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金木犀と本

昔 金木犀をトイレのニオイと言ったのは、父だったか兄だったか。よくよく聞いてみると芳香剤のニオイという意味だったようだが、解せない。

私の住む地域にも金木犀の良い香りが漂いはじめ、思い出すのは「ひみつの花園」と言う本。
子どもの頃母に古本屋で買ってもらったその本は、ちょっとカビ臭くて読む気が失せた。それを母に言ったら、ページをパラパラめくりながら金木犀の香付きの消臭スプレーをシューっとかけてくれて、一気に良い香りに!
しばらくはその良い香りを楽しみながら読み、香りが消えても「イイ香りの本」と言う思い込みが頭の片隅にあり繰り返し読んだ。
そんな思い出は私が10歳頃の話。今の我が娘と同じくらい。
実家から持って来た「ひみつの花園」の本、イイ香りのスプレーをシューすれば娘は読んでくれるだろうか?

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