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チェルシー新オーナーになってからの南米選手の動き


チェルシー新オーナー体制での若手獲得 南米

チェルシーは新オーナー体制になってから若手選手の獲得がさらに顕著になっている。その中でも南米の選手に対する獲得や獲得できなくても噂や交渉の報道など多くの状況の変化がある。6月27日時点ではあるがまとめてみる

1.実際に獲得した選手

1.エンソ・フェルナンデス

chelseafc.com

カタールワールドカップで最優秀若手選手を獲得しヨーロッパにきて半年で一気に移籍市場の大目玉になったエンツォ。2022の一月の移籍期間丸々を費やし、最終日に決まった当時チェルシー最高額の選手。チェルシーに来てからの1年半フル回転で活躍してくれている。パスのデータに関しては文句のつけどころがない。ロングボールも、ショートのパスもリーグでは屈指の数値となっている。パス方向に関しては前線へのパスの数値が多くなっているのでフォワードが裏抜けをしっかりと決めていけたらもっとアシストの数値も増えていくだろう。中盤での守備も代表の時と同じようにタフにこなしてくれていることからファンからの信頼の高さはとてつもない。フィニッシュの精度に関してはワールドカップの時のようなシュートを期待してる自分からしたらもっとガンガン決めてほしい。とんでもないフリーキックも今シーズン決めているのでこれからも期待したい。
唯一の懸念点は今季ヘルニアの手術をして離脱していた期間にチームの調子が上がってきていたことで多少メディアの標的にされた感があるところだ。ファンは信じているのでそこまで心配していないが。

2.モイセス・カイセド

ブライトンで1年で大ブレイクをしエンソのクラブ史上最高額を更新して8年契約で加入したエクアドルの心臓。エンソの相方として期待されてのとんでも金額での加入だったためメディアや他チームのファンからは批判の的にされることが多かったが、今季間違いなく素晴らしい活躍をした一人だろう。今季はタッチ数チーム2位、インターセプト数チーム2位、デュエル数チーム3位、ブロック数チーム1位と中盤のフィルターとしてフル回転。値段は確かにすさまじい金額ではあるが正直文句のない活躍といえるだろう。カンテという怪物を見てきたチェルシーファンからしたら重ねるなというほうが無理があるタレントだろう。大きな弱点もなく身長の割には空中戦も強いため長期にわたって君臨してくれることを願う。
2024夏の移籍市場は中盤の底の位置の市場が昨年よりは活発じゃないことを考えてもラヴィアなど他の候補いるとはいえ素晴らしい移籍だっただろう。来期はマレスカの下でどの位置でのプレーが増えるかわからない状態だがこれからの若手が多いエクアドル代表とともに心臓として頼もしい活躍を見ていきたい。

3.アンドレイ・サントス

https://www.chelseafc.com/en/teams/profile/andrey-santos

2023年の1月にヴァスコ・ダ・ガマからチェルシーへの完全移籍で加入しアンドレイサントス。ボックストゥボックスの選手としてブラジル国内でも期待されている若手の一人だ。2023年のU20南米選手権ではキャプテンとして得点王に輝きながらチームを優勝に導く活躍。その1か月後にはA代表にも入るパフォーマンスを見せていた。
今季はシーズンの前半をノッティンガムフォレストで過ごしたがうちの選手ではないからという理由で露骨に干され2試合の出場にとどまり、成長に暗雲が立ち込めた。しかしシーズン後半にレンタルされたストラスブールではシーズン終盤にかけて好調な試合が続き、3月のリーグ1月間最優秀若手選手賞と4月のストラスブール月間最優秀選手賞を受賞するなど大爆発。来シーズンのチェルシー残留も可能性が相当見えるレベルでの成長を見せた。ストラスブールを追っていない人からしたらレンタルで回されてとなるかもしれないが確実に成長しており、ちゃんと将来期待されてる活躍はできそうだと思う。
ショートパスの割合のほうが多い選手で安定感はあるうえ、攻守ともにすでに持っているものが大きい。個人的に好きな選手でもあるため中盤の層は若手が厚いが期待したい。

4.エステヴァオ・ウィリアン

Divulgação/Palmeiras

ユースから宝石ばかり出てくるパルメイラスの次の天才エステヴァオ。メッシ―ニョといういわばブラジル版メッシの愛称で呼ばれる天才はプロ初出場から約半年でとんでもない注目度を見せつけ25年の夏の加入でチェルシー移籍が決まった。最大の武器は何といってものそのドリブル。メッシといわれるくらいだから当然なのだろうが天才的なボールタッチとスピードで結果を残している。両足の精度も素晴らしく利き足の左はセットプレーを任せられるレベル。逆足の右足もシュートを打つには全く問題がないレベルでの制度を誇っている。現状の改善点は体格だけといっていいだろう。同じくパルメイラス出身の天才エンドリックと比べるとまぁ細い。(エンドリックがごつすぎるのもあるが。)
今シーズンもすでにリーグでは違いを見せつけまくっており3ゴールを決め、ゴールパフォーマンスではパルマ―のパフォーマンスをしてファンの心をつかんでいた。ネイマールがべた褒めしていたりパルメイラスとの移籍条項にバロンドール条項が盛り込まれていたりと周囲からの期待もとんでもない。将来どんな大物になるか、チェルシーでいきなりどれだけやるのか今から1年後がとんでもなく楽しみだ。

5.ケンドリー・パエス

https://www.skysports.com

エクアドルの天才パエス。カイセドと同じインディペンディエンテが生んだ将来のエクアドルサッカーのすべてを背負った男。エステバオと並んで南米で最も期待されている若手選手の一人。15歳でファーストチームデビューを飾り、デビュー戦で得点を挙げて、同リーグの最年少出場記録と得点記録を更新した。
10番でも右ウィングでもプレーできるパエスはこの夏のコパアメリカにも背番号10を背負って主力として出場。エクアドルとしては苦しい試合となった初戦のベネズエラ戦でも存在感を見せつけまくった。2戦目のジャマイカ戦ではPKを決めコパアメリカ史上番目の得点者となった。
エステバオと同じで2025年の夏にチェルシーに加入することが決まっているが2人とも18歳のタイミングでレンタルではなくトップチーム合流が保証されているという報道が出るほどほかの若手選手たちとは明らかに契約から違う。既にA代表で主力として活躍していることや体格的にも全く見劣りしないことからすぐに適応できるんじゃないかなぁと思っている。南米最年少記録がパエスかペレかというレベルの男。どんな将来になるのでしょうか

6.アンジェロ・ガブリエル

https://sports.yahoo.com

23年の夏に名門サントス【その年2部に降格してしまうが】から移籍した右ウィング。18歳でチェルシーにやってくることになったがその時点で既にサントスのトップチームでは129試合出場と若手ながらプロキャリアが長いのが特徴。15歳でのデビューはブラジル選手権史上最年少となっている。
今季は開幕前のフレンドリーマッチでは出場機会があったものの8月にストラスブールにレンタルされるとチャンスメイクをメインにヴィエラ監督の切り札として活躍。シーズン後半は怪我のために2月下旬にシーズンが終わってしまった上に15試合先発、10試合途中出場と圧倒的主力というようには見えないかもしれないがそれでもリーグ1の月間最優秀若手選手賞とストラスブールの9月間最優秀選手賞を受賞するインパクトを見せた。来期はサントスとともにチェルシー残留の可能性が報道されている。25年夏に怪物右ウィングが二人来ることを考えると今季残留だとしてもレンタルだとしてもカジュアルなファンに伝わるくらいの結果が欲しいところだ。

7.デイビッド・ワシントン

https://www.chelseafc.com/en/teams/profile/deivid-washington

23年の夏アンジェロと同じくサントスから加入した9番のワシントン。
先に行ってしまうと唯一チェルシーに来てからの成長が思わしくない南米タレントといっていいだろう。
ブラジル時代は16年に移籍したサントスユースで活躍を経てトップチームデビュー、初ゴールも記録していた。
チェルシーに来るとレンタルも噂されていたが1年間残留。トップチームでは3試合の出場にとどまりインパクトも残せず、アカデミーチームが主戦場になってしまった。ここが評価が厳しい理由だろう。サントス時代はマルコスレオナルド(現ベンフィカ)がエースとして君臨、メインとしてはポジションを取れない中での移籍だったため、サントスでもう1年プロキャリアを送ったほうが本人のためではあったかもしれない。レンタルできていたらだいぶ変わっていたかもしれないがストラスブールはストライカーのポジションが渋滞していることもあり残留させてしまったことが誤算だった。
しかしポテンシャルは本物。上記で掲載した若手ブラジル選手たちは全員世代別代表で結果は残している。まだまだプロキャリアは短い選手だしこれからの将来が楽しみだ。

2.獲得できなかったがオファーした選手

計7人の有望な若手タレントを獲得してきたがこれ以外にもオファーしてきた若手はまだまだいる

  1. エンドリック 【現レアルマドリード】

  2. マテウス・フランサ 【現クリスタルパレス】

  3. ルイス・ギリェルメ 【現ウェストハム】

  4. ガブリエル・モスコルド 【現パリサンジェルマン】

  5. ヴァレンティン・バルコ 【現ブライトン】

  6. アンセルミーノ  【現ボカ・ジュニオール  現在交渉中】

  7. ペドロ・リマ 【現ウルブス】

エンドリックを取れなかったことは残念だ。交渉のテーブルにもかなりついていたし報道によるとチェルシー側がマドリ―に匹敵する金額を提示していたら決まっていたとまでされているためとても残念な気持ちはある。
他のタレントに関してもアンセルミーノを除いては他のチームへの移籍が決まったがそこまで公開は現時点では当然ない。獲得レースで負けた瞬間は残念さなどがあったがまだ若手であるため著しい活躍を見せていないこともあってまだショックはない。
強いて言えばバルコは欲しかったと思う。移籍して半年7試合の出場ながらブライトンで確実にポテンシャルは見せることができたと思う。
現在交渉、争奪戦中のアンセルミーノに関しては頑張ってほしいとは思う。
万能型のセンターバックではあるし、南米若手タレント軍団ではまだセンターバックを取っていない点でも良いポイントではあると思う。もちろん金額は出しすぎないでほしいが。


まとめ

以上が2024/6/27時点での新オーナーになってからの南米若手タレントたち。
ぱっと見の右ウィングの多さは気になるかもしれないがタイプ的には全然違うし、将来の核になりえるタレントも多い。
これからもチェルシーは若手選手獲得は多い可能性が高い。この夏でも南米以外からも若手は獲得している。
全員は不可能かもしれないがポテンシャルをなるべく多い人数が開花させてくれることを願いたい。


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