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小学生たちの素朴な疑問「光の速さの秘密」

以下にキャサリン・ロス教授が小学生たちに光の速さについて優しく教える読み切り小説を書いてみました。


光の速さの秘密

ある晴れた日の午後、キャサリン・ロス教授は小学校の教室に招かれました。彼女は物理学の専門家で、今日は光の速さについて小学生たちに教えるためにやってきました。太古の昔は光の速さは無限だと考えられていました。つまり光が発した瞬間にどんなに距離が遠くても目的地に到着するという考え方です。

「みんな、こんにちは!」キャサリン教授はにこやかに挨拶しました。「今日は光の速さについてお話しします。みんな、光ってどれくらい速いか知ってる?」

「すごく速い!」と一人の生徒が答えました。

「その通り!光はとても速いんです。でも、昔の人たちは光の速さをどうやって測ったのでしょうか?」

キャサリン教授は黒板に大きな円を描きました。「まず、17世紀のデンマークの天文学者、オーレ・レーマーさんが光の速さを初めて測ったんです。彼は木星の衛星が木星の影に隠れる時間を観察して、光が地球に届くまでにかかる時間を計算しました。」

「すごい!どうやってそんなことができたの?」と別の生徒が興味津々に尋ねました。

「レーマーさんは、木星の衛星が木星の影に隠れるタイミングが地球の位置によって変わることに気づいたんです。地球が太陽の周りを回るとき、光が私たちに届くまでの距離が変わるので、その時間差を使って光の速さを計算したんですよ。」

キャサリン教授は次に、黒板に歯車と鏡の絵を描きました。「その後、フランスの物理学者アルマン・フィゾーさんが、歯車と鏡を使って光の速さを測りました。光が鏡に反射して戻ってくるまでの時間を計測し、その時間を使って光の速さを計算したんです。」

「それって、すごく難しそう!」と生徒たちは驚きました。

「そうですね。でも、科学者たちは何度も実験を繰り返して、光の速さを正確に測ることができるようになりました。今では、光の速さは1秒間に約30万キロメートルとわかっています。これは地球を7周半もできる速さなんですよ。」

「わあ、すごい!」と生徒たちは感心しました。

「そうなんです。光の速さを知ることで、私たちは宇宙の秘密をもっと知ることができるんです。」キャサリン教授は微笑みました。「みんなも、いつか科学者になって新しい発見をしてみてくださいね。」



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