難関国立大は受験生に何を求めているか
皆さん、こんにちは!東大3年のねりすです!
さて、前回の予告通り、難関国立大は受験生に何を求めているかということについて僕なりの解釈をお伝えしようと思います。
まず結論から言うと大学側(ここでは難関国立大)が求めていることは一つといっても過言ではありません。それは
思考力
です。
「当たり前じゃんw」
と思うかもしれませんが、まずここを前提として理解しない限り話は進みません。
ただ「思考力」とだけ嬉々として言って終わるだけのそんな浅い記事にするつもりは全くないので、これにさらに説明を加えます。
どんな大学であれ試験において受験生に求めることは基本的に以下の2つに大別されます。それは
①その科目の(特異的な)知識
②その科目の知識を適切に運用する力
そして多くの大学では①の知識面が問われており、いわゆる早慶のような一流と言われる大学であっても①知識と②思考の割合は、学部にもよるとは思いますが、およそ1:1程度ではないかと思います。
そうした中で東大をはじめとする難関国立大学では9割以上が②思考を聞いてくる形となっています。
しばしば「東大の問題は簡単だ」と言われることがありますが、それは①知識の面に着目した結果だと思います。
確かに①知識の点に関して実は基本的に
教科書を超える知識は出題されない
という原則が堅持されています。その意味で、早慶のような教科書から大きく逸脱するような難解な知識を問うような問題はまず出題されません。
では
「東大の問題は簡単だ」
という主張は正しいのでしょうか?
ポイントとなるのは
②の思考にまつわる部分です
先ほど見たように①知識の面でとりわけ教科書を逸脱するような難解なものが出題される可能性はほぼありません。
しかし、
必ずしも多くない①の知識の部分を、いかに組み合わせたり、時には離反させたりしながら適切に思考してそれを運用するか
に関しては嫌と言うほど聞かれます。
なぜか。それは知識の習得と比較したときに
思考力が一朝一夕で身につくものではない
からです。
「いや知識入れるのも大変だから!」
と反論されるかもしれませんが、例えば0の状態から思考力を作るのと何か特定の知識を入れるのとでは
天地の差が出るほど思考力の修得には時間を要します
なぜか。それは
思考力は一科目にとどまらず勉強、引いては物事の判断一般にまで及ぶ多岐的概念
だからです。
例えば「907年に唐が滅亡した」という知識は、その事実か、せいぜいその周辺の出来事にしか影響を及ぼさないのに対し、「907年に唐が滅亡した理由」を仮に自分で推論するとしたら、①大局的な社会背景を調べ、②直近の唐をめぐる内部要因、外部要因を探し、③最後のきっかけとなる直接的要因を探し、それらの妥当性を精査しながら因果関係でまとめるなど、要は①②③を立てることなど知識とは関係のない部分での頭の働かせ方を要請されます。
そしてその理由に対する頭の働かせ方のあり方は例えば別の理由「なぜ世界恐慌は起きたのか」という理由を探す際に使うものと同じになるはずです。
このように思考力は知識と比較した場合、
より普遍性をもつ
という側面を持ちます。となれば自然と
①知識⊂②思考力
という図式が出来上がるはずで、要は思考力の上に知識がなりたっているということです。
(宮崎尊「東大英語総講義」より)
このように「思考力」という氷塊に「知識」という氷山の一角が出ているというイメージです。
そしてこのイメージを理解出来れば
①なぜ東大合格者は早慶を滑り止めにできるのか
②そしてなぜ東大が難しいと言われているのか
が分かると思います。つまり、思考力が完成されている人間は知識型の試験であったとしても対応することができるということで、逆にいえば
思考力をつけないことには難関国立大合格は非常に困難を極める
ということです。なぜ何浪しても東大に受からない人がいるのか、なぜ早慶ほどの大学を出ていても「東大受験企画」で東大に実際に合格する人が非常に稀有なのか、についてこれである程度見えてくるのではないでしょうか。
もちろん、これが全てだと言うつもりはありませんし、例外は常にあるものです。ただ、僕が見る限り周りの東大生が先の思考力を意識的にせよ、そうでないにせよ、持っていると感じることが本当に多いです。
以上のことを踏まえて難関国立大が受験生に何を求めているのかある程度理解して頂けたでしょうか?
さて、
「じゃあ具体的にどうすればいいの?」
と言われると思うので、次回は思考力を鍛えるための手段についてまた話していこうと思います!
この投稿がいいなと少しでも思ったら「いいね!」や「シェア」で応援していただけると大変励みになります!
最後までお読みいただきありがとうございました!
ねりす
#東大
#東大受験
#難関国立大
#逆転合格
#受験生
#受験
#浪人界隈
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?