同じ作品を何度も褒めること
これは面白かった。岡田さんが言ってる過去の作品をもう一度紹介するっていいよね。これはもう前から思ってる。とにかく作りすぎる。いい作品を何度も何度も褒めたたえたい。
大賛成です〜。僕は長年、自分が好きな作品だけを見たり聞いたりして生きてきて、流行の作品を見るっていうことが全くなかったのですが、最近「人との話題作りのために作品を見る、それは人に対する優しさである」と考えるようになりました。大事な人と楽しい時間を過ごすためにコンテンツを利用しようとするなら、パッと見れるもの、共感しやすいもの(解釈が分かれたりしないもの、皆が同じものを見つつ、適度に個性が出るもの)は有益だと、それはそれで思うんです。
ただ、人と話をするためだけに、矢継ぎ早に作品を消化していくのは流石に疲れる。ファスト消費に対抗するために、いい作品を何度も褒め称えるということは極めて有効です。いい作品、好きな作品を何度も見ることは、教養を身につけることでもあるし、人との関わりを作ることにもなる。「いいよね!」だけだと作品は1回で消化され、設定や伏線の話をすると3回くらい保ち、自分がその作品をどう感じたかを話すのは100回話してもエキサイティングです。自分の言葉と目線で語るためのトレーニングにもなると思います。
消費を目的とするコンテンツについて言えば、企画者側はコンテンツのマス化を狙っています。ただ、すべてのものがコンテンツ化するいま、マス化する過程がこれまでとは変わってきた気がします。最初はたった一人の好きからでよく、その偏愛に高い純度があると、そこに同様に高い純度をもった共感が生まれ、強いエネルギーを持ち始めます。