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追悼・楳図かずお先生「漂流教室」は日本漫画史上の金字塔的存在

追悼・楳図かずお先生

2024年10月28日、88歳で逝去された楳図かずお先生。彼の訃報は多くのファンや同業者に衝撃を与えました。楳図先生は「漂流教室」や「まことちゃん」などの作品で知られ、恐怖漫画のジャンルを確立した偉大な漫画家でした。

楳図先生の作品は、その独特な作風と深いテーマ性で多くの読者を魅了しました。彼の描く恐怖は単なるホラーにとどまらず、人間の心理や社会の不条理を鋭く描き出していました。特に「漂流教室」は、子供たちが異世界に漂流するという設定を通じて、極限状態での人間の本質を描き出した名作です。

楳図先生の影響は日本国内にとどまらず、海外でも高く評価されています。フランス大使館も彼の死を悼み、「グロテスクと美を融合させ、多くの人々に影響を与えた」とコメントしています。

また、楳図先生の人柄も多くの人々に愛されていました。タレントの中川翔子さんは、楳図先生との思い出を振り返り、「とても純粋で優しい方だった」と追悼の意を表しています。翔子さんの名前は「漂流教室」の主人公、高松翔からお父様に名付けられたことは有名ですね。

楳図かずお先生の作品は、これからも多くの人々に読み継がれ、その影響力は永遠に続くことでしょう。心からご冥福をお祈りいたします。

¹: MSN
²: Oricon
³: MSN


(1) 楳図かずおさん死去 フランス大使館が追悼「グロテスクと美…多く .... https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/楳図かずおさん死去-フランス大使館が追悼-グロテスクと美-多くの人が戦慄し-そして同時に魅了/ar-AA1twrhR.
(2) 中川翔子、恩人・楳図かずおさん追悼 芸名の由来など親交深く感謝 .... https://www.oricon.co.jp/news/2352763/full/.
(3) 漫画家・楳図かずおさん死去、88歳 中川翔子、伊藤潤二が追悼. https://www.msn.com/ja-jp/entertainment/entertainmentnews/漫画家-楳図かずおさん死去-88歳-中川翔子-伊藤潤二が追悼/ar-AA1twEQF.
(4) 《追悼》「死がやっぱり一番怖いですよ」「大嘘をついてこそ .... https://bunshun.jp/articles/-/74669.
(5) 《追悼》漫画家・楳図かずお「大嘘をついてこそ芸術」 #1 - 本の話. https://books.bunshun.jp/articles/-/9470.
(6) 楳図かずおさん訃報 漫画家ら続々と追悼「孤独のグルメ」久住 .... https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202411050000665.html.

「漂流教室」は日本漫画史上の金字塔的存在。


「漂流教室」は、楳図かずおによる日本のホラー漫画で、1972年から1974年にかけて「週刊少年サンデー」で連載されました。この作品は、荒廃した未来世界に突如送り込まれた小学校の児童たちと、彼らが直面する極限状況を描いたサバイバルストーリーです。

主人公の高松翔をはじめとする児童たちは、教師が全員亡くなった後、未来の世界で生き残るために協力し合いながら、さまざまな困難に立ち向かいます。

物語は、翔が母親と喧嘩した後、学校で突然の地震に襲われるところから始まります。地震が収まった後、彼らが見たのは岩と砂漠だけの荒れ果てた大地でした。

彼らはやがて、自分たちが文明の崩壊によって滅んだ未来の世界にいることを知り、生き残るための「国」を築くことを決意します。翔は大和小学校国の総理大臣として、児童たちの代表となり、規律正しい生活を送りながら困難を乗り越えようと努力します。

しかし、彼らの前には飢餓、未知の事象に対する恐怖、内部対立、伝染病の蔓延、未来人類の襲撃など、数々の脅威が立ちはだかります。さらに、翔が爆発事件の犯人であるというデマが流れ、彼は孤立してしまいます。翔にとっての唯一の心の支えは、西あゆみの不思議な力を通じて母と時空を超えてコンタクトを取ることができる現象でした。

この漫画は、その衝撃的な展開と、子供たちの生存競争を描いたダークなテーマで、多くの読者に影響を与えました。楳図かずおは、この作品を含む一連の作品で1975年に第20回小学館漫画賞を受賞しています。

また、漫画の連載終了後には続編の企画が持ち上がりましたが、楳図は「最終話に出たロケットで子供たちが宇宙へ飛ぶ」という設定に違和感を覚えたため、続編の執筆は取り止めになりました。その後、楳図は「続編」と銘打った『14歳』で、なぜ地球が砂漠と化したのかを描いています。

「漂流教室」は、その独特な世界観と深いメッセージ性で、今なお多くのファンに愛され続けている作品です。興味を持った方は、ぜひ原作漫画を手に取ってみてください。また、この作品は映画化もされており、大林宣彦監督による映画版や、テレビドラマ「漂流教室〜ロングラブレター」も存在しますので、映画としての「漂流教室」もお楽しみいただけます。

その他の代表作は。。。。。。

「おろち」

「おろち」の世界へようこそ!この作品は、不老不死の謎の美少女「おろち」が、悲壮な運命に翻弄される人々の人生を見つめるオムニバス形式の恐怖漫画です。楳図かずおによるこの心理的ホラーは、人間の心の闇を描き出し、読者に深い印象を残します。

「おろち」は、9つの異なるストーリーを通して、さまざまな人間ドラマを展開します。姉妹の嫉妬、若き歌手の野望、嘘つき少年の恐怖、ヤクザの過去、失われた愛の追求など、人間の業が引き起こす悲劇を見続けるおろちの視点から語られます。彼女の超自然的な能力は、物語に独特のひねりを加え、読者を驚かせるどんでん返しで結末を迎えます。

この漫画は、1969年から1970年にかけて「週刊少年サンデー」で連載され、後に実写映画化もされました。映画版「おろち」は、2008年に公開され、木村佳乃、中越典子、谷村美月などの才能ある俳優たちが出演しました。映画は、漫画の「姉妹」と「血」の2編を基にしたストーリーを展開し、観客に新たな恐怖を提供します。

「おろち」は、ただのホラー作品ではありません。それは、私たちの内面に潜む恐怖を探求し、人間性の複雑さと脆さを浮き彫りにする作品です。楳図かずおの独特なタッチとストーリーテリングは、今もなお多くのファンを魅了し続けています。。

「まことちゃん」

聖秀幼稚園に通う幼稚園児の主人公・沢田まこと(まことちゃん)と沢田一家が巻き起こす「ビチグソ」等下ネタ・エロネタ満載のギャグ漫画。石器時代、江戸時代、未来のSFテイストの作品や、作者の得意とするホラーテイストのエピソードや、沢田家を恐竜(ティラノザウルス)に置き換えたストーリーもある。

作者の楳図かずおも、KAZZとして作中に登場する。後述する「グワシ」「サバラ」などのギャグと、「…なのら」「マッチョメ マッチョメ」「ゲゲッ」「ギョエー」「まこと虫」等のまことちゃん語は、連載当時流行した。
作品の中には、桑田佳祐研ナオコ山口百恵新沼謙治イルカベイシティローラーズのメンバーたちといった有名人も登場することが多く、連載中の1977年に死去したエルヴィス・プレスリーが主役として登場する回もある。

本作は、『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)に連載されていた山上たつひこの『がきデカ』や、『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載されていた小林よしのりの『東大一直線』と共に、1970年代後半の少年雑誌に掲載されたギャグ漫画の金字塔的作品であった。

Wikipediaより引用

「わたしは真吾」

「わたしは真悟」は、楳図かずおによる長編SF漫画で、1982年から1986年にかけて「ビッグコミックスピリッツ」で連載されました。

この作品は、恐怖漫画の巨匠が恐怖要素を抑え、神とは何か、意識とは何かといった形而上学的なテーマに挑んだ意欲作です。

物語は、町工場労働者の息子である近藤悟(さとる)と、外交官の娘である山本真鈴(まりん)の二人の少年少女を中心に展開します。彼らは、産業用ロボット「モンロー」を通じて、天気予報や恋占いなどをしながら交流を深めていきます。

しかし、モンローの導入によってさとるの父は失業し、一家は新潟へ引っ越すことになり、まりんも父親のイギリス赴任に伴い離れ離れになります。二人は大人になったらもう会えないと考え、今のうちに結婚し、自分たちの子供を作ろうとしますが、その方法を知らないため、モンローに尋ねると、謎の答えが返ってきます。

その後、二人は東京タワーの頂上から飛び降りることで子供を作ることができると誤解し、死を覚悟で登りますが、両親によって止められます。この一連の出来事がきっかけで、モンローに意識が宿り、「真悟」と名乗り始めます。

真悟は、さとるとまりんの子供として、二人の愛のメッセージを伝える使命を持ちますが、多くの困難に直面します。この物語は、愛と成長、そして人間と機械の関係を探求する深いメッセージを持った作品です。


丸の内の営業マン時代に仕事をサボって、原宿ラフォーレで「ウメカニズム展」に行ってきました。そのとき見た原画には大感動しました。緻密で細緻なタッチ。特に漂流教室の原画のレベルの高さは圧巻でしたね。本当に体験しておいて良かったです。

また、機会があれば先生の作品や回顧展に触れてみたいと思います。


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