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データで見る2021年の中学受験【女子編・後半】

※この記事の登場人物
甲ちゃん:笠原紗由香(『親子のための教育研究所』所員)
乙ちゃん:おっちゃん(『親子のための教育研究所』ExecutiveAdviser、中学受験ウォッチャー、30年以上にわたる中学受験のプロ)

甲:さて、前半ではかなりザックリと解説をしていただきました。後半では、女子の中学受験についてもっと具体的に解説していただきます。

乙:2021年入試では、2月2日入試が併願作戦のポイントになってくるでしょうね。2021年入試では、青山学院が2月2日に戻ってくるほかにも、恵泉女学園②が2020年の午後入試から2月2日の午前に戻ってきますから、受験の選択肢が増える。ここでもう一度2020年2日の入試内容を見てみよう。

2020年2月2日午前入試

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2020年2月2日午後入試

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甲:前年(2019年)と比べて豊島岡女子①は減ってますね。

乙:豊島岡女子①は偏差値的には最難関レベルで、1回目の入試が2日です。つまり1日に最難関の桜蔭などを受験して2日に豊島岡女子①を受けるという動きをする女子受験生が多いわけです。
※豊島岡女子学園は例年2日、3日、4日の3回入試があります。1日の1回しか入試のない桜蔭などの最難関校の併願先という色合いが強かったわけですが、最近豊島岡女子を第一志望校とする受験生が増えています。

甲:豊島岡女子①は人気校だから、出願は前年より増えていますね。でも受験者数を見てみると減っている。これはなぜでしょう?

乙:1日に最難関校を受験してみて「失敗したかも……」と思った受験生は、「最難関校と大差のない難度の豊島岡女子①では、もしかしたら同様に失敗するかも…」と豊島岡女子を回避して、偏差値的にもっと易しい学校を受けたってことが予想できる。

甲:そういう受験生にとって「豊島岡女子よりも難度が低く丁度いいところにある学校」の一つが…青山学院だったんですね。

乙:豊島岡女子学園は2022年から高校募集を停止するので、中学から入学したいという希望者が増えて、さらに難化することも見込まれるよ。

甲:となると、2021年以降も豊島岡女子学園の難度が増せば増すほど、青山学院のような学校に豊島岡女子学園を回避する受験生が流れてくるってことですね。豊島岡女子学園以外にも、共立女子2月2日とか、洗足学園②とか、田園調布学園②とか、2020年度に人気がでて受験者数が増えた学校の受験者数は減る可能性が高いってこと?

乙:あと、偏差値的に同レベルの明大明治①とか、白百合学園も影響を受けるんじゃないかな。

甲:3日はどうなりますか?

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乙:3日は、国立大学附属とか東京・神奈川の公立中高一貫校の検査日で、私学の入試が少なめ。2020年は青山学院が入ったことで鷗友学園女子②、慶應中等部、大妻③、学習院女子Bとか受験者数が減ったところは、青山学院が抜ける2021年は増える可能性がある。なかでも横浜共立Bはキリスト教系でもあるし、偏差値的にもほぼ同等だから、かなり増えそうだよね。
甲:昭和女子大附Cがかなり増えてますけど?
乙:ここのところ改革が進んでいるからね。2021年からはスーパーサイエンスコースという理数に重点を置くコースも設置されるから、さらに人気が出る可能性があるよ。

次回は1日入試を見ていきましょう。じゃあ、おつ~。

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