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赤い花

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小説「赤い花」の連載マガジン
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#藤里潤

赤い花 第六部

 サトルは、電話越しに母さんに会ってほしい人がいることを伝えた。そして、今度のゴールデン…

jun.fujisato
7年前
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赤い花 第五部

 明日実家に帰ることを電話で告げると、ミキの母は少し迷惑そうにした。二つ違いの妹は既に地…

jun.fujisato
8年前
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赤い花 第四部

 私は、意を決してこれまでのことをサトルに話し始めた。  最初は少し足の付け根に痛みを感…

jun.fujisato
8年前
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赤い花 第三部

 この一週間は穏やかな日々が続いた。晴れの日が続き、ミキは自分が病気であることを忘れるく…

jun.fujisato
8年前
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赤い花 第二部

 冬もすっかり終わり、暖かい日差しに春の匂いを詰めこんだ風が薫ってくる。   サトルは、…

jun.fujisato
8年前
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赤い花 第一部

 外は季節の変わりを告げるように強い風が吹いていた。室内は、明るさを少し抑えた蛍光灯の明…

jun.fujisato
8年前
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赤い花 序部

 風が少し湿気を含んで、黒い背広に纏わりついた。  夜道を歩くと、大粒の汗が滴りおちる。三十を過ぎて脂肪を蓄えた身には堪える暑さだった。  大学時代の後輩が若くして世を去った。  卒業後はSNSでのやり取りが少しあった程度で、彼女がSNSにアップした写真やコメントを眺めているだけのことが多かった。  唐突な知らせを共通の友人から受け取ったとき、耳の奥から彼女の元気な声が聞こえてくる気がした。  斎場に着くと、記帳を済ませて中に入る。聞き覚えのあるクラシックが流れる柔