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HomeAway:「長期休暇・リゾート・家族」で、airbnbと差別化

世界no.2の民泊サイト「HomeAway」をご存知でしょうか。
今年2月に「ガイアの夜明け」で紹介されたので、決算を調べてみました。

民泊といえば、airbnbの印象が個人的に強いです。
そのairbnbと何が違うのか、成長しているのかが気になるところです。

キーワードは「長期休暇・リゾート・家族」

結論から述べると、「長期休暇・リゾート・家族」で、airbnbと差別化しています。
HomeAway公式ブログに比較記事があり、わかりやすいです。

・利用者の年齢層=中年層が中心
・宿泊人数=家族・グループ旅行の傾向
・物件の立地=地方・リゾート地に強い
・予約単価・日数=平均10万円で6日間

がHomeAwayの特徴であることが書かれています。
Airbnbとの明確な違いがあって、面白いです。

貸別荘と貸し部屋の違い

では、なぜそれほど明確な違いが出るのでしょうか。
その一つが両サービスの発想の違い、もっというと創業地の違いから生まれていると容易に推測できます。

HomeAwayは貸別荘

HomeAwayはテキサス州発祥で、貸別荘が発想元です。
2005年に創業され、2011年に上場しました。
もともと欧米にある「長期休暇はリソード地で家族で過ごす」文化があり、それをインターネットを使って便利にした印象です。
会社紹介にバケーションレンタルと書かれています。

airbnbは貸し部屋

一方、airbnbはサンフランシスコ発祥で、貸し部屋が発送元です。
HomeAwayより3年遅れて、2008年に創業されました。
「都会の家賃が高い」という創業者らの悩みと、「年に数回あるイベント時にホテルの客室が足りない」という問題から、「自分たちの部屋の一部を貸して小遣いを稼げないか」という問いから始まったのは有名です。
こちらも、もともと英語圏にある「宿泊と朝食の提供を料金に含み、比較的低価格で利用できる」文化(ベッドアンドブレックファースト、B&B)を利用したものです。

「民泊」という括りで見ると似ているように見えますが、改めて発送元や社名を見るに明確な違いがあることがわかります。

HomeAwayの母体はExpedia

また、HomeAwayは2015年末に3,900億円で、世界no.1のオンライン旅行予約サイト「Expedia」を持つExpedia.inc(以下、Expedia)に買収されています。

Expediaの傘下になり、各ブランドとの連携や買収資金による投資で、ホテルだけでない別荘という旅行のオプション拡大に寄与していると考えられます。

買収後も順調に成長しています。
セグメント別の決算を見るに、年間取扱高のY/Y成長率が46%と群を抜いています。

年間売上高906億円(Y/Y32%)、年間adjustedEBITDA202億(Y/Y 15%)、年間adjustedEBITDA/売上率22.3%です。

買収後に収益構造を継続課金型から従量課金型に変えたことを決算で説明しています。
「売上=物件掲載料(年間3.5~10万)+ホスト手数料(0~10%)」なので、順調に利用者数が増えていることが推測できます。

日本でも差別化を図れるか?

冒頭に書いた通り、「長期休暇・リゾート・家族」で、airbnbと差別化しています。

日本国内に限れば、6/15に住宅宿泊事業法が施行されます。
それに合わせて、2016年に日本支社をつくり、「ガイアの夜明け」で認知度を上げたり、楽天LIFULL STAYなどいろいろな企業と提携をしたりして動き始めているHomeAway。

日本国内でも明確な差がユーザーに定着するのか、airbnbに似たサイトで終わるのか。

今後が楽しみです。