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エアコンのダイキン、モジュール化でコスト7割減

みなさん、こんにちは! エアコンで有名ブランドの「ダイキン」ってご存じでしょうか?

大学生の時、エアコンの取り付けのアルバイトをしていました。三菱電機やNECなどと比べて、ダイキンはなんとなくダサいなぁと思っていたのは20年以上前の話。

今やエアコン市場、グローバルNo1、2兆円超えです!すごいですね。

その世界No1のダイキンが、本日の日経新聞に掲載されていました。「VW流で部品集約」「コスト7割減へ ダイキンの執念」

 VW流とは、フォルクスワーゲンのモジュール化です。

 通常、車を開発するときは、「クラウンの新型を開発しよう!」となったときに、ボディーのデザインやそれに合うエンジンの開発、足回り、トランスミッションなどと創りこんでいきますが、VWのモジュラー式は、組み合わせができる全体のしくみをつくる必要があります。

 VWのモジュール化とは、例えばまず車に必要な基本のアーキテクチャを用意します。車の車体にあたる部分です。小型、中型、大型などを用意します。また、モジュールを作る際のルールを決めます。モジュールは、例えばエンジンを1L, 1.4L 2L, 2Lハイブリッドなどと創りますが、どのエンジンも基本的な車体のアーキテクチャに乗せられるようにします。3つの大きさの車体、すべてにそのエンジンが載せられるようにします。それとは別に、トランスミッション、足回り、ドアなど、組み合わせが自由にできるようにしておくことで、様々な組み合わせの車(モデル)ができるようにしてあります。

東京大学モノづくりセンターの藤本教授がこの分野では有名です。


 レゴブロックのように、何でも組み合わせができるようにしておくことで、そこから市場やお客様に合った組み合わせ(モデル)を提供することができます。

モジュール化は、単一のモデルを開発するよりもかなり大掛かりです。基本的なアーキテクチャとルール、モジュールの決定により、モデルを創り出すもとをすべて作り上げなければなりません。

一方、部品の共通化、ラインの共通化、その後の開発の迅速化など、大きくコストダウンにつながります。今や多くの自動車メーカーがモジュール化を進めています。

ダイキンは、基本モジュールである、骨格、ファン、モーターなどを共通化し、それに、加湿・換気、人感センサー、WIFIなどをモデルや国ごとに組み込むことにより、世界中の要望に応えるモデルを創り出します。

世界50か所の工場で、部品と生産ラインを共通化する事により、コストを7割減らし、中国製品など安い製品とも対抗できる価格を提供しようという戦略です。

すごいですね!

ランチェスター戦略によると、勝者(1位)の戦略は新しく出てきた商品をつぶす、もぐらたたきゲームのような戦い方です。トヨタがやっているように、別のメーカーから出てきた新しい車と似た車を発売することにより、他メーカーの商品の差別化を消してしまうという方法です。

そのためには、迅速に新しいモデルを用意する必要がありますが、基本アーキテクチャがあれば、機能モジュールをルールに沿って開発し、基本アーキテクチャにプラスすれば対応できるようになります。

モジュラー化により、機能モジュールを追加することにより、一気に新しい機能を追加し世界にばらまくことができるわけですね。

モジュラー化を開始することは、一つのモデルを設計するのとは比べ物にならないほど大変です。基本アーキテクチャ、ルール、モジュール、生産機器、アフターサービス、故障診断のツールなどまですべて考えたうえで一つの”しくみ”を創り出す必要があります。その”しくみ”こそが戦略です。強いリーダーシップと知恵の結集が必要です。

ますます強くなりそうなダイキン、モジュール化を導入した電気製品の戦い方を見守っていきたいですね。

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。素敵な一日をお過ごしください。


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