不完全さの重要性 『小さな声の向こうに』を読んで
男性が書くエッセイが少ないことはよく知っているため、必然的に女性のエッセイを読むことが多いのですが、塩谷さんのエッセイはいつも心の端に残っており、今回の最新刊も楽しみながら読ませていただきました。
塩谷さんは女性目線で日常を切り取っており、男性の姿はあまり描かれていませんが、「引越しと、新・ルールの取り決め」では旦那さんの描写が多く含まれていて、面白おかしく読むことができました。
「面白おかしく」というのは、共感する部分が多かったからです。規律を重んじる私から見ても、旦那