語り合える喫茶店
語り合える喫茶店。
京都の大学へ通っていた頃、もう40年前のことだけど、友だちとよく喫茶店に行った。
一つは、からふね屋、タナカといった24時間空いている喫茶。
一つは、ミューズやフランソアといった、クラッシック喫茶だ。
終電を逃し、始発まで時間を潰せた24時間喫茶は、ぼくたちにはたいそう重宝した。それは、コーヒーを飲みに行く感覚ではなくて、今で言うネットカフェ的な存在だった。
コーヒーを飲みながら、いろいろなことを語り合った場が、老舗の喫茶店だ。
写真にあるのは、
『フランソア喫茶室』
今は改装されて、煙草のヤニが染み付いた絵は無くなって、誰もが気軽に入れる雰囲気がある。(ただし未就学児は建物自体が文化財に指定されていて、お断りと書いてある。)
若い人たちの歓談がそこにある。
京都にきたら立ち寄りたい喫茶店の一つで、連れがいればここを目指してコーヒーを飲み、語り合う。
今、語り合う機会が減ってしまって、カフェチェーンなどは仕事場、勉強部屋になり代わっている。
老舗の喫茶店は、机の高さと椅子の柔らかめクッションが相まって、語るのにちょうど良い。
ただ、混み合ってくると、ウエイトレスがお水を幾度も継ぎ足してくれるサービスが始まってしまうこともある。