帰省

中央線を東京駅で降りる。透き通った高い空の一日。

前にいた子ども連れの家族と並んでエスカレーターを下りていく。

地下へと吸い込まれる円筒の中、親の手に微かに触れながら小さな瞳が振り返る。

もっちりとした頬に少し赤みがかった鼻がちょこんとのっている。

エスカレーターの終着点。父に手を引かれながらステップを越えていった。

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