、絵を通じて初めて本当の自分をさらけ出せたような気がした八虎は、美術に興味を持ちはじめ、どんどんのめりこんでいく。そして、国内最難関の美術大学への受験を決意するのだが…。立ちはだかる才能あふれるライバル達。正解のない「アート」という大きな壁。経験も才能も持ってない自分はどう戦う!?苦悩と挫折の果てに、八虎は【自分だけの色】で描くことができるのか。

自分のこと

(若干偉そうな発言に聞こえてしまったら恐縮です)自分は幸いにも健康な体と頑張れば一定程度の成果が出る頭脳を持ち、決して天才とか優秀と言われるレベルではなかったですが、なんとか頑張って地元の進学校に進学、現役で国立大学に入学を果たしました。
といえば聞こえは良いものの、大学入試は第一希望の学科に合格することがでできず、第二希望に拾ってもらった、というのが実態です。

第二希望に合格したというのがわかった時、一瞬、「このまま進学を決めてよいものか?=第一希望を諦めてしまって良いものか?」という考えが頭をよぎりました。
しかし、そんなに熱いものをもっているわけでもなかった自分。
浪人は嫌だし、両親に金銭的負担も掛けたくない。祖母も応援してくれてたから早く安心させてあげたい、といろんな思いが入り乱れ、結局は進学を決めました。

進学して数年が経つと、就職活動の季節がやってきます。
それまで、自分が何をしたいか、どんな仕事に就きたいのかという問いから逃げるようにして、まさにモラトリアムな時間を過ごしてきたわけですがエントリーシートの締切はやってきます。
なんとなく自己分析をして、なんとなくエントリーして内定を勝ち取りました。

その内定だって、自分の実力なのか、学校(国立)のネームバリューなのかよくわかりません。
そんなこんなで転がり込んだ会社でもう20年弱働いています。

そんなに悔いや後悔があるわけでもないし、これはこれで人生だなと思うものの、「もしや、もっと没頭できるもの、夢中になれるものがあったのでは?」とうい考えがいまだに頭を過ぎることがあります。

映画を見て

もしかしたら、自分みたいな流され気味な人生を送ってきてる人、少なくないかもしれません。

本作品にでてくる矢虎はなんでも卒なくこなし、勉強をしなくても学年トップクラスの成績を取れるという頭脳の持ち主。
ひょんなことから出会った絵画の世界に魅了され、美術大学受験という新たな道を選び、無事に芸術大学への合格を果たすというのが主だったストーリー。

途中、母親が将来への不透明感から八虎の芸大受験に反対するシーンが出てきますが、涙ながらに母親に自分の希望を伝え、なんとか受験の許可を得ます。


自分もですが、”両親なり周りの人は、自分にこの道に進んでほしいと思っているな”というのは結構敏感に感じ取ってしまうもの。
幸い、自分は両親に進路を強制されたことはなかったですし、自分の思うとおりにやってみなさいという教育方針だったこともあり、そのへんの重圧を感じてはなかったですが、それでも「現役で合格すれば喜んでくれるだろうな」というのは空気として感じていました。

自分と向き合う時間を取ることは何より大切

目の前の受験勉強、部活、研究、アルバイト、つきあい。

多分、今の高校生、大学生も忙しく過ごしてる人が少なくないと思います。物価の高騰が激しい時代、仕送り額があまり上がっていないということが報道されており、もしかしたら、バイトで苦労している方もいるかも。

でも、いくら忙しくても、少しでも良いので落ち着ける時間をとり

・自分は何をしている時が楽しいのか
・自分にとって幸せとは何か
・どんな人生を歩むことができればベストなのか

とんな、就職より進学よりもっと重大な課題と向き合ってほしいと思います。
今は、八木仁平の本など、自分を分析するのによいツールがたくさんあります。

それらが見つかってしまえば、あとは逆算して自分の幸福度が最大となる選択をすればよい。
けど、ゴールとなるそれらの回答がないと、糸の切れたタコのように、フラフラした時間を過ごすことになりかねません。

もちろん、悩みながら、いろんなことにチャレンジするのは価値のあること。

八虎をみていると、そんな大事なことに気づかされます。
ぜひ一度ご覧になってみてください。

あんまり映画のレビューじゃなくなってしまった・・・恥

いいなと思ったら応援しよう!