宮國英仁 懐メロ弾き語りライブ@拝島ジンハウス2019.06.05(水)
水曜の夜は拝島ジンハウスへ行き、心に染みる宮國英仁さんの歌唱を聴きながらお酒を飲むのが一週間の一番の楽しみになっている。
宮國さんのレパートリーの広さには毎回驚かされるのだけれど、この日は特に、古い曲を中心にバラエティー豊かな選曲だった。
僕が今まで聴いたこともなかった古い曲も多数あったけれど、知らないからつまらないという事は一切なく、宮國さんの並外れた歌唱力によって知らない曲でも楽しめるし、知ってたけどあまり聴き込んでなかった曲の魅力に改めて気づいたりする事もたくさんある。
この日のセットリストはこちら
1.山谷ブルース 岡林信康
2.めぐり逢い紡いで 大塚博堂
3.夕暮れはさびしそう N.S.P
4.東へ西へ 井上陽水
5.ひとり咲き CHAGE and ASKA
6.男と女のお話 日吉ミミ
7.赤い橋 浅川マキ
8.恋の奴隷 奥村チヨ
9.黄昏のビギン ちあきなおみ
10.夜へ急ぐ人 ちあきなおみ
11.紅とんぼ ちあきなおみ
12.ペニーレインでバーボン 吉田拓郎
休憩
13.祭りのあと 吉田拓郎
14.我が良き友よ かまやつひろし
15.リバイバル 中島みゆき
16.かなしみ笑い 中島みゆき
17.あの娘(あのこ) 中島みゆき
18.アカシアの雨がやむとき 西田佐知子
アンコール
19.群衆 エディット・ピアフ
20.padam padam エディット・ピアフ
この中から数曲をピックアップしてレポしていく。
・ペニーレインでバーボン 吉田拓郎
いつの時代に生きてても人が思う事はだいたい同じという事がこの曲の歌詞を聴いてるとよく分かる。
時代背景が違うから理解しづらいという事がなく、いろんなことが嫌になる時の気持ちをストレートに言葉にしているので、あぁ…僕も今の時代でもおんなじことを思ってるよ拓郎さん。と感じる箇所が何度もあった。
「テレビはいったい誰のためのもの
見ている者はいつもつんぼさじき
気持ちの悪い政治家どもが勝手なことばかり言い合って
時には無関心なこの僕でさえが腹を立てたり怒ったり」
というフレーズの中の「つんぼさじき」という表現が差別用語にあたるとしてCDが生産中止になり、デジタル配信でもこの曲を除いての配信となっているそうだ。
文脈も読めない輩が言葉の正しさについて判断したり、表現を排除する権利を有しているなんて間違っていると僕は思う。
・我が良き友よ かまやつひろし (作詞作曲 吉田拓郎)
宮國さんは演奏後に、
「友達の事を思い出しながら歌ってたらグッときちゃった」と語っていた。
僕も聴きながらグッときてたから、思いって歌に出て観客に伝わるものなんだな~と改めて思った。
「あぁ 友よ良き奴よ
今の暮らしに飽きたらふたりで
夢を抱えて旅でもしないか あの頃へ」
というフレーズに特にグッときた。
・アンコール
群衆 エディット・ピアフ
padam padam エディット・ピアフ
宮國さんがエディット・ピアフの原曲の日本語訳を参考に自分なりに日本語歌詞をつけた歌があるという噂を聞きつけ、ぜひ聴きたいとお願いするとアンコールに唄ってくれた。
これまでに聴いたどの懐メロの時とも違う、宮國英仁の「覚醒」を感じた。
これだ。
これが9年前に僕を射抜いた「表現者 宮國英仁」だ。
と思った。
魂だとか情熱だとか言ってみてもどこか物足りない、「迸るもの」がそこにはあるのだ。
「その当時、ピアフはパンクだと思っていた」と彼は語っていた。
(ご存じない方のために念のため付け加えると、エディット・ピアフはフランスのシャンソン歌手である)
確かに、シャンソンと言われてイメージする音楽とは明らかに違っていた。
僕には、アルゼンチンタンゴの情熱に近いものも感じられた。
この日は他にもピックアップしたい曲やお話がたくさんあったのだけれど、長くなるので泣く泣く絞っている。
宮國英仁さんは水曜の懐メロライブ以外に、6月14日(金)に拝島ジンハウスで行われるスーパー歌謡祭というイベントにも出演します。
いつも僕がレポしてる水曜懐メロライブは宮國さんひとりでアコースティックギター弾き語りでやっていますが、この日は3人でのイベント。
笑顔が素敵でマラソンが好きでスタイル抜群のかっこいいピアニストしんこさん。
一人客だった僕に気さくに話しかけて下さり、その後も僕の文章にいつも丁寧な感想を下さる感受性豊かなボーカリスト矢島かよさん。
おふたりとご一緒のイベントです。
なんといっても、宮國英仁にピアニストが味方についたとなればもはや霊長類最強レベル。
彼のさらなる覚醒が見られること間違いなしだと僕は既に知っているのだ。
スーパー楽しみ!
宮國英仁Twitter
拝島ジンハウスHP
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