新手の話
つい五億年前、トンボの先祖の話をしよう。
颯爽と街中を抜けると、そこは掘っ建て小屋が一軒あった。周りには相当使い古したしゃもじが数えきれないほど落ちていた。
「一体これは…。」
という看板も数えきれないほどあった。その掘っ建て小屋の大きさは10坪ほどで、かなり前からあるような雰囲気が漂っていたが、トンボの先祖である洋一は持ち合わせていた懐中電灯を腰に巻きつけ辺りを見回した。
時間は真昼間である。
洋一は心の中でこう思っていた。
「明るすぎる…なんじゃ、、これは!!!??」
「?!!!!?!!、。!」
何もなかった。
洋一は恐る恐るその掘っ建て小屋に入っていった。
腰に巻きつけた懐中電灯を手に持ち替え掘っ建て小屋を照らしてみた。
床はほとんどが腐っており、壁は一面にホワイトデーと所狭しにスプレーで書かれていた。
洋一の脳裏に一つの思い出がよぎった。
それは、洋一が昔歩いていた時に知り合いのおばちゃんに「こんにちは。洋一君。今日も学校気を付けて行くんだよ。」
と言われたことだ。
そう、この風景とはかけ離れすぎているくらい関係のないことを思い出した洋一。
一体ここはなんなんだ。
それは誰にもわからない、洋一もわからない、
トンボが飛んだ。
「朝焼け〰︎」
トンボが飛んだ、、、、。
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