1990年のプロレス界
【1990年のプロレス界】
【東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞】 1990年の受賞者
最優秀選手賞(MVP):大仁田厚(FMW)
年間最高試合賞(ベストバウト) :大仁田厚×ターザン後藤(8月4日/FMW東京汐留・ノーロープ有刺鉄線電流爆破デスマッチ)
最優秀タッグチーム賞 :武藤敬司&蝶野正洋(闘魂三銃士/新日本)
殊勲賞:三沢光晴(全日本)
敢闘賞 :船木誠勝(UWF)
技能賞 :天龍源一郎(SWS)
新人賞:青柳政司(誠心会館)
30周年特別功労賞 :ジャイアント馬場(全日本)、アントニオ猪木(新日本)
特別功労賞 坂口征二(新日本)
話題賞 :北尾光司(SWS)
1月4日 都内ホテルで全日本・ジャ イアント馬場、新日本 ・ 坂口征二の両社長が会談。
1月17日 〈ユニバーサル〉都内・ホテルで記者会見を開き、日本初のルチャ・リブレ団体「ユニバーサル・ プロレスリング連盟」の設立を発表 。
1月22日 〈新日本〉 坂口社長が会見を開き、2・10東京ドーム大会に来日予定だったWCW勢に代わってジャンボ鶴田、天龍源一郎ら全日本勢が出場することなどを発表。
1月28日 〈WWF〉 後楽園。 ビンス・マクマホン・ジュニア代表が全日本・後楽園大会のリング上から全日本、新日本との共催による4・13東京ドーム大会の開催を発表 。
2月10日 〈新日本〉 東京ドーム。 「90スーパーファイトIN闘強導夢」で新日本対全日本の対抗戦が実現。 天龍& タイガーマスク組が長州力 & ジョージ高野組に、鶴田&谷津嘉章組が木村健悟&木戸修組にそれぞれ勝利 。ビッグバン・ベイダーと スタン・ハンセンのIWGPヘビー級王座戦は両者リングアウトでベイダーが防衛。 マサ斎藤がラリー・ズビスコを破り、AWA世界ヘビー級王座奪取。 元横綱・北尾光司が対クラッシャー・バンバン・ビガロ戦でデビュー 。 アントニオ猪木は坂口とのコンビで橋本真也&蝶野正 洋組を下す。
2月 21日 〈全日本〉 後楽園。 新日本との交流トレードの一環としてスティー ブ・ウイリアムスが登場 。 テリー・ゴーディと殺人魚雷コンビを結成。
3月1日 〈ユニバーサル〉 後楽園。 旗揚げ戦を開催。浅井嘉浩が日本デビュー戦を飾った。
3月6日〈全日本〉日本武道館。テリー・ゴーディ&スティーブ・ウィリアムスが天龍&ハンセンを破り、世界タッグ王座奪取。試合後、天龍&ハンセンが仲間割れ。
3月23日 〈新日本〉後楽園。 坂口征二の引退記念試合&セレモニー開催。1年3ヶ月ぶりに凱旋した佐々木健介がリング上から挨拶。
4月7日 〈全日本〉天龍同盟が解散。
4月13日 〈WWF> 東京ドーム。 全日本&新日本と共催の「日米レスリング・サミット」で日本初上陸 。 ハルク・ホーガンがS・ハンセンに勝利。 馬場&アンドレ・ザ・ジャイアント組 がデモリッションズに 、天龍はランディ・サベージに勝利 。
4月19日 〈全日本〉 横浜文化体育館。 天龍が鶴田と三冠戦で敗北。 同一戦が全日本ラストマッチとなる。
4月26日 〈新日本〉 佐野直喜(=巧真) が辞表を提出。〈全日本〉天龍が退社。 メガネスーパーが興す新団体で 「天龍部屋」(レボリューション) 設立の意向を表明。
4月27日〈新日本〉NKホール。帰国第1戦の武藤敬司が蝶野正洋と組み、マサ斎藤&橋本真也を破り、IWGPタッグ王座奪取。
5月4日〈UWF〉日本武道館。メインイベントで前田日明と船木誠勝が初対決。片羽絞めで前田が勝利。
5月6日 〈新日本〉 後楽園。 アニマル浜口が3年2ヶ月ぶりにリング復帰。
5月7日 〈新日本〉欠場中のジョージ高野がメガネスーパー移籍を表明。
5月10日 〈SWS〉 都内・ホテルで記者会見を開き、「株式会社メガネスーパーワールド・スポーツ」の設立を発表。
5月14日 〈全日本〉 東京体育館。 タイガーマスクが試合中に虎の仮面と決別、 素顔に戻ることを宣言。 藤波が控室に鶴田を訪ね、会談をおこなう 。
6月2日 〈SWS〉 渡米した天龍がWWFの ビンス・マクマホン代表と会談。
6月5日〈全日本〉千葉。テリー・ゴーディがジャンボ鶴田を破り、三冠ヘビー級王座を獲得し、世界タッグも合わせて五冠王となる。6月8日 〈全日本〉 日本武道館。三沢が鶴田に初のフォール勝ちを収め、金星。スタン・ハンセンがゴディを破り、三冠ヘビー級王座奪取。
6月12日〈新日本〉福岡国際センター。スタン・ハンセンがビッグバン・ベイダーが保持するIWGPヘビー級王座に挑戦し、両者反則の引き分けで終わる。馳浩が後藤達俊のバックドロップで臨死体験。
6月14日 〈全日本〉 サムソン冬木(冬木弘道)が退職願を提出、SWS移籍を表明。
6月24日 〈FMW〉夢の島。 大仁田厚とタ ーザン後藤がノーピープル・デスマッチを決行し、両者KOで引き分け。
6月27日 〈SWS〉 神奈川・新横浜に仮道場をオープン。
7月11日 〈SWS〉 石川敬士の現役復帰・ 入団を発表。
7月17日〈新日本〉猪木が新日本会長に就任し、全日本との協調を打ち切る。〈全日本〉金沢。ゴディがハンセンを破り、三冠ヘビー級王座二度目の戴冠。
7月20日 〈新日本〉大宮。 ザ・ロード・ウ ォリアーズが初登場。
7月22日 〈SWS〉 維新力の大相撲廃業・ 入団を発表。 〈FMW〉 宮崎。 日南市油津港で世界初の洋上マッチ。
7月23日 〈新日本〉 青森巡業中に長州 と北尾のトラブルが発生。 長州が北尾の新日本マット追放を宣言。
7月27日〈全日本〉千葉・松戸。ゴディが緊急入院により急遽三冠ヘビー級王座決定戦が行われ、ハンセンが三沢光晴を破り、二度目の三冠ヘビー級王座戴冠。
7月30日 〈全日本〉ザ・グレート・カブ キが辞表提出。 SWS入りを表明。
8月2日 〈SWS〉 谷津嘉章が入団を表明。
8月4日 〈FMW〉 レールシティ汐留で史 上初の「ノーロープ有刺鉄線電流爆破デスマッチ」。 大仁田が後藤にKO勝ち 。
8月19日〈新日本〉両国国技館。長州力がビッグバン・ベイダーを破り、第8代IWGPヘビー級王者となる。ペガサス・キッドが獣神サンダー・ライガーを破り、第12代IWGPジュニアヘビー級王者となる。
8月20日〈UWF〉WOWOWがUWFと放映契約を結んだことを発表。
8月29日 〈FMW〉大仁田がプエルトリ コでホセ・ゴンザレスに刺される。
8月31日 〈全日本女子〉大宮。 アジャ・コングが女子プロ史上初の金網デスマッチでブル中野に勝利。
9月1日〈全日本〉日本武道館。ハンセンがウィリアムスを破り三冠王座を防衛。鶴田が三沢を破り次期三冠王座挑戦権を獲得。
9月7日 〈新日本〉 大阪府立体育会館。 日本初登場の グレート・ムタがサムライ・シロー (=越中詩郎)に勝利。
9月12日〈FMW〉ソ連の格闘技団体DILAとの提携を発表。
9月25日 〈新日本〉 ドラゴン・ボンバーズが会見。 越中詩郎、獣神サンダー・ ライガー、ブラック・キャットらの参加を発表。
9月26日 〈新日本〉 北尾の契約を解除。
9月29日 〈SWS〉福井。 プレ旗揚げ興行 を開催。日本人選手16名によるワンナイト・トーナメントはジョージ高野が制覇。
9月30日 〈新日本〉横浜アリーナ。 猪木30周年メモリアル・フェスティバル開催。猪木はタイガー・ジェット・シンとのコン ビで、ベイダー&浜口組に勝利。 またルー・テーズら猪木のライバルたちが集結し、グレーテスト18クラブを結成。〈全日本〉後楽園。 ジャイアント馬場デビュー30周年記念試合として馬場&アブ ドーラ・ザ・ブッチャー組vsハンセン &A ジャイアント組のタッグマッチ が実現。
10月16日〈SWS〉ドン荒川が入団。
10月18日 〈SWS〉 横浜アリーナ。 旗揚げ2連戦初日。 部屋別対抗タッグトー ナメントがおこなわれ、 ジョージと俊二の高野兄弟が 天龍&カブキ組を破って優勝。
10月19日 〈SWS〉 横浜アリーナ。 2連戦2日目。天龍がジョージ高野に勝利。この横浜アリーナ2連戦は、テレビ東京で放映された。
10月25日 〈UWF〉大阪城ホール。船木誠勝との一 戦を制した前田が試合後に「公金横 領の疑いがある」と神社長らフロン ト陣を批判。
10月26日 〈FMW〉岐阜。日本初の男女混 合マッチが実現(写真)。
10月28日 〈UWF〉記者会見で前田の5カ月間出場停止処分を発表。
11月1日 〈新日本〉日本武道館。馳浩&佐々木健介が武藤敬司&蝶野正洋を破り、IWGPタッグ王座奪取。ライガーがペガサスを破り、IWGPジュニア王座奪還。〈SWS〉北尾の入団を発表。
11月6日〈SWS〉 アポロ菅原が入団。
11月14日 〈全女〉 横浜文化体育館。ブルがアジャとの金網デスマッチでの再戦。 金網頂上からのギロチンドロップで勝利する。
11月20日 〈SWS〉WWFとの業務提携を発表。
11月30日〈全日本〉帯広。 馬場が試合中に左大腿骨を骨折。 長期欠場へ。
12月1日 〈UWF〉長野。 メイン終了後、出 場停止中の前田が船木の呼びかけに 応えてリングに上がり、全選手一致団結をアピール。
12月3日 〈新日本〉 湾岸戦争下のイラク・バグダッドで猪木議員が「平和の祭典」を開催し、新日本勢も参加。 5 日に日本人の人質が解放され、闘魂外交に凱歌。
12月7日 〈UWF〉 神社長が所属全選手の 契約解除を発表。
12月10日 〈UWF〉 選手会が記者会見を 開き、新体制のUWF設立を発表。
12月26日 〈新日本> 浜松アリーナ。 藤波が長州を破り、IWGPヘビー級王座奪取 。 スーパー・ストロング・マシーン&ヒロ斎藤が馳浩&佐々木健介を破り、IWGPタッグ王座奪取。橋本はトニー・ホームとの異種格闘技戦に敗戦。ルー・テーズが蝶野正洋とのシングル戦を最後に現役生活に 終止符。
【参考文献】・『平成スポーツ史 永久保存版 プロレス』(ベースボール・マガジン社)・『日本プロレス52年史〜あの時、日本マット界は揺れ動いた〜』(日本スポーツ出版社)
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