見出し画像

【連載小説】薔薇の流儀:みやびとショウの渋谷デート



薔薇の流儀:渋谷デート

みやびは、スパイ活動の休暇を利用して、久しぶりに高校の同級生ショウと渋谷で会うことにした。待ち合わせ場所は、渋谷駅前のハチ公像。人混みの中、ショウの姿を見つけると、みやびは手を振った。

「ショウ、久しぶり!元気だった?」
「みやび、久しぶり!元気だよ。君はどう?」
「うん、私は元気。今日は楽しみにしてたんだ。」

「へぇ、今日は女子高生みたいな服装なんだね。それってコスプレなの? でもさ、可愛いじゃん」
「えへ。ありがとう。まだ大学1年だからね。たまにはいいかなーなんて」

みやびは普段のスパイスーツやジャケパンでの大人活動スタイルを忘れたい気分もあったことだろう。髪型もどことなくあどけない雰囲気にしていて、ショウはそのみやびの意外性にドキッとした様子を隠せない。

「そういうショウだって、男子高校生みたいだよ」
「ああ、だね。じゃあ、今日のおれたちは高校生気分だね。新鮮だな」

二人は笑顔で再会を喜び合い、早速ランチに向かうことにした。向かった先は、渋谷の人気カフェ「カフェ・ド・ルーブル」。

「ここ、すごくおしゃれだよね。」
「そうだろう?友達に教えてもらったんだ。みやびも気に入ると思って。」
「ありがとう、ショウ。メニューも美味しそう。」

二人はメニューを見ながら、どれにしようかと悩んでいた。

「私はパスタにしようかな。ショウは?」
「おれはハンバーグにするよ。デザートも頼もうか?」
「いいね!デザートも楽しみ。」

注文を終え、料理が運ばれてくるまでの間、二人は高校の頃の思い出話に花を咲かせた。

「覚えてる?あの時、みんなでキャンプに行ったこと。」
「もちろん覚えてるよ。あの時のバーベキュー、最高だったね。」
「そうそう、ショウが焼いたお肉、美味しかったな。」

料理が運ばれてくると、二人は食事を楽しみながら、さらに話を続けた。

「みやび、最近は何してるの?」
「うーん、ちょっと忙しいけど、充実してるよ。ショウは?」
「おれも課題とかが忙しいけど、楽しいよ。今日は本当に会えて嬉しい。」

食事を終えた二人は、渋谷のショッピングエリアを歩き始めた。ショウがふと立ち止まり、ウィンドウショッピングを楽しむみやびに声をかけた。

「みやび、あの店見てみない?面白そうな雑貨がたくさんあるよ。」
「いいね!行ってみよう。」

二人は雑貨店に入り、ユニークなアイテムを手に取っては笑い合った。

「この猫のマグカップ、かわいいね。」
「本当だ。みやびに似合いそうだよ。」

その後、ゲームセンターに立ち寄り、クレーンゲームやレースゲームで遊んだ。

「ショウ、これ取れるかな?」
「任せて!見てて。」

ショウは真剣な表情でクレーンゲームに挑戦し、見事にぬいぐるみをゲットした。

「やった!みやび、これ君に。」
「ありがとう、ショウ!大事にするね。」

楽しい時間はあっという間に過ぎ、夕方になった。二人はカフェで一息つくことにした。

「今日は本当に楽しかった。ありがとう、ショウ。」
「こちらこそ、みやび。次はいつ会えるかな?」
「また近いうちに会おうね。楽しみにしてる。」

時計を見るとあっというまに陽が落ちて辺りは暗くなっていた。渋谷の夜はまだまだこれからという気配だったが。。。。

二人は再会を約束し、別れを惜しみながらそれぞれの帰路についた。


みやびはショウとの別れを胸に秘め、静かな夜の街を歩いていた。心の中で 高校時代からの彼との思い出が次々と浮かび上がり、涙が頬を伝う。

しかし、その静寂を破るように、ポケットの中でスマートフォンが振動した。画面には「特捜機関ユニバース」の文字が表示されている。

「新しい指令が届いた」と短いメッセージが表示され、みやびは深呼吸をして気持ちを落ち着けた。束の間の休息は終わり、再びスパイとしての任務が始まるのだ。彼女は決意を新たにし、スマートフォンを握りしめた。

みやびの新たな指令は、国際的なテロ組織のリーダーを追跡し、その計画を阻止することだ。彼女は、最新の技術と情報を駆使して、リーダーの居場所を特定し、彼の計画を未然に防ぐために行動を開始する。この任務は非常に危険であり、みやびのスパイとしてのスキルが試されることになるだろう。


「行くわよ、ユニバース」と呟き、みやびは夜の闇に消えていった。彼女の心には、ショウとの思い出が温かく残り続けるだろう。しかし、今は新たな使命に向かって進む時だ。みやびの冒険は、まだまだ続く。

To be continued…

バトルモードのみやび

いいなと思ったら応援しよう!