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きのホ。の音楽劇「いまゾーンB、そっちは?」京都公演の感想・妄想
きのホ。の音楽劇「いまゾーンB、そっちは?」が本当によかった。
「好きなグループが演劇をがんばってたから」とか「音楽劇とかいう新しい挑戦をしていて凄かった」とか、そんな次元ではなくて、幕間ありの2部構成、本気の熱い150分!音楽ライブも演劇もバンド演奏(京都公演はBAND SETだったので)もストーリーも大満足で、あっという間の2時間半の最高のライブだった。夢中でした。
観劇後2週間たった今でも、時折ぼんやり思い返したり、本編では語られなかったその先を妄想したりしてしまうくらい余韻を引きずっているほど素敵なライブだった。この余韻をもって感想・妄想を書いてみます。
音楽お笑い演劇スポーツ等、なんでもライブに行くのが好きな人だったらどんな人にもおすすめしたいし、みんな観てほしい!!!
※ここからネタバレ感想・妄想なので、これから観る予定の方は注意。
「きのホ。…ちょっと気になるな」って人は、このnoteを読んでもらって「うむ、行ってみようかな」ってなってくれたら最高です。まだまだ絶賛全国巡業中ですし、7/24(土)名古屋、7/25(日)大阪、ツアーファイナルは7/16(月祝)東京!まだ間に合います!
※追記(2023.7.21)大千穐楽も大入り満員の観客を沸かせて無事終了!現在公式YouTubeチャンネルにて全編【無料!】配信されています。まだ観ていない方は是非!!!!
基本情報
きのホ。2023年の全国ツアーは、
ライブと演劇が融合した「音楽劇」に初挑戦!
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舞台は、とあるライブハウス「ゾーンB」
日々ライブ活動をしながらも一向に売れないアイドルグループが
日々会社員として生気なく働いている女の子と出会うことによって、意外な方向へ
きのホ。にとって、あなたにとって、小さな一歩を踏み出すための物語
「いまゾーンB、そっちは?」
作・演出 左子光晴 (ヨーロッパ企画)
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ツアー当日、会場に足を踏み入れたらそこは「ゾーンB」—
観劇中、ライブハウス後方の入り口ドアが閉まる音がし、「すいませーーーん」と、こはるさんの声が後ろの方から聞こえたときは鳥肌が立った。劇の舞台がライブハウスで、実際のライブハウスを大きく使った仕掛けがすごい。おもしろい。酔っぱらったらねさんが実際の後方バーカウンターに行って始まる仕掛けもすごいと思った。
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圧倒された。
この弾き語りに使われたギター、アイドルグループ「ぶれえめん」の美里さん(ロバ担当兼死神)が弁才天(サラスヴァティー・音楽芸術を司る水の女神)から借りたギター(琵琶)で、この設定がすごい。このギター音色を聴くと幽霊その他のモノが見えるようになるらしい(ライブ中は気が付かなかった。教えてもらった時のなるほど!感すごかった。)。あと童話「ブレーメンの音楽隊」のロバはギター担当で、ほかのメンバーを音楽隊にさそう中心ロバ物だったという、「ぶれえめん」結成と同じような流れ。細かい設定がおもしろい。何か意味をもたせた設定の数々、すごく好き!!【「ぶれえめん」のロバ担当兼死神さんが弁才天(本物)から借りたギター】....…とかいうヘンテコ設定なのに、観劇を終えた今では、なんと素敵で面白い脚本なんだろうって気持ちです。すごい
きのホ。みんなの演劇が楽しい。面白い。泣ける。
自分は元々きのホ。が好きで観に行っているので、演じているメンバーを重ねて感じることもあったのだけど、初見の人でも「ぶれえめん」のメンバーはとても魅力的にみえたのではないかと思うくらい、みんな個性的で生き生きとしていた。
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楽しくて好きなシーンだった。
(幽霊)らねさんの仲間思いで熱い感じ。徹夜で繕ったこはるさんの衣装を持って嬉しそうにへべれけな所。あんなに嬉しそうに持ってた衣装を床に叩きつけたシーン(泣けた)。過剰なのど飴、器用で不器用で優しい。
(幽霊)くるちゃんのアイドルスイッチのオンオフっぷり。チェキ撮影のくだりとか、ポスター作成のところとか(ばっさりダメ出しくらうところとか)ほのぼのおもしろキャラよかった。からのライブパートでは豹変!
(死神)美里さんは世を忍ぶ仮の姿で、じつは死神という難しい役。二回目でもう一度じっくり観たい。感情爆発させて笑ったり泣いたり怒ったり。本来の目的を変え、自分を乗り越えて選んだ選択。
(死神ハンター)ミコさんはミステリアス。「いったい何が目的なんだろう」と引き付ける緊張感とパワーがすごい。その答えが「死神ハンター」でそんな馬鹿な!wって思いそうな設定だったけど、妙な説得力で納得。
(人間)こはるさん、怒涛のツッコミ役。生気なく働いていたこはるさんが、皆とアイドル活動を通して変わっていく様子。やさしさと強さを兼ね備えた座長。圧倒された弾語りシーンから始まり、この音楽劇最後の台詞。
紆余曲折、すれ違いぶつかり合いながらも、みんな一致団結したところから始まる『ゲイン』。めちゃくちゃよかった。衝突や和解、信頼、友情、アイドル活動を通して乗り越えていった先で、ワンマンライブするそれぞれの本来の目的、
「成仏してもらうため・成仏するため」
「もう一人あの世に連れていくため・これを阻止するため」
から
「満員のライブハウスで、みんなでいいライブをしたい!」
に変わっていった気がする。
それぞれがお互いに影響し合いながら、今の自分を変えて・乗り越えて、そしてワンマンライブに向かっていく。そしてライブ当日へ、熱い!(第1部閉幕)
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死神何千年も続けてきたとしても変えられたはず。
第2部 「ぶれえめん」のワンマンライブ
幕間をはさんで、第2部のワンマンライブパート。今ここにいる自分は「ぶれえめん」のワンマンライブを観に来た観客の一人(音楽劇の一部)になってる。弁財天のギター音も聞いた。幕間の影ナレも「現実にここにいる観客」に向けた「ぶれえめん」のライブの演出の一部。すごいおもしろい。左子さんすごい!
ライブパートも凄く楽しい。いつもの熱くて楽しいライブそのまま!ここまですごい音楽劇を目の当たりにして、5人の凄さをあらためて実感した後ここで始まる『観月京』は沁みた。今のきのホ。は凄い、とんでもないことをやっていると思うし、めちゃくちゃカッコいい。どこに出て行ってもやってのけるパワーがあると思う。すごい!!
いよいよライブ最後の曲『昔の話』。メンバーが一人ずつ順々にソロで歌い、横並び5人でサビを明るくみんなで歌い、ライブをやり切った幽霊二人が満足そうに成仏し、続いて死神と死神ハンターは顔を見合わせて消えて行ってしまった。こはるさんは一人残る。これでよかったんだよね……!と思いつつも、やっぱり成仏していってしまうのが寂しいな~と思ってしまった。
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ラストシーン
一番好きなところ。この世のライブハウス「ゾーンB」でモップ掛けをしているこはるさんに、あの世のみんなから電話がかかってくるラストシーン、本当によかった。5人が離れ離れになってしまうのが、やはり寂しい気持ちになっていたので、本当によかった!
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ワンマンライブのあの日から、あれからいつもそうしてるような普段通りの楽しそうな電話で、あの世とこの世でみんなそれぞれ新しい道で仲良くやってるのが見えて凄く嬉しかった。舞台上にはこはるさん一人だったけど、5人みんなそこにいるようだった。
天国はなんでもありらしいし、数十年後こはるさんがそっちへ行ったときは、「ぶれえめん」に再加入して天国を席巻してほしい。
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「いまゾーンB、そっちは?」
こはるさんの最後の台詞、タイトル回収、あの世のみんなに爽やかに近況を聞く終わり、すごく感激した。
終演後の特典会の時、この感想をこはるさんに話したら、「あれはね会場のみんなにも向けて言ってるんだー。みんなにも届くように演技してる!」と話してくれた。(泣)
エンディングのエンドロール的ライブ『リビングデッド』、「誰にも話せない私の物語」っていうフレーズがドスンと胸に入ってきて、もうずっと感動してました。よかった..…
後日、童話「ブレーメンの音楽隊」のお話を調べていたら、
とあった。..…すごい(涙)。「きのホ。」と「ぶれえめん」、このまま前へ進み続けてほしい!今後の活躍が本当に楽しみ。素晴らしい全国ツアーの音楽劇ライブだった!!!
きのホ。にとって
— 「いまゾーンB、そっちは?」 公式 (@zoneB_kinopo) May 3, 2023
あなたにとって
小さな一歩を踏み出すための物語
5.14 開幕 pic.twitter.com/tsXLuXAPCZ
余談
「ぶれえめん」のメンバーのアイドル名は、童話「ブレーメンの音楽隊」の登場キャラのドイツ語名が由来だったみたいで、これもすごいな~面白いな~と思った。ここでもこはるさんだけ人間(泥棒)。ここまで……左子さん...…すごいよ。
ミリ・エーゼル(ロバ)
ラネ・ト・フント(イヌ)
クルミ・カッツェ(ネコ)
ミコ・ハーン(オンドリ)
コハル・ディープ(泥棒)※劇中では営業担当
でもさ、いくら登場キャラだとしても、泥棒って……
「いや、奴はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です。」
小花衣こはるさんは、ある意味で泥棒さんだった。
きのホ。の音楽劇「いまゾーンB、そっちは?」は本当にいいライブで、自分にとっては一生の思い出になるであろう大切なライブになった。これは1回目を観たあとの個人的な感想妄想で、もう一回見たらまた違った感想妄想が生まれるかもしれない。これも楽しい。はやく2回目を観に行きたい!!
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ぶれえめん復活祭2100
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