たけじゅん

普段はスタートアップで働く会社員です。1993年生まれ。千葉県出身。好きなことはポッド…

たけじゅん

普段はスタートアップで働く会社員です。1993年生まれ。千葉県出身。好きなことはポッドキャストを聞くこと、本を読むこと、文章を書くこと、ビールを飲むこと。

最近の記事

不完全さの重要性 『小さな声の向こうに』を読んで

男性が書くエッセイが少ないことはよく知っているため、必然的に女性のエッセイを読むことが多いのですが、塩谷さんのエッセイはいつも心の端に残っており、今回の最新刊も楽しみながら読ませていただきました。 塩谷さんは女性目線で日常を切り取っており、男性の姿はあまり描かれていませんが、「引越しと、新・ルールの取り決め」では旦那さんの描写が多く含まれていて、面白おかしく読むことができました。 「面白おかしく」というのは、共感する部分が多かったからです。規律を重んじる私から見ても、旦那

    • 体験したことのない日常のリアリティ『サンショウウオの四十九日』を読んで

      はじめに 朝比奈秋著『サンショウウオの四十九日』(新潮社)を読みました。 読みかけのエッセイを読み終える前に、何か娯楽小説が読みたいと思い、書店をうろうろしていました。 すると、今年の芥川賞受賞作を見つけ、「今年一番に選ばれたものは読んだ方が良い」という気持ちがミーハー心に勝って購入しました。 読了後の全体的な感想ですが、終始、独特な雰囲気に包み込まれました。 それは、主人公の姿、形、行動を文章からありありと想像し続けたからです。 その近しい姿に、昔、『ザ!世界仰天ニ

      • ユニクロから学ぶ、失敗の哲学

        テレビをつけると、今日も俳優の綾瀬はるかさんがユニクロのCMに出演しています。 サザンオールスターズの名曲が流れるのもお馴染みです。 僕たちにとってのユニクロは、ここ数年でグッと距離が縮まったように思います。 僕の場合、ちょうど10年くらい前までは、ユニクロはヒートテックを代表とする下着を買うお店でした。(それよりも少し前、2008年の第一次ブームの記事を見つけました。) それが今では、ワードローブのほとんどをユニクロが占めています。 この理由は商品の質の高さもそう

      不完全さの重要性 『小さな声の向こうに』を読んで