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ロッテルダム国際映画祭にチューリップちゃんが招待されました

この度、私渡辺咲樹が制作したアニメーション「チューリップちゃん」が第54回ロッテルダム国際映画祭の短編・中編部門に招待されることになりました。

「チューリップちゃん」は、東北芸術工科大学映像学科の卒業制作として作ったアニメーション作品です。
「還暦を孫にお祝いしてもらいたい」という将来の夢を持つ小学生の女の子チューリップちゃんのお話です。18分あります。


脚本、作画、編集、エンディング曲の作詞作曲など、ほぼ全ての作業をひとりで行いました。最後に素敵な声優のみなさん(私のお友だちや、大学の先生など)に声を当ててもらい、完成しました。

一年前の12月、ちょうど今の時期に卒業のための提出を終えました。このあと大学の卒展で一週間上映して、それでおしまいだと思っていました。

卒展が終わり「せっかく作ったけど、こんなたくさんの人に見てもらうことなんてもう一生ないだろうなあ」と思い、少し寂しくなりました。褒めてもらったりもしましたが、あんまり信じていませんでした。先生方にコンペに出すよう言われ、通るはずがないと思いながらも一応提出してみました。

それが数ヶ月後、skipシティ国際Dシネマ映画祭やぴあフィルムフェスティバルなど、国内の映画祭に複数入選しました。舞台挨拶をしたり、U-NEXTで配信が決まったり、時々劇場で上映してもらえたり、映画祭で有名人!に会ったり、次々と色んなことが起こりました。そんなつもりじゃなかったので、もうびっくりすることの連続でした。

映画祭や上映の場で、色々な人と出会いました。思い出深い出来事がたくさんあります。何回も観てくれた方や、長い素晴らしい文章を送ってくれた方、涙を流して感想を伝えてくれた方。山形のアパートでひとり、夜な夜な作っていたものが、こんなにたくさんの人に届いたことに喜びを感じました。

そしてついに、ロッテルダム国際映画祭から正式招待のお知らせが来ました。
もうびっくり!!!チューリップちゃん役をやってくれた友人の佐藤ハイジさんに報告したら、「凄いより面白いが勝ちますね」って言われました。まさにそんな気持ちです。なんじゃそりゃ!と思いました。

見ていただくとよくわかるのですが、チューリップちゃんは全く海外向けのつもりで作っていませんでした。日本語話者でない方に不親切な内容なのです。そもそも「還暦」という文化がわからないとイマイチピンとこない気がするし、日本語だから成り立つ言葉のすれ違いをいくつも入れています。英語翻訳を担当してくださった方にも「本当に難しかった」と言われました。

だから、一体どこを評価してもらえたのか、まだよくわかっていません。
PFFのディレクターの荒木さんには「女性の生き方について描いている作品について、海外は敏感だ」と言っていただきました。言語と文化を越えて、私の作ったお話がそんなふう風に伝わっているのなら、本当に嬉しいです。オランダといえばチューリップだよね、という理由だったらあんまり嬉しくないです。次は風車ちゃんを作ることにします。

ここまで来れたのは、無名の学生が作ったものに注目して評価してくださった方々、海外映画祭の出品をサポートしてくださった方々、素晴らしい翻訳を付けてくださったJVTAの皆さんのおかげです。それから、もう1年経っちゃいましたが、声を入れてくださったみなさん、指導してくださった先生方。そして、チューリップちゃんを観てくれて、チューリップちゃんに共感してくれたたくさんのみなさん。(あとは家族!友達!最高!やっぴー)
本当に本当にありがとうございました。

ということで、1/31から私はオランダに行きます!
これからも頑張るぞ!レッツゴーゴーゴー!💥


【宣伝!!!!!】

チューリップちゃんは見たいけどオランダには行けないよ🥺という方は、来年1月までMOOSIC LABで上映していますので、おすすめです。

関東にお住まいでない方はU-NEXTがおすすめです。配信は年内で一旦終わるそうです。

私については、全てが載っているポートフォリオサイト「佐吉サイト」をご覧ください


ポスター(ロッテルダム記念バージョン)

それではさようなら!

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