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一歩足を踏み入れた武術の世界

さかのぼり記事です。長文になります。

もう先々月末になりますが、金沢に武術の講習を受けに行きました。

写真撮影は憚られたので(いいのかも聞いてないけど)ないのですが、ヨガに通じるところが多く、とても面白い体験でした。

そして金沢は駅周辺をちょっと歩いた+近距離タクシー移動したくらいでしたが、駅周辺はモダンで、町並みは松本っぽい城下町のような趣があって素敵だった~
今度こそ兼六園に行きたい!


おしゃれなJR金沢駅


きっかけ


そもそも金沢まで講習に行くことになったのは、
私のヨガクラスに来てくださっている方の中に、合気道や武術をたしなんでいる男性がいて、そのご縁でした。

私はもともと武術、武道などについては知識がありませんし、両者の区別もよくわからないです。

…と書きながら、間違って使っていたらよくないので両者を調べてみると、

「武術」とは、戦闘における対人格闘術の総称である。武芸ともいった。
それに対して「武道」とは、武術の技を現代的に取り入れながら精神性を付加した、心身の鍛錬、修養を目指す競技であり、スポーツとして広まっている。

「武術」は人を殺傷する実践的な格闘術、
「武道」は精神修養の意味を含む格闘技競技、

ということでしょうか。

それでいうと柔道や剣道は「武道」になりそうですね。


話を戻すと、
その世界の知識はないのですが昔から興味がありました。

父は柔道の師範でした。

小さいころはなぜか週末には稽古場に連れていかれ(多分お菓子につられ)屈強なおじさんたちに囲まれて過ごしました。
家の床の間には『心・技・体』のどでかい掛け軸があり、
「この意味はなぁ~」と父に熱く説かれた記憶がうっすら。

余談ですが、
私たち兄弟はいつか柔道をやらされるのではないかとみんな内心ひやひやしていました。
でも結局それぞれ好きなことをやらせてくれたのですが、でも今になって思えばあんな格好いい柔道、いやいやでもやらせてもらえばよかった!と思ってます。(勝手すぎる)

そんなわけで、柔道と武術とは直接結び付かないと思いますが、心を整え、技を磨く武道の世界はなんとなく身近に感じていました。


避けられない?見えないパワーの世界


ヨガの世界は海のように広く深い。

私はがっつりフィジカル面(アーサナ)からヨガに入ったのですが、ヨガの入り口は他にもいろいろあって、「アーユルヴェーダ」「瞑想」「マインドフルネス」とか、「チャクラ」「エネルギー」などに関心を持ってヨガの学びを深めていく方もいます。

ヨガにおいて、目に見えないチャクラとかエネルギーなどの存在は認識していますし、ヨガを構成する大切な要素であることは事実です。

でもなんだろ、
目で見えないから、感覚だよりになってしまうことにどこか胡散臭さみたいなのを感じてしまう私。
でも強烈に存在を意識していて「ちゃんと理解したい!」という気持ちもありました。←めんどくさいやつ

そんな時に生徒さんに武術のお話しを聞いて、その見えないものを理解する糸口になるかも…という思いもあって今回受講してみたんです。
(それに乗っかって金沢→関西旅の計画も立てました♪)

「武学」に触れる


今回うかがったのは、
武術・武学研究家の光岡 英稔先生の『兵法武学研究会』でした。
最近著書も発売されて、武術界では著名な先生だそうです。

1回参加しただけの私がここで講釈を垂れるなんて恐れ多いし、体験したことがすごすぎてとても説明しきれません。
なので正直に、感じたままを。

私なりに総括すると、
このよく見えないチャクラやエネルギー、いわゆる「気」と言われるものを、目の前で「はい、これだよ」っと取り出して見せていただいた、
そんな感じでした。

講義は、まず先生が身体観など感覚的・観念的なものを書き出して説明してくださり、そこからそれを身体に落とし込むというシンプルな構成でしたが、先生の深すぎる考察力と再現性に終始圧倒されるばかり…

こんなに漠然とした形のないものを、正直胡散臭いとさえ思っていた存在を、こんなに論理的に、体系立てて説明できるなんて…
ほんとに驚きました。

もちろん私にとって初めての世界で、全部が理解できたわけではありませんが、光岡先生が丁寧に見せて身体に触ってくださり、見えないものをこの身をもって体験したのでもうその存在を疑いようがなく…
もとから斜に構えていた私にもスーッとしみこむようでした。

さらっと話しているけど、その裏にはどれだけの膨大な時間と分析、研究、検証があるのか想像もつきません。

いやー改めてすごい世界に触れてきました。

びっくりしすぎて言葉がでてこないって経験は初めてです。
へー!
エーッ!
おぉっ!
口ポカーン
とか、表情筋が忙しかったw

8時間くらいほぼぶっ続けだったんで、後半なんか頭くったくたなんです。
でもネガティブな疲れではなくて、いろんな新しいことを知って、眠ってた脳の部分が活性化されてるような感じでした。

武学とヨガ。似ていたところ。


見えない世界なのでどうしても話が抽象的になってしまってすみません。
でも、一つヨガに通じる概念がありました。
(ちなみに、一緒に行った武道経験の友人ヨガ講師も同じことを言っていて面白かったです)

光岡先生のお話に、
武学では「身体には5つの層位がある」というお話がありました。

一番外の表層の「思惟的思想(妄想とか空想)」から、少しづつ内側の実体のある世界に入り、そこから一番最後の深層に至る、という内容。
大きくカテゴリーに分けると5つの層だけど、浅層と深層の間には更にものすごく細分された層があるそうです。(そしてそれを先生は全て説明ができる、とのこと!)

この外から内への本質の探究が、
ヨガの「パンチャコーシャ(Panchakosha)」の概念に似てるな~と。

パンチャコーシャは、
サンスクリット語で「パンチャ=五つ」「コーシャ=鞘」で「五層の鞘」という意味。

5つという数字も層もまさに武学と同じですよね。不思議です。元は何らかつながっているのか…?

パンチャコーシャは下の5つの鞘で構成されています。

アンナマヤ・コーシャ(食物鞘)
プラーナマヤ・コーシャ(生気鞘)
マノマヤ・コーシャ(意思鞘)
ヴィジュナーナマヤ・コーシャ(理知鞘)
アーナンダマヤ・コーシャ(歓喜鞘)


私たちの本質は「プルシャ(真我)」という純粋で完全で至高の存在であり、ヨガの実践とは自分の内側への意識を深めていくプロセスです。

このパンチャコーシャ、玉ねぎでイメージするとわかりやすいです。

外側の物質的な層(アンナマヤ・コーシャ)から皮を一枚一枚めくっていくと、どんどんと内側の本質に近づき、最後にはピカピカ✨のプルシャが表れてきます。

これはヤマ・ニヤマから始まりサマーディに至る「八支則」にも通じる概念です。

yoga generationさんより引用


武学との出会いでヨガへの理解がより深まるという興味深い体験でした!

濃厚すぎる1日を過ごし頭が休まらないまま、翌日から3年ふりの大阪へ!
大阪編へ続きます。

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