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【医療機器の選定】価格交渉と同時に活きた情報を入手することを心がけましょう。


○複数社から相見積もりを取る


 医療機器は、院長先生の好みのメーカーや、分野によってはほぼ寡占に近いメーカーもあり、ついつい1社のみの見積もりで済ませてしまいがちです。しかし、それは避けていただきたいです。

 医療機器の導入にあたっては、類似の機能の機種を選定し、複数社から相見積もりを取るようにしましょう。また、その時には消耗品費や保守メンテナンス料も同時に見積もってもらいます。
 尚、各メーカーの担当者もクリニック開業についての情報が多く出回っていることは理解しておりますので、相見積もりを行うことも理解しております。
(※見積もり作成するにあたり、メーカーの担当者は多くの時間と労力をかけていることを理解した上で、お断りする際は、必ず理由をつけて、筋の通った対応を心がけてください。)

 ただし、相見積もりによって最も安い機器をそろえた結果として多くのメーカーの機器が併存し、相互の接続などに別途費用が必要になったり、保守メンテナンスの手間が多くかかったりすることもあります。
 また、1社の機器をある程度まとめて購入することにより、大きな値引きを引き出せることもありますので、相見積もりとうまく組み合わせることを検討してもよいでしょう。

○消耗品費やメンテナンス料などもチェック

 医療機器は機器だけで完結しているのではなく、様々な消耗品や保守メンテナンスがあって初めて成り立つものです。
 各種消耗品費や定期的に行う保守メンテナンスの料金も、機器の価格交渉時にチェックするようにしましょう。
 機器本体の価格の安さに惹かれ、導入後のコストを確認せずに契約してしまうと、クリニック開院後に経営を圧迫しかねないので注意が必要です。

○まとめ

 2024年現在、昨今の物価高・原材料や人件費の高騰などを考えると、大幅な価格交渉は難しいと存じます。
 また、医療機関の開業は年々増加しており、情報が多く出回っているため、あまりにも高い見積もりを提示すれば、その噂が一気に広がる懸念があることはメーカーの担当者も理解しています。
 そのため、上記に記載した本体価格やメンテナンス料を比較することと同時に、メーカーの担当者が検討している医療機器を導入することによって、患者さんの満足度や医療機関の効率向上を提案しているか、という視点で商談やデモを受けていただき、決定しても良いかと存じます。
 また、開業準備する前から、勤務先に出入りしているメーカーの担当者と面識を持ち、販売している医療機器のアピールポイントや価格動向、関連商品との連携、他社の動向(当たり前ですが、メーカーの営業は、他社の商品を研究しております)など活きた情報を多く仕入れ、それを選別・整理を行って、開業準備時に役立てることをおすすめします。

あわせて、下記記事についてもご一読していただければ、幸いです。

 開業準備を進めていく中でのご相談(今回の記事のような医療機器の選定で試行錯誤しているなど)や開業の経営についてのご相談がある方は、下記記事を読んでいただき、仕事依頼のページからご連絡ください。
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