漫画キングダムが面白すぎた
人生で一番ハマった漫画は何か、と問われたら自分の答えは横山光輝さんの」三国志」になろうかと思います。
横山光輝シリーズで言うと、水滸伝も項羽と劉邦も面白かったですが、その中でもストーリー、魅力的な登場人物など、読み切るのは大変ですが三国志が一番です。
なので、手を出したら負けと思ってたのがキングダム。
Amazonプライムでちょっとみたり、アメトークでキングダム芸人を見て、読みたいというボルテージは究極まで高まっていたものの、最近まで我慢に我慢を重ねてきました。
で、ついにkindleの50%還元に負け、全巻一気に購入してしまいました・・
やっぱり沼でした 泣
まだ30巻ですが、前評判通り、めちゃくちゃ面白い。
バランスというか、完成度の高さにびっくりしています。
ちょっとその魅力を深掘りしてみたいと思います。
魅力1 個性的なキャラクター
まずはこれでしょう。
原先生も、歴史書をベースにある程度史実も参考にしつつ、キャラクターデザインをしているようです。
あぐらを描いているといつ自分の国がなくなり、命を奪われるかわからない戦乱の世。それも、世界有数の国土の広さと人口の多さを誇る中国が舞台ですので、個性的な人物が出てこないはずがありませんよね。
それに、原先生の想像力が掛け算され、山のように魅力的な武将、軍師がたくさん出てきます。
自分はこれまで色々と漫画を読んできましたが、応援したいキャラクター、自分を投影できるキャラクターが作中に現れるというのは、読み手からすると強力な引力の1つになります。
キングダムも心の中で「信(主人公)、がんばれ!」と思いながら、ページを捲る手が止まりません。
腕力に秀でた武将、智略に優れた軍師、圧倒的リーダーシップを持つ王様。
アホっぽくも一途な者、怪力自慢。求道者。
多少抽象化すれば現代の社会の縮図のような、豊富なキャラクターが活躍する本作。そりゃ、はまりますね。
魅力2 台詞のかっこよさ
絵のうまさももちろんですが、原先生の真骨頂は台詞だと思っています。
最近、多少実験的な面もあるのかも知れませんが、ほとんど本じゃんというような台詞がめちゃくちゃ多い漫画や、シンプルにほとんどを絵により表現する漫画なども出てきています。
しかし、王道は両方を使って物語を進めるもの。
キングダムは、台詞の分量としてはそれほど多くないのでどんどん読み進められる一方で、密度の高い台詞構成により、必要なことはもれなく伝えているなという印象です。(ちなみに、横山光輝三国志もトンでもない台詞の量のページがあったりします笑)
特に、各武将が死ぬ直前に吠えるセリフなんて、よくこんな高密度のものが考えつくなと思うほどの熱量の言葉を端的に表現してます。
多分、キングダムの有力武将が死ぬ直前に吐いた言葉集を作ったら、そこらの名言集を凌駕するような内容になるかと。それくらい濃密。
魅力3 緩急
熱い戦いがキングダムの一番の見どころではありますが、それだけにしてしまうと暑苦しい根性的な漫画になってしまいかねない。
そんな中、絶妙にギャグ要素というか、クスリとするコマを入れてくるのも本作の魅力の一つです。
激戦により武将が命を落としたと思った数ページ後に、信の率いる隊のメンバーが全裸で踊っていたり、男だと思い込んでいたメンバーが女だったり。
てなわけで、完読しているわけではないのにあまりに面白くて中間レビュー的なものを延々と記してしまいました。
もちろん、フィクションですのでキングダムを皮切りに中国のディープな歴史を勉強してみるというのも良いかもしれませんね。