短距離で後半失速せずに駆け抜けたいあなたへ②
こんにちは。良いトレーニングできていますか?
夏本番、暑い日が続いたり、突然の豪雨に見舞われたりと
難しい天気が続いています。
健康、身の危険に敏感になって、
まずは命を守る行動をしましょう。
そしてオリンピックが開会しましたね。
陸上競技は8月1日から。
楽しみで仕方ありません!
応援しましょう!
さて、今回は後半失速しない走りの2回目、前回の続きです。
前回は、加速バウンディングをテーマに
効率よく身体を運べるようになる話をしました。
今回のテーマはズバリ「加速走」です。
陸上競技をやっていれば一度はやったことがあるトレーニングかもしれません。
トップスピードの維持を目的に、10m程度加速したのち、
その後の30〜60mを走ってそのタイムを測ります。
ここからが本題です。
短距離、特に100mや200mを走る時に、スタートから加速し、
トップスピードを維持し始めるまでの距離は何mでしょうか?
回りくどく言ってしまいました。
加速区間は何mでしょうか?
10m走ったらトップスピードになるでしょうか?
ここが一般的な加速走のもったいないところでもあるんです。
多くの学校でとりれている、短距離選手向けの加速走は10mがほとんどだと思います。
でも実際、例えば100mを走るとして、加速に使う距離は10mでは短すぎますよね?
クラウチングスタートなのか、立ってスタートするのかという違いはありますが、
それでも短すぎるな、と感じています。
つまり。
加速走にはトップスピードの維持という目的はありますが、
加えて、どのくらい走った後にトップスピードを維持するのか、という視点も取り入れてみると、
とても面白いトレーニングになるんです。
例えばこれまで10+50mの加速走をやっていたとして、
次は30+50mの加速走をやってみるとどうでしょう?
加速に使える区間は30mに増えました。
有効に使えるでしょうか?
早くトップスピードになってしまって、後半50mでスピードが落ちてしまうかもしれません。
逆に30m加速し続けた結果、10m加速するよりもタイムが上がるかもしれません。
では50+30mの加速走ではどうなるでしょう?
50m加速に使おうとするあまり、スピードがなかなか上がらずに、
たとえ後半30mのタイムは良くても、全体のタイムは落ちてしまうかもしれません。
それでも前半にスピードを上げすぎて後半失速していた人にとっては
後半の走りに意識が向く可能性があります。
まとめると。
「加速走の加速に使う距離を長く取ることで、後半の走りに意識を置くことができる」
私が指導していた時には、150+50mの加速走も行っていました。
200mのラスト50mに意識を置いてもらうために、
150mを加速に使うということをやってみました。
元ネタは2000年ごろのギリシャの短距離チームが取り入れていたトレーニングらしいです。
ちなみにこのときは150mのタイムと50mのタイムの両方を測りました。
150mはあくまでも加速区間で、力を温存する区間ではないので、
ここもタイムが上がらないと全体のタイムが落ちてしまいますから。
加速走は、工夫次第でトップスピードの維持だけではなく、上手に加速するためのトレーニングにもなります。
ぜひ、加速の距離を変えてトライしてみてください。
それでは。