双子座木星期のひとり旅
退職の節目としてのひとり旅は、双子座木星期を象徴して、今迄の私では想像できないほどの変更の連続だった。
当初は、家から宮島、尾道の二泊三日で計画して宿だけは予約した。
五月には珍しく台風が通過するタイミングと見事に重なりそうであったので
、実家に寄ってから宮島に一泊する予定に変更した。
宮島口で晩御飯で立ち寄る予定であったお店が悉く定休日(定休日までは確認していなかった)で、宮島の見える和食レストランで夕食を食べた。
初日の日の入りは曇り空、翌日の日の出は雨で、残念な気分にはなったが、俳句と同じで、その場その場の出会いを楽しむ、味わうということを意識した。これは、まさに人生という旅も同じであり、ひとりひとりの人生をかけがえのない物語にするための要素かと思う。
翌日も当初は宮島口の宿から宮島に水上バスが出ていたので予約したが、リュックの一時保管場所が宮島は少ないということをネット情報で確認し、またもや予定変更して宮島口のフェリー乗り場のコインロッカーにリュックを保管してから宮島に渡った。
今回の宮島では弥山に登る予定で、トレッキングシューズを履いてきたが、二日目の雨がかなり激しく、身体がだるくなってきたため大元コースを30分程度味わった程度で引き返した。
大元コースは巨石の合間を進んでいく原生林のコースで、厳島神社界隈の人込みとは打って変わり、全く人気がなかった。
おにぎりを食べていると鹿が何匹もすり寄ってきたので慌てて、場所を移動した。
厳島神社界隈は、覚悟はしていたが、外国人の旅行客がとても多く、日本とは思えない雰囲気になっていた。色々とお店を見ながら歩くのは嫌いではないが、この異様な雰囲気に疲れがでてきた。
やはり私が合うのは原生林のハイキングコースをゆっくり味わっていくのが合っている。
豊臣秀吉が建てたと言われる千畳閣は新緑が床に映り込み、その場所でしばらくぼっとして過ごし、広島レモンのドリンクを扱うお店でひと息ついて帰路についた。
帰宅途中から倦怠感があり、翌日も身体を起こすのがしんどかったため、身体を休めるタイミングと受け止めとにかく眠った。
宮島をひとりで歩く中、双子座らしく、これから学んでいくものの具体的なイメージが浮かんできた。
3年前から学んできたホロスコープ、1年前からはじめた夢分析、昨年末から始めたタロットカードは、普遍的な要素が象徴されており、この視点で象徴性に関して深く学んでいきたいと思った。
例えばホロスコープで双子座の支配星である水星が象徴している知性、思考力、学習、コミュニケーション、神経組織、融通性等の要素を自分と重ねてどう受け取っていくかで意識エネルギーの働き方も異なってくる。
夢分析の場合は、複数の夢の要素の何に焦点を合わせるのかという点がなかなかハードルが高く、単に前日に読んだ本や出来事が反映された内容であったりもする。そういう意味でも半年間でどのような夢を多く見たのかという傾向から落とし込んでいく手法も河合氏は提示されていた。
タロットカードは、画像や数字がまさにシンボルとして象徴性を含んでいるので、占いというより毎日1枚めくることの積み重ねの中で、大アルカナの22枚の象徴性に親しんでいくイメージである。
そんなことを思いつつ、退職の節目としてのひとり旅を終えた。
新緑の映り込みたる千畳閣
穴子めし頬張る鹿に背を向けて
初めての島はじめてのレモンビール