『適所適材』視点で考える採用活動(クリニックの求人募集の中身について)
「題目、『適材適所』の間違えではないの?」と指摘の声があるかと思いますが、こちらの記事では、『適所適材』視点でクリニックの求人募集の中身についてを考えていきます。
○『適所適材』とは
この考え方は、文房具メーカー『コクヨ株式会社(以下、コクヨ)』が配置登用をする際の考え方で、世の中をみて、『コクヨ』が何をやるべきかを考えて、そのための実行体制を描いて、そこにチャレンジしたい社員が集まってきてもらえるような状態を創って、人材の配置を検討している考え方です。
私が、この考え方を知ったのが、テレビ東京で放送された『社長質問があります!』でコクヨ・黒田英邦社長が語っていて、知りました。
○組織と人の関係性を考える時は、『必ず仕事の中身をはっきりさせる』
上記の見出しについてですが、黒田社長の語っていた言葉で私が共感した言葉です。
事業所には定員があるため、仕事の分しか雇えません。
そのため、仕事の中身をまず決めることを黒田社長は推奨しています。
また、仕事の中身を決めず、「その人が何をやりたいか。」といった『人』を視点に置いてしまうと、ミスマッチが生じ、お互い不幸になります。
※上記内容について、9分34秒から始まります。よろしければ、ご覧ください。
○職務内容はできる限り情報を公開して、納得した上で入職してもらう。
大病院などの大きな組織であれば、各職種の役割がある程度明確となり、それらをサポートする間接部門を手厚く配置することが可能です。一方、クリニックでは、専門職が専門職のみの役割を担うのでは非効率ですから、経営者はスタッフにマルチタスクを求めます。一方でスタッフは「私は〇〇として入職したのに・・・(雑用もやらされる)」と不満を持ちます。
これは、入職の段階でクリニックとしてスタッフに求める職務内容を明確に伝えることができていないことに原因があります。原因を取り除くには、募集の段階から「事務職には〇〇としての役割も担っていただきます」「看護師業務は、看護業務のほか、〇〇のお手伝いをお願いします」など、入職後お互いギャップが生じないよう、事前にクリニックでの役割を伝えることが重要です。
また、ホームページの採用ページにて、スタッフに求めることとあわせて、『当院の求める人物像にそぐわない価値観』を羅列し、承諾いただいた上で応募する仕組みを推奨いたします。求人には詳しいことが書かれておらず、「詳細は問い合わせください」などと書かれている人材募集をよく見かけますが、そのような状況で応募があっても、求める人材かどうか見分けるのは困難です。あらかじめ情報を公開しておくことで、入職後のスタッフの不満は大きく減らすことがです。
そのためにビジョンをもとに『スタッフにどのような役割を期待するのか』を言語化することを推奨いたします。
※ビジョン策定について、下記リンクの記事をご一読いただければ、幸いです。
開業準備を進めていく中でのご相談(今回の記事のようなのスタッフ募集するにあたっての募集記事で試行錯誤しているなど)や開業の経営についてのご相談がある方は、下記記事を読んでいただき、仕事依頼のページからご連絡ください。
※初回は無料にて対応いたします
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