『新版 第4の波 AI・スマホ革命の本質』
「21世紀は『答えのない時代』であり、不変の『正解』はない。だから、いま求められているのは、まさに答えを見つけるための『質問する力』なのである。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、早稲田大学卒業後、東京工業大学で修士号を、マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得し、日立製作所、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、ビジネス・ブレークスルー大学学長の大前研一さんが書いた、こちらの書籍です。
大前研一『新版 第4の波 AI・スマホ革命の本質』(小学館新書)
この本は、2023年に出版された単行本『第4の波 大前流「21世紀型経済理論」』(小学館)を新版として新書化したものです。
本書は以下の3部構成から成っています。
1.<現状分析>「第3の波」すら越えられない日本
2.「第4の波」とは何か
3.生き残りのカギは「スパイク型」
この本の冒頭で著者は、「未来予測は希望となる」というプロローグを掲載しています。
本書の前半では、「<現状分析> 第3の波すら越えられない日本」について以下のポイントを説明しています。
◆ もはや日本政府には頼れない
◆ 半導体開発・量産競争でも日本は「敗戦」必至
◆ 強い分野を磨くしかないが、日本政府は ”ダメ組織” の典型
◆「第2の波」に浮かんだままの日本
この本の中盤では、「”第4の波” に向けた国家戦略」「最低時給3900円も!世界の雇用が激変している」および「第4の波は第3の波とどう違うのか?」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 2025年までに、8500万人の雇用が失われ、9700万人の雇用が新たに創出される
◆ 雇用拡大する一方で、「無人化」も推進
◆ 規制・法制度がビジネスの弊害に
◆ サイバー社会で活躍できるのは、「自分で考えて」答えを見つける人材
◆ AIに置き換えられないのは、構想力を活かした仕事とAIが苦手な仕事
◆ シンガポール、台湾、イスラエルのように、全員が理系で「STEAM」教育を
◆ 偏差値教育が諸悪の根源
◆ 日本が取るべき選択肢は、①岩盤規制を撤廃し、②21世紀型の教育を
◆ AIとスマホをとことん使い抜いた企業が勝つ
◆ まだ「第4の波」の入口にすぎない
本書の後半では、「自社の強みを徹底的に尖らせる経営戦略」「ユニクロ・柳井会長の判断をどう評価するか」および「NTTの新リモート勤務が日本を変える」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 自社の強みを徹底的に尖らせる経営戦略を
◆ 必要なのは「見えないものを見る力」
◆ GAFAは、AからZまでのすべてを支配するというメンタリティ
◆ 横に並べる「パッケージ型」より、尖った強さの「スパイク型」に価値
◆ 多角化でネスレ、富士フィルム、シーメンスは買収によりポートフォリオ入れ替え
◆ ソニーや日立が強みを尖らせて時価総額を増加
◆ ファーストリテイリングの「世界同一賃金」で年収最大4割増
◆ NTTのリモート勤務は地方創生のチャンス
◆ 人が変わる3つの方法:①住む場所を変える、②付き合う人を変える、③時間配分を変える
この本の締めくくりとして著者は、「今こそ子供に ”スマホ構想力” を」というエピローグを掲載しています。
あなたも本書を読んで、「第4の波」である「AI・スマホ革命の本質」を理解し、生き残りのための戦略を考えていきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3583冊目】