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パーフェクトコンバインダー 〜21/22W杯Otepaa マススタート〜
これでRiiber(NOR)の話題も3週連続となります。。。
第一週
今年も常勝パターンで優勝→失格→優勝という成績を残しました。
第二週
ドイツのクロカンエースのGeiger相手にミドルスパート力と
圧巻のスキーテクニックを見せつけチームを勝利に導きました。
ついでに、個人戦も圧勝しています。
そして先週末は
マススタートという、近年のワールドカップではイレギュラーな競技方法ながら
クロカン順位1位、ジャンプ順位1位というダブルを達成し
完全勝利を成し遂げました。
多分、1本10キロのグンダーセン方式が主流になってからは
誰もできていないと思います。
マススタート
現在、ワールドカップでは全試合で
前半にスキージャンプ、そのポイント差をタイム換算して後半にクロスカントリーという
グンダーセン方式を採用しています。
過去には、ジャンプとクロカンを入れ替えたマススタート方式も数試合組み込まれ
一時期、ペナルティレースといった競技方法も試されましたが
結局グンダーセン方式に落ち着いています。
稀にコンチネンタルカップで、マススタート方式も採用されていますが。。。
しかし、今回のOtepaaは強風で予備ラウンドが中止になり
大会当日も強風。
時間が遅くなれば、風が止む予報だったのか
先にクロスカントリーを行うことになり
マススタート方式が採用されました。
最後にいつ、この方式でワールドカップ行われたかは調べていませんが
昨年春に公開されたClassics Live
2007/2008シーズンにこの方式でFrenzel(GER)が初優勝しています。
前半クロスカントリー
全部はちゃんと見ていませんでしたが
速すぎず、遅すぎず、力を残しつつ
先頭を交代しながらレースを進めていき
ラスト一周勝負になりました。
大集団の中で、下りと平地のスピードで圧倒したRiiberが
ここでも、大混戦を制してクロカンでトップを獲得。
ほぼタイム差なしで多くの選手がゴールすることとなりました。
ジャンプで圧倒的な実力を持つRiiber。
ほぼ勝利確定な状況下ではあるものの
よくよく考えるとLamparterやWeberとはないに等しい点差。
ミスを犯せば首位陥落します。
また飛距離換算で1.5m(3ポイント)以内に19人おり
その中の誰かが、風を引き当て、会心のジャンプをすれば
逆転できる可能性を持っていました。
いや、逆に考えると得点差がほとんどないから、ワンミスとか会心のジャンプでRiiberを陥落させられるのか。 https://t.co/0tLT9qU608
— G.Seekers内藤智文 −スキージャンプ選手- (@kcom14524751) December 11, 2021
後半ジャンプ
後半は見れていません。
なんとか試合を成立させたものの
かなり風が吹き荒れており難しい条件だったようです。
得点差がないため、簡単に逆転しやすく
条件が安定していた中位でジャンプの得意な選手たちが
上位に上がってきた一方で
優勝の可能性があったLamparterやWeberは叩き落とされ、万事休す
そうした中で圧倒的な飛躍を見せるRiiber
見事、完全勝利お成し遂げました。
個人的にFritzやMuhlethalerといった風を引き当てた2人がトップ10入りを果たすすなど
中々順位表だけ見ると面白かったなーと思います。
競技力の向上と楽しみ方
昔は、ジャンプとクロスカントリーで
各々の能力が凸凹な選手が多く
前半クロスカントリーでは差がつかないので
圧倒的にジャンプの得意な選手が有利なルールであり
さらには、見た目的に微妙なので使われなくなったのが
このマススタートというルール。
近年はジャンプも飛べて、尚且つクロカンが速い選手ばかり。
ジャンプで上位につけれれば、あとはクロカン勝負という形ばかりだったので中々新鮮でした。
というか、Riiberに勝てるのはこのルールしかないのではないかと
個人的には思いました 笑
クロカンのミドルスパート勝負では勝ち目がなさそうな雰囲気なので。。。
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今回はRiiberの圧勝で終わりましたが
マススタートであれば、緊張感あるラストジャンパー
テレマークやタイミングといった一瞬の判断ミス等が命取りになるので
優勝がかかれば、精神的な負荷はかなり大きいと思います。
ジャンプとクロカンの両方のレベルが上がった今
色んな優勝者見たい場合、このルールの方がワンチャンスがあり面白いと感じます。
ジャンプとクロカンで高い競技力を有すル選手が多くなった今だからこそ
とても楽しめたマススタートでした。